ムカイダー・メイ

広島出身・在住。酒を飲んでばかりいる。ガールズバンド『ペロペロしてやりたいわズ。』のボ…

ムカイダー・メイ

広島出身・在住。酒を飲んでばかりいる。ガールズバンド『ペロペロしてやりたいわズ。』のボーカル&ギター。RCCラジオ📻毎週月曜放送『ヨルノバ』レギュラー。

最近の記事

2023.11.28

とてもじゃないけど言葉では説明できないような日々が続いている。 どうしたもんかな。 自分の意志とは別の次元で何かに導かれる感覚。 とにかくタイミングに恵まれ続けている。なぜかいつも『今だ!』という時に全ての準備が整っている。 とは言え、私はスーパーマンでもセーラームーンでもない。どうやったって心も体も頭も私のものでしかなくて、急に自分のポテンシャルを超えるパフォーマンスができるわけではない。 どちらかというと、自分自身も忘れかけていたその強さや多様性を無理やり引き出されて

    • 37.5℃

      熱が下がらない。 昨日の夜から異変は感じていた。 しかし騒ぎ立てるほどのことでもない感じ。 朝、目覚ましよりはやく目が覚めて体温をはかるとまさに、騒ぎ立てるほどのことでもない37.5℃。 熱なんか1年に1度でるかでないかの私にとっては、この程度の微熱もかなりの大事件である。 瞬時にいろいろが巡るがひとまず、普段経験することのない体の重さと、まだまだこれから波がくるぞ!の序章感で、おやすみをいただくことにした。木曜には大阪、金曜には名古屋だ。最悪の展開もよぎる。鼻の奥をツン

      • 30歳を前にして思うこと。

        30歳だ。 あと1ヶ月もしないうちに私は30歳になる。 年齢ほど確かなのに曖昧なものって他にないと思う。歳をとればとるほど、逆らえないとも思うし、同じくらい努力や気分次第だろう、とも思う。過ごした時間は確かだけど、その間に得た知識や技でその印象を曖昧にできる、といったところだろうか。 なんとなく今は曖昧にしたくなくて、20代最後のこの1年を頻繁に振り返るようにしている。信じられないほどアクティブだった。その最中にいたときは『アァ、歳をとったな。』と、体が重たくなるたびに考

        • バンド活動再開、および改名のお知らせ。

          大学生のころに『ペロペロしてやりたいわズ。』というバンドを組み、音楽の楽しさや、苦しさ、尊さや儚さを知り、たくさんの人に出会い、いろんな場所へこの足で行きました。あれは本当だったのかしら?と、ずっとずっと思ってきましたが、本当でした。 たしかにこの身体でいろんな場所へ行き、みなさんに出会いました。『PERO』に改名したとき、それが本当に嘘みたいだったんです。たしかにこの身体でいろんな場所へ行き、皆さんに出会ったはずなのに。この口からでた言葉だけを歌ってきたのに。なぜか全部が

          恥を知る。100.『恥を知れ!』

          みなさんこんばんは。 ついに『恥を知る。』100回目の投稿を迎えることとなった。もうやめちゃえー!と何度も思ったが、ここまで更新し続けられたのはこうして今も読んでくださっているみなさんのおかげである。本当に本当にありがとう。 単刀直入に申し上げると、『恥を知る。』は今日で最終回である。今後、ここをどのように活用していくかはまだ何も考えていないが、とにかく今は、ここまで駆け抜けてきた日々の余韻に浸りたい。それを許されたい気分だ。 100回目を迎えるにあたって私は過去の投稿

          恥を知る。100.『恥を知れ!』

          恥を知る。99.『月下』

          先日、広島の青少年センター大ホールにて、出演させていただいた短編映画『映画製作室 月下』の完成披露上映会がおこなわれた。 この作品にでることになった経緯は以前ここでもお話ししたので改めてぜひ読んでみてほしい(恥を知る。61.『道標』)。 上映会は1日に2回おこなわれ、私は1回目の舞台挨拶と1回目と2回目のどちらともで弾き語りライブをすることになっていた。当日までのあいだ、どう気を紛らわそうともいつものライブとは違う緊張感に襲われる日々が続いた。この感覚は言葉ではとてもあら

          恥を知る。99.『月下』

          恥を知る。98.『ひとり』

          ハナちゃんがPEROを脱退することになった。 ハナちゃんとは私の大学時代のサークルの先輩でPEROのベースだったお姉さんだ。PEROとは、私がボーカルをつとめているバンドだ。PEROは現在活動休止中である。 どうしても今じゃなきゃダメなのかな。 が正直な気持ちだった。でも考えれば考えるほど、辞めたいと言われてから時間が経てば経つほど、今しかないんだろうな、と思うようになっていった。 活動休止を発表してから今日までの時間は私にとって闘いの日々だった。何かしなくちゃ!何か

          恥を知る。98.『ひとり』

          恥を知る。97.『歯医者さん2』

          私は歯医者が好きだ。 と、いうお話を以前にしたことがあったと思う(恥を知る。19.『歯医者さん』参照)。理由は以前述べたので割愛させていただくが、あの日から紆余曲折あり、私は歯列矯正を始めた。経験したことのある方はご存知かと思うが、歯列矯正を始めると3週間に1度は必ず通院しなければならない。 矯正を始めてはや1年がたとうとしているので、矯正を始める前の私からしてみればもう一生分くらい歯医者に通ったことになるのだが、それでもなお、私の歯医者愛は冷めていない。むしろ毎度その愛は

