厚労省から接触確認アプリCOCOAの情報開示
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厚労省から接触確認アプリCOCOAの情報開示

厚労省への開示請求内容

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何が開示されたのか

さて。今回の開示請求では、政府テックチームや有識者会議の議事録等のほかに、2つの契約書が開示されました。ひとつが厚労省とパーソルプロセス&テクノロジー(以下パーソルP&T)が結んだ「変更契約書」。もうひとつが「再委託変更申請書」です。

どういった経緯なのかは今回の開示文書からはわかりませんが、とにかく厚労省は4月23日付で「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム設計・開発及び運用・保守一式」という名目で、パーソルP&Tと契約を締結しています。

(追記:こちらの4/23付け原契約はHER-SYSであることが後日判明しております。以下、そのおつもりでご覧ください。→参照記事

それを5月27日、金額変更します。「1億9988万9147円」→「2億9448万9147円」1億円近くのアップです。どちらも、2億は超えたくない、3億は超えたくない、というスーパー特売価格のような絶妙の価格設定。

と同時に、おそらく原契約でパーソルP&Tが再委託として指定していた株式会社FIXERに加えて、さらに4社を再委託、再々委託企業として変更申請しています。

結果として、2億9448万円のゆくえはおおよそ、こうなりました。
株式会社FIXER 1億2062万円
株式会社エムティーアイ 1615万円(うち396万500円が再々委託2社へ)
日本マイクロソフト 2201万2000円
残りがパーソルP&Tの取り分とすると、1億3570万円

この再委託変更申請書には、プロジェクトの履行体制図なども含まれていますので、何が起きたのかわかるかた、ぜひ教えてください(2回め)。

おそらく、パーソルP&Tとの原契約は、感染者を把握するための情報システム全体を指し、契約変更で「接触確認アプリを仕様に追加」したのだと思われるのですが、なぜこれらの企業と契約したのか、なぜこの値段なのか根拠が不明です。原契約についても、開示請求が必要そうですね。

今回の開示文書すべて

今回の開示文書すべてを公開します。以下GoogleDriveよりご査収ください。

5/8 第3回テックチーム議事概要と資料
5/9 第1回有識者検討会議事概要と資料
5/17 第2回有識者検討会議事概要と資料
5/26公表 仕様書と留意事項
5/27 変更契約書
5/27 再委託変更申請書・承認通知
6/12, 19日付プレスリリース

ここから筆者の蛇足テキスト

厚労省がリリースした接触確認アプリCOCOAですが、どういった経緯で厚労省がリリースしたのか、いまいち把握できなかったので、ざっくりとわたしの理解したことをまとめておきます(筆者はアプリ開発やOSS界の事情等には詳しくありませんので、事実誤認がありましたら、Twitterでお知らせくださいますと幸いです)。以下推測。

今年3月くらいから、オープンソースソフトウェア(OSS)界ではエンジニア有志が、政府のテックチームに先行して接触確認(コンタクトトレーシング)アプリを開発し始めていました。ひとつが、「Covid-19 Radar JAPAN」の「Covid-19 Radar」。もうひとつが「Code for Japan(一般社団法人コード・フォー・ジャパン)」の「まもりあいJAPAN」です。

公文書からわかるのは、具体的に政府(新型コロナウイルス感染症対策テックチーム)が接触確認アプリのリリースを検討しはじめたのが5月8日、テックチーム第3回会議ということです。ここでは、コード・フォー・ジャパンから関氏と日下氏がリモート参加し、かなり細部にわたって「まもりあいJAPAN」を元にした説明をしています(資料)。

ところが、このアプリのコア部分である「AGF(Apple/GoogleによるAPI)」が使えるのは、各国の保健当局のアプリひとつのみに限定されることになった。当然、2つのOSSアプリからひとつが(素材として)厚労省に選ばれることになった、と思われます。

結果、「Covid-19 Radar」が「COCOA」の土台となったようです。以下の記事に、COCOAがリリースされてからのトラブルが紹介されています。

開発コミュニティー破綻? 接触確認アプリの問題点と批判の在り方で激論

開示された文書からは「なぜCovid-19 Radarが選ばれたのか」という理由がわかりません。

誰が、どういった理由で、いつ判断を下したのでしょうか。

なお、筆者としてはOSSを政府が利活用することは大いに意味があると考えておりますし、この2つの(おそらく無償でコードを書いたと推測する)プロジェクトチームメンバー各位の実行力と努力には心から尊敬の念を覚えます。個人情報保護についてもよく検討されているなあと感じました。

問題は、このOSS有志の手からソースコードが離れてから、政府側(厚労省と、特にパーソルP&T)で何が起こったのか、だと思います。


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