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恩師

問いかけではじまる記事が続いて大変恐縮なのですが、皆さんには恩師と呼べる方はいらっしゃいますか?

最近部下が増えたこともあり、いままで避けてきた「教える」ということにそろそろ向き合おうと、先週末のコーチングでは自分のスキルの分解と、どう教えていくかを考えるのを手伝ってもらっていました。

その過程でのコーチの「どんな人が教えるのがうまいと感じますか?」という問いかけから、自分が過去に教えてもらってうまいと感じた先生を振り返ってみたところ、真っ先に浮かんできたのは大学受験のための予備校英語講師の「マサト」でした。

マサトは上下ジーンズというスギちゃんみたいな恰好をした綺麗とは言い難いおっさんで、「トートバッグを持ってる男はゲイだ」といういまにも燃えそうな決めつけ発言を繰り返し、かしこぶった受講生の鼻を片っ端からへし折るところからはじまる本質を突いた授業スタイルがお決まりの名物講師で、すっかりハマった高校3年生の私は率先して罵られにいつも最前列で講義を受けていました。

単に受験対策として受けていたものの、いま私がそれなりに英語を話せるうちの半分はマサトの授業のおかげだと思っており、英語が得意だったことがいまにまで続くさまざまな選択を後押ししてくれたので、その点で恩師といえるのかもしれない。

学校でお世話になった先生方を差し置いて、週に1~2時間放課後に教わっただけの予備校講師の名前を挙げるのもなんだか申し訳ない気もするが、恩師と慕われるような存在を志す気合の入った教師が生徒にとって記憶に残る先生になるわけでは必ずしもない。

逆にいえば「教える」という行為は本人はその気はなくても意外と影響を及ぼす可能性もあるので、気負う必要はなくても無責任じゃいかんな、なんてことを思いました。

元気かな、マサト。

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