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アルコールの毒性について

お酒を飲まれる方、お酒が大好きな方は多くいらっしゃると思います。
ですが、お酒に含まれるアルコールには決して身体に良いものではありません。
今回はアルコールがどのように分解されていくのか、身体に他する影響についてお話ししていきます。

◯アルコールの分解行程
アルコール→アセトアルデヒド→酢酸→水、二酸化炭素に分解されます。
→体外に排出、体内に吸収=アルコール分解

アセトアルデヒド…二日酔い、酔いの原因になります。

・アルコール→アセドアルデヒド
使われる酵素 アルコールデヒドロゲナーゼ(亜鉛から作られる)
・アセドアルデヒド→酢酸
使われる酵素 アルデヒドデヒドロゲナーゼ

*亜鉛の効果
精力、テストステロン、味覚、皮膚、アトピーとの相関関係もあると言われ、亜鉛の不足しているお母さんが母乳を与えている子供はアトピーになりやすい、母体の亜鉛が不足している状態で生まれてくる子供はアトピーが多いと言われています。

◯他の補酵素とその関係
アルコールデヒドロゲナーゼの他にNAD+(ナイアシンが活性化したもの)があることで、アルコールの分解過程がスムーズに行えるようになります。
アルコールの摂取量が多いとナイアシンが不足しやすいくなります。
→アルコールがアセドアルデヒドに変わる際にナイアシンが使われるため。

アルコールが摂取されていない段階ではNAD+が脱水素反応が起きた時→NADHが生まれる
この2つの拮抗関係のバランスが保たれていることが人の身体で重要です。
アルコールの摂取により、アルコール分解の際にNAD+が使われてしまうのでNADHが多くなってしまいこの拮抗関係が崩れてしまいます。

◯酵素(NAD+)のアルコール分解以外の役割
①乳酸の分解
ATPを作るためのエネルギー回路の解糖系において、ピルビン酸に酸素が足りないと乳酸ができます。
酸素が足りている場合は元に戻るので乳酸は蓄積されません。
乳酸が作られる、それを除去している、再利用しているという能力がが日頃運動をしている人は高くなります。この一定の数値を超えなければ、除去能力が上回るので理論上は動き続けられると言うことになります。
乳酸そのものは疲労物質とは言われておらず、乳酸が蓄積されていき、それが除去されるタイミングで身体に疲労感がたまると言われています。
この乳酸が溜まって除去するタイミングで必要なのがNAD+になります。

②ケトン体
ケトン体であるアセト酢酸
→ケトン体の合成と再利用に必要で、この時もNAD+が必要になります。
アルコールを取り続けてNAD+が減ってしまい、NADHが増えるとケトン体が利用できなくなるので脂肪をエネルギーに変えることもできなくなってしまいます。
乳酸が蓄積されていくため、疲労が抜けない、怠惰感、脱力感などを感じる可能性もあります。

◯身体への影響
①発がん性
IARC(国際ガン研究機関)によるとセシウムやプロトニウム、放射線と同じくらいの発がん性があると言われています。

②サイトカノンの増加
過剰な炎症反応を起こしてしまいます。
炎症反応(アトピー、アレルギー、花粉症と同じ)で症状の悪化や痛みを感じる度合いが上がってしまいます。

③免疫の低下
アルコールデヒドロゲナーゼはアルコールの分解以外にビタミンAの代謝に関与していると言われています。
アルコール摂取により、ビタミンAの吸収や代謝の利用効率が悪くなるので、ビタミンAの作用である免疫システム、抗酸化作用、酸化物質の除去、粘膜関係の保護が働かなくなることで免疫が下がってしまいます。

④酸化
アルコール分解の際に身体は大きく酸化していきます。
紫外線やシミ、そばかすから守るために様々な対処をしていても、アルコールを摂取していたら意味がありません。

◯アルコール摂取により失われる栄養素
ビタミンA、亜鉛、ナイアシン、ビタミンB12、ヨウ酸
また、ナイアシン、ビタミンB12、ヨウ酸はセロトニンの材料になります。
つまり、精神疾患の人がアルコールを摂取することは一番良くないと言えます。
現在は何も問題がなくてもアