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No.002 美容師 ノブ


第二弾となる今回のテーマは「続けること
元美容師、そして今再び美容師。

そんな経歴を持つ今回のゲストは、どんな経験と美学を持って今もなお続けるのかを今回は掘り下げていきたい。

以降、インタビュアー無明長夜を 「長夜」 インタビュイーであるゲストを「ノブ」として対談を記載していきます。


-開話

長夜「イチニンショウ 第二回目、「続けること」について今回は聞いていきます」

ノブ「よろしくお願いしますー!」




-続ける人


長夜「今回本当に初対面で事前に軽くしか聞いてないから、最初は直球で聞くね」

Q.あなたは何をしてる方ですか

A. 美容師です。
 今はアシスタントをやっていて、年内にはスタイリストデビューするつもりです。

長夜「美容師さんなんですね。これまでずっと美容師さんを?」

ノブ「いえ、一度美容師を2年やって、その後2年ドロップアウトしてから..」
  「また美容師になって、3年目です。」

長夜「一度ドロップアウトして、再び..」
  「その辺はすごく気になるけど、後でもう少し掘り下げさせてください。笑」


Q. 仕事とは別に、続けていることは?(趣味でもなんでも)

A. 結構ありますね。ずっとやってるのと、最近ハマってるもの。

・古着屋巡り
・スノーボード
・自転車ツーリング
・ダンス

最近は自転車がハマってて、往復5、60kmをほぼ週一くらい走ってます。

長夜「5,60kmか..すごいね、それで日焼けもすごいの?」

ノブ「いや、これはこないだ釣りしてて、思ったより焼け過ぎました。笑」


Q. 色々やってそうだけど、一番長いのは?

A. スノーボードですね。
高二くらいからずっと、毎シーズンだから..10年くらいやってますね。
一応、どんなとこでも滑ろうと思えば滑れます。

後はダンスですかね。
小五からハタチくらいまでずっとやってて、今は趣味として一人でやってます。

長夜「すごい、1つだって10年続けるのは難しいのに、2つもあるんだ」

  「飽きちゃったりしない?」

ノブ「ないですね。ずっと楽しいです」
  「逆にもういいかなってなったら、その時は本当にやらなくなりますね」


Q. ダンスは今どこかでやってる?

A. 人に見せるのはやってないですね。
今はストリートと、家の鏡の前でとかやるだけです。

だから、完全に趣味ですね。笑

長夜「逆にすごいね、それだけやってきたことを誰にも見せないっていうのは」
  「イメージだけど、ダンスやる人って、先生になりたいとか、あのアーティストのバックダンサーやりたいとか。人に見せたいって人が多いイメージだから」

ノブ「確かにそういう人は多いですけど、僕は完全にダンスは自己満でやってますね。笑」



−そこにある美学


長夜「ここまで色々聞いてると、しっかりと自分の美学があるって感じがして
   もう少しその辺聞いてみたいなと思います」

ノブ「なんでも聞いて下さい!」

Q.何故続けれられる?(ここまで聞いてきた続けていることに対して)

A. 単純にリスペクトなんですかね。
テレビとか見てて、「かっこいい!」とか、漠然と憧れたものを気の向くままにやってみるんですけど。
たまたまそれがすごいハマってる気がしてて。

あとは、良くも悪くもナルシズムです。笑
これが出来る様になったら、自分のこと好きになれるなって。

だから目標っていうか、天井はないです。
目標ないの?ってよく言われますけど、無い訳じゃないんですよ。
ただ、どこまでも上に行こうとしてるってだけなんです。

長夜「なるほど、”これが出来る自分を好きになれる” いい言葉」
  「自分を形容する言葉を持っているのは大事だね」

ノブ「でも実際、今の言葉はこの企画の話をもらってから実は考えました。笑」
  「それで今日こういう話ができたっていうのはありますね。
   だから”人に認められたい” より、”自分を認めたい” って感じです」

長夜「継続が目的ではなく、天井が目的でもなく。行けるところまでってことだね」


Q. 続けられない時は何が違う?

A. 大体先が見えちゃうんだと思います。
先のことを考えてしまって、これを続けた先の自分ってどうなんだろう。って
これがしっくりこない時は違うなーってなるんだと思います。

結構生きてる実感を大事にしてて、
お金を稼ぐだけって人生があんまり生きてる実感しないなって思うんです。
人生にスパイスが足りないと面白くないなってなりますね。

長夜「結構命を燃やしていたい人生なんだね、ちょっとわかる気がする」

ノブ「そうなんです!太く短くみたいな、生きてる実感を感じてたいんです」

長夜「如何に平坦で、日々時間が趣味やなんかに割く時間があっても、
   時には時間が全然なくて、時にはしっかり時間が取れる。そういう波が好きなのかな」

ノブ「そうですね。美容師がそもそも好きで、仕事が忙しいのは素直に楽しくて
   だから次の日が早くても夜遅くまで練習も楽しんでやれちゃいますし、
   時間ができたらそれはそれで趣味にガッツリ使うみたいな」