          恥を知る。97.『歯医者さん2』

          恥を知る。96.『パンをたずねて』

          とくに嫌いな食べ物がない私にとって、好きな食べ物を口に出していうのはとても難しい。そもそも食べることが好きな私にとっては全ての食物がそこに存在するだけで平均点以上の評価を叩き出している。結局その時の気分や空腹ぐあいに左右されてしまい、毎回フワッとした答えを述べてしまう。 しかし、そんな中でも私が胸を張って毎回口に出す食べ物がある。それがパンだ。 よく考えてみればこれほどフワッとした回答はない。一言で『パン』と言っても、甘いものもあればしょっぱいものもある。かたいものもあれ

          恥を知る。96.『パンをたずねて』

          恥を知る。95.『暮れる』

          バンドの曲は、弾き語りでは演奏しないの? と、よく聞かれる。私とみなさんとの仲なので、恥を忍んで言うが、やらないのではなくてできない。私にはできないのである。 バンドの音源に同封されている歌詞カードなどをみていただくと、間違いなく作曲の欄には私の名前がある。しかしあれ、細かく言うとほとんどの曲がメロディーを作っているだけなのだ。つまり、弾き語りで演奏するときに弾くことになるコードというやつを考えているのは私ではない。当時のメンバーのあららぎだ。私は送られてきたコードに対し

          恥を知る。95.『暮れる』

          恥を知る。94.『シーサイド物語』

          みなさんは結婚式の余興を任されたことがあるだろうか。 私はある。それはもう何度もある。 年齢的に言えば、今まさに結婚式ラッシュで心も体も(お財布も)バタバタしている頃に違いないのだが、なんせこんなご時世である。加えて、もともと友達が少ない私は、結婚式の経験値がかなり低いほうだと思う。しかし職業柄、どうしても余興を頼まれる確率が馬鹿みたいに高い。冷静に数えてみるとおとなしく座ったまま祝った結婚式のほうが少ない。これは本当に、誇らしく、ありがたいお話である。 しかし、この結

          恥を知る。94.『シーサイド物語』

          恥を知る。93.『最終回』

          納得のいく最終回なんてこの世に存在するのだろうか、と、よく考える。 いつも家で何をしているの?という質問に対して、迷わず『テレビを見ています。』と答える私にとって、まさに今、なかなか平常心を保っていられないシーズンを迎えている。 毎週欠かさず見ているドラマが次々と最終回を迎えているのだ。 続きが気になって仕方がなかったそれぞれの物語がどこかしらに着地してくれる喜びと、すっかり定着した習慣がひとつずつなくなってしまう喪失感とで、なんとも不安定な気持ちになってしまう。ハッピ

          恥を知る。93.『最終回』

          恥を知る。92.『庭で肉を焼く』

          もうここではおなじみの話題になってしまったが、私はなにかと実家へ帰る。理由はその時その時でさまざまであるが、この度新しいタイプのものが追加された。それは 『お父さんが"庭で肉を焼く"と謎の言葉を言っています』 という母親からの連絡で始まった。 ここ最近、一度ぐんと気温があがったので庭の様子も急に春になった。たしかに外で肉を焼きたい気持ちも分からんでもなかったが、一度ぐんとあがった気温は維持されることなく、また少しさがりはじめた印象だった。 『寒いのではないかと思うので

          恥を知る。92.『庭で肉を焼く』

          恥を知る。91.『東京帰りの昼』

          時間が経つのが異様にはやい。 とくに今月は前半に予定を詰め込んだせいもあって、あれよあれよと言う間に気づけば3月も半ばにさしかかり、実家の庭の桜は満開になっていた。 なんだか置いてけぼりをくらっている、というよりは、しっかりと流れの中で踊らされているような感覚だ。どうやったって我々は、時間の流れにも、季節の変化にも、逆らうことはできない。寒ければ厚着をしなくてはならないし、桜が咲けば花見がしたくてあの人に連絡をしてしまう。今年はなんだかその無力感を楽しんでいるような、そん

          恥を知る。91.『東京帰りの昼』

          恥を知る。90.『東京の朝』

          先日、東京へ行った。 本当に久しぶりだった。何年ぶりか、パッと思い出せないほど久しぶりだった。本当に本当に久しぶりに、私は東京で歌を歌った。 行く、と決めてから毎日スケジュール帳をながめ、当たり前に1日ずつその日が迫ってくることを確認してはそわそわしていた。理由はひとつではなかった。プラスもマイナスもいろんな理由がいっしょくたになって毎日毎日少しずつ重たくなるような感じだった。それでも私は行く、と決めた。いま行かないと、もうずっと、行けない気がしていた。 4年も5年も前

          恥を知る。90.『東京の朝』

          恥を知る。89.『高速バス』

          バンドで活動していた頃は、どこに行くのも移動手段は車だった。大阪に行く時も東京に行く時も仙台に行く時も車だった。 理由はもちろん、交通費が安く抑えられるからである。 今になって冷静に考えてみれば、もしかしたらもっと効率的で安全で経済的な移動の仕方があったのかもしれない。それでもやはり、あの大荷物を手で持ち運ぶのは不可能だったし、時間の調節も公共交通機関では難しかったと思う。それになにより、メンバーと共に過ごしたあの車内での時間は何にも変え難い。 しかし今、私は1人で活動

          恥を知る。89.『高速バス』