シュールな短編小説

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たくあんとタラコとあんパン

 寂しげな街道を1人歩いていると、向こうから誰かがやって来る。 「人と会うなんて、何年ぶ…

ドア

 冷蔵庫の残り物を処理しなくちゃと思い、中を覗き込む。 「あれ、奥にドアが――」ノブの付…

霜の降りた朝は

 日曜日の朝、肩口の隙間から忍び込む冷気でぶるっと震えながら目を醒ます。今朝は、一段と寒…

ステーキを奢ってもらう

 桑田孝夫がステーキを奢ってくれると言う。 「珍しいこともあるものですね。今夜あたり、大…

海上のサイクリング

 わたしのママチャリは6段変速機付きだ。上り坂だって楽ちんである。  もっとも、今日は用…

スーパーで遭難する話

 地方都市によくある、ひなびたスーパー。ほかの買い物客は、すれ違うどころか、フロアを見渡…

ゴルゴンの末裔

 年始めの顔合わせ、ということで、わたしは群馬の親戚を訪ねていた。 「お、むぅにぃ。ひさ…

真夜中の小児病棟

 また、暗い時間に目が覚めてしまった。昼間もずっとベッドで横になっているので、眠りが浅い…

ミカンのお屋敷

 家に戻る途中、とある屋敷の前を通りかかる。庭にはミカンの木が立ち並び、黄色く色づいたミ…

日替わり魔法使い

 この町は、ソーサラー・パネルを使っている家が多い。大気中の魔法元素を触媒にして発電させ…