長夜「仕事が好きっていうのは大切だね」
  「だからこそ、仕事の波と趣味の波があった方が飽きずに続けられるのかも」




**

−空白の時間



長夜「冒頭で”ドロップアウト”って言葉が出て、
   一度美容師を離れてからまた美容師になったっていうのが気になってて、その辺を聞かせてもらおうかな」

Q. ドロップアウトしてた間について

A. 初めて社会に出て、自分が思ってたよりもこんなもんかってレベルだったり
色々想像してたものとの違いがあって、
そういう意味では自分も少し、美容師を離れたかったのかもしれない時期だったんですけど..

当時、父親の経営してる土木系の会社で人が足りなくて、
それが結構、会社が傾くくらいに厳しいから手伝ってくれないかという誘いがあったんです。

で、美容師に対しての中途半端な気持ちもあったんで、
なら一度区切りをつけちゃおうと思って。

美容師をやめて仕事を手伝うことにしました。

この2年間、ただお金を稼ぐだけの生活で、同じことの繰り返しでつまらないっていうか..
自分何してるんだろうって思って。

自分の心がここに無いって感じがしたんです。
そしたら次何やろうって考えた時、もう一回美容業に戻りたいって思いました。

長夜「逆に、この期間があったからもう一度燃えたのかもね」

ノブ「それはあると思います」
  「なんか、失くして実感したみたいな。安っぽい恋愛ドラマみたいな。笑」

長夜「確かに。笑」
  「でも、客観的にみてみないと気付けないことはあるから。
   錆びてるバネだったら縮めてもダメで、ちゃんと気持ちが燻ってないか  らまた跳ねたのかもね」

**

−今、続けること**

Q. 素直に今、楽しい?

A. 楽しいですね。収入は土木の時より減りましたけど。
自分の納得した気持ちには勝てないなって思いました。

だから今の自分が、堂々と生きてるって実感があります。

長夜「元経験者っていう、ゲームで言う2周目で、しかもハードモードな訳だけど
   そこに厳しさは感じない?」

ノブ「あります」

  「元経験者だろって言われることもあれば、新人なんだからって雑務をやらされたり
   経験者扱いの新人っていうのはモヤモヤするところはあるんですけど
   それでも楽しさとか、充実感が勝ってます」


Q. 続けていることの、自信の源は?

A. 根拠はないんですけど..
最終的には自分の方が上にいくぞっていう変な自信があるんですよね。

大体の人って、店長になるとか。
ここまでみたいの決めてると思ってて。

自分はそういうところを見てないので、絶対負けないなって。
あなたは高いところから見下してるつもりかもしれないけど、自分は止まってないしそのうち抜かすぞって思ってるんで気にしてないです。笑

長夜「ちょっと高いところで、近くの天井見てる人に対して、ノブ君は空見てるからね」
  「目指してるところというか、規模が違うのか」

ノブ「その通りですね」
  「だから全然、負ける気がしないんです」

  「最終的に勝てば勝ちだなって思ってます!」


−終話

イチニンショウ No.002
美容師 ノブ

-あとがき

最後までお読みいただきありがとうございます。
イチニンショウ 第二話は **美容師 ノブ **さんでした。

今回お呼びしたゲストは無形の黒須の古い友人であり、
本人達すら久しく再会するというタイミングでこういった話をさせてもらいました。

前回の黒須とは真逆のタイプでありつつ、実はお互いがお互いに憧れて今の仕事を実は目指したなど
熱い青春ドラマも二人の中にあったことがこの後の雑談でわかりました。
(あまりにも身内ネタであったため、この部分については割愛させて頂きました)

古い友人とはいえ、逆にあの時どう思っていた。
というのは案外話せないものだと思います。

今回、私という初対面の第三者を通じて、黒須が友人としては聞けなかった部分や
ノブさんという一人の話を掘り下げさせてもらいました。

**

−最後に**

第二話目のイチニンショウであり、無形としての活動もようやく始動した矢先ではありますが
この度相方である黒須と話し合った結果。

無形としての活動そのものの継続が難しいと判断し、イチニンショウ含め
我々無形も解散の運びとなりました。

イチニンショウの企画が始まる前から問題点は多く存在していましたが、
今回やっと始められた企画を2回で終えてしまうことに寂しさはあります。

しかし、これ以上継続することは二人の活動と、個人間での関係性に支障を来すと判断してこの決断に至ります。

今回、せっかくゲストとして時間を作ってくれたノブさんのためにも、
noteのアカウントおよび、この記事は残すことにしました。

以降は、無形でもなく、私 無明長夜 でもなく、パーソナルスタイリストの 黒須 としての個人活動の場としてこのアカウントは使用する予定です。

それぞれの個人活動は今後とも継続しますゆえ、今後ともよろしくお願いいたします。

2020/09/05 無明長夜

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