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「感想」は「事実」と「意見」のセットで

「何か感想はありませんか?」

授業をしているとよく投げかける言葉です。これだけを投げかけるのはとても乱暴かもしれませんが、何か活動などしたときには自分の思いを言葉にしてほしいと思うので、そうやって聞くことも少なくありません。

例えば、

「難しいんだなということがわかりました」
「上手にできていて良いと思いました」

という子どもの答えは、感想とは言えません。せっかく出てきたアウトプットをここで止めてしまうのはもったいないし、何だかぶっきらぼうに聞こえてしまいます。物足りない、という感じでしょうか。

そこで『13歳からのアート思考』で紹介されていた、アウトプットに対する2つの問いかけを使って深めてみるのはいかがでしょうか?

どこからそう思う?ーー主観的に感じた「意見」の根拠となる「事実」を問う
そこからどう思う?ーー作品内の「事実」から主観的に感じた「意見」を問う

この2つの問いかけは、アウトプットを深める上でとても有効な問いかけです。実際に上に例で挙げた2つの答えに問い返してみましょう。

「家族は大切だということがわかりました」(「意見」だけをとらえてアウトプットしている)
「どこからそう思う?」(根拠を問う)
「忙しいのに運動会を見に来てくれたからです」(「事実」を答える)
「上手にできていて良いと思いました」(「事実」だけをとらえてアウトプットしている)
「そこからそう思う?」
「手が伸びていたところがきれいだったからです」(「意見」を答える)

いかがでしょうか?例で挙げたものよりも、より深まった感想になっていることが感じられるはずです。

つまり「感想」とは、「事実」と「意見」の組み合わせでより深まると言えます。このように子どもの感想に深まりを与えたいときには、2つの問いで深めることが有効です。

今回参考にした本です。おすすめ!!

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