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天使のくれた時間

【天使のくれた時間】
(2000年製作アメリカ映画)
ニコラス・ケイジ&
ティア・レオーニ☆主演

あの時「YES」とこたえていたら、ふたりはどこにいたのだろう。
13年前……。
恋人たちは未来のために別々の道を選んだ。いま、遠く離れた彼らに小さな奇跡が訪れて、あの時選ばなかった未来、二人が一緒に暮らす時間の中に、突然、飛び込んでしまった……。

DVDパッケージより


冒頭のコンビニでのシーンが一番印象に残っている。ニコラス・ケイジ演ずるジャックが、客のイチャモンをお金を使ってスマートにクールに解決する場面。そのなかでも特にその客(まあ、それが天使なのだが)のセリフにメッセージ性を感じてしまった。
       
「(多分ロト6みたいなものが)当たったから換金してくれ」という客に、店員が「(あやしいから)できない」と言って追いはらおうとしている。チンピラ客と判断したのは、服装、話し方、そして態度などからだったと思われるが、映画のなかでは黒人であることもひとつの要素として描いていたように思う。
       
客は「俺を見ないで、コレ(当り券)を見てくれよ。ちゃんと確かめてくれよ。」とハッキリ言っている。店員は客の風貌から「嘘に決まっている」と言って相手にしない。客(=天使)は、何度も「ちゃんと見てくれよ!」と言う。
       
劇中のセリフでありながら「物事の本質をちゃんと見よ!そして確かめよ!見た目だけで(表面だけで)判断するな!」と言われたような気がしたのだ。ずしっとくるメッセージ。
(作者の意図は定かではないけれど)
       
私たち現実世界でも、あちらこちらに天使はいる。もはや天使だらけだと言ってもいいかもしれない。無理難題をおしつける天使、理不尽なことをする天使、そして、辛く悲しい目に遭わせる天使……エトセトラエトセトラ。
       
様々な対人関係の場面。いつも目の前の人は“天使”であり、私の反応を試そうとしているのだとしたら?そして、その反応を“天使メモ”に記録されているとしたら?反応如何によってはご褒美があるとしたら?つい、そんなことを思った。日本人で言うところの「徳を積む」的なこととニュアンスが似ているような気もした。

ジャックが起こした行動に感激した天使(=客)が、ご褒美に“きらめき”を起こしてくれて物語の本筋へと入っていく。

何が幸せなのか。
地位や名誉?仕事の成功?それとも…?
映画では“中”をとった感じでまとめていたが……。
       
ユーモアを交えていて、純粋に楽しめる映画だった。ラストシーンで二人が話しているシーンは頬が最大限に緩んだ。

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