見出し画像

福祉の普及啓発入門③【無関心→関心】【理解→共創】の転換方法

こんにちは、エブリデイカチューシャが無性に踊りたくなっているムーディです。完璧に踊れたら気持ちよさそう。


2020年1月に「福祉の普及啓発勉強会」を立ち上げました。


「福祉の普及啓発勉強会」とは
「無関心から関心への転換」「福祉を関心のない人に触れやすく」
関心を0→1にしたり、理解を1→100にしたりしている人たちに注目し、普及啓発の仕方を学ぶ勉強会をします。
今回は日頃の自身の活動やそこで得た知見の一部をまとめたものを連載してみようと思いました。


福祉に無関心の人に対して関心を持ってもらうための考えを記す「福祉の普及啓発入門」。毎週火曜日に更新して2020年9月8日から9月29日まで連載していきます。更新をお楽しみに!

福祉の普及啓発入門①そもそも普及啓発のゴールってどこ?
福祉の普及啓発入門②普及啓発の4つの段階
福祉の普及啓発入門③無関心へのアプローチ
福祉の普及啓発入門④


=============================

1.前回のおさらい


前回、普及啓発の4段階を説明。

【無関心→関心→理解→共創】

講演会をいくら開催したところで講演会には関心がある人しか来ず、無関心の人にはアプローチできないまま。福祉のお祭りも同様。大半が【関心→理解】への部分の普及啓発になっていて、【無関心→関心】や【理解→共創】という要素はあまりないことも言及した。


では、どうすれば【無関心→関心】、【理解→共創】のアプローチができるか。事例を出してご紹介。

2.【無関心→関心】の転換手法

ここに書くのはあくまで私が福祉の普及啓発勉強会をやるなかで見つけたこと。あくまで参考程度に。

(1)自分が啓発したい人の身近な存在になる

【事例1】

私は日頃福祉の仕事をしている。私の両親も同様に福祉に関心を示す方だが、元々は福祉にあまり関心を示す方ではなかった。私が福祉の仕事をし始めたことによって、両親はテレビで「福祉」という単語が出ると意識的に耳を傾けるようになった

【事例2】

仲いい友達が今度ライブをすることになり、日頃ライブに関心はないが、友達がでるのでライブに参加した。

【事例3】

好きな人がジャニーズの〇〇君が好きと聞き、日頃ジャニーズに関心がないがテレビで出ていると目にとまるようになった

〇説明

無関心な事柄でも自分にとって身近な人が媒体になり、何かを知ることは多々ある。無関心→関心の転換は案外自身が身近になること(または身近に感じること)で転換することができたりする。

自身の好奇心に任せて日頃啓発したいものと関係ないイベントに参加したり趣味に没頭するのは案外大事。テニスで意気投合して仲良しになった彼は福祉で働いていた、またはイベントで知り合って仲良くなった友達がSNSで啓発していた、ということは案外あることでもある。

ただ、打算的に身近な存在になりにいくのはNG。打算感はばれる。好奇心旺盛に日頃関わりのないところに飛び込むことが大事!


(2)福祉主体の場で啓発するのではなく、福祉が主体ではないところで啓発する

【事例1】福祉主体の祭りで精神障害者の処遇の歴史がわかるパネル展をやっても、福祉関係者しか見にこなかった。しかし、福祉関係ない祭りのブースにパネル展を出店したところ、日頃福祉に関わりない人が多く立ち寄ってくれた。

【事例2】いろいろな職種やバックグラウンドを持つ人が集まる「週1note」。ここで万人にわかるように言葉を選んで障害者についての啓発を書くことで多くの福祉に関心のない人に読んでもらうことができた。

【事例3】SDGsをテーマにしたイベントにて、様々な業種と話す中で、他分野と自分の分野が関係していることがわかり、他分野に関心を持つようになった。


〇説明

福祉に関心ない人と啓発したい事柄の接触数をどう増やすか考えたときに、福祉主体ではない場の方が日頃関心がない人にとって触れやすい場になる。

福祉の普及啓発の中には福祉が主体になっている場で啓発しようとするが、この場にくる人の大半はそもそも福祉に関心がある人。それなら単純に福祉関係ない場なら、自然と福祉に関わりが薄い人にとって触れやすい場をつくる。

あとは今流行のSDGs。SDGsの本質は他分野との共同をいかに考えるか、ということ。
または他分野同士がいかに繋がっているかを認識することである。

「風吹けば桶屋儲かる」であり、関連性がない分野でも相互関係があったりするので、SDGsイベントはいろいろな専門家、業種の人が話す中で、どの課題も陸続きに繋がっていることを再認識できる。自身の分野の啓発したいことを関心が低い人に対しても堂々と課題を言うことができる。これを利用しない手はない。

(3)課題の串刺しをする

【事例】障害者が働ける場の創出が課題であった福祉業界と担い手や後継者不足が課題であった農業業界。この2つの課題を串刺しにして同時に解決しようとした結果、障害者雇用を農業で生み出す「農福連携」が生まれ、福祉分野、農業分野が互いの領域に関心を持ち始めた。

〇説明

啓発したいことを身近にするために単純に他分野同士と協力し合うことでうまくいくシナジーを示すことができれば、一気に無関心から関心へ変換することができる。

この手法はめちゃくちゃ難易度が高い。だが、成功すれば【無関心→共創】まで行くパターンもあり、普及啓発の目的を一気に達成することも可能。

(4)楽しさを入り口におく

これはどちらかというと手法。大事なもの、理念、伝えたいものをどうしても入り口においてしまいがちな福祉だが、堅さを生んでしまい近寄りがたい雰囲気を作ってしまったり、入り口を狭めてしまうことも。

入り口に楽しさを置けば一気に入り口を広げることができる。その入り口に入ってきた人に大事なもの、理念を伝えたらいい。




こうして無関心→関心に変換できた人に対して講演会や福祉の祭り、イベントに誘うアクション【関心→理解】を促していく。

3.【理解→共創】の転換

理解をしているけど共創できない人の特徴。それは自分に何ができるか知りたいし何かしたいが、何ができるか分からない人である。

精神障害者の人に対する偏見によって、様々な問題が起きていることが分かった。けど、どのように課題解決のために共創していいか分からない。

そのときどうしたらいいか。答えは簡単。すでに共創している人が手法を教えたり、または共創できるためのワークショップを開いたらいい。


地域でワークショップを開催できる力量がある人はそれでいいし、ない人は目の前の人と何ができるか対話できたらいい。

その人ができそうな共創の先行事例を示すだけでもオッケー。理解段階まで来ていれば共創まではスムーズだったりする。


こんな感じで

’【無関心→関心】
【関心→理解】
【理解→共創】

の手法例を書いた。けど、これはあくまで手法。普及啓発を考える際に根本の理念として大事にしたい考えがある。この考えがなければこれらの手法は全くうまくいかない。

次号最終回。普及啓発において1番大事なことを記してこのシリーズを一度占めたい。

それではグッバイオンザビーチ!

※このnoteは「週1note」という企画に参加しています。

https://note.com/hiromi_okb/m/me4d6ac09d131
#福祉 #週1note #普及啓発



















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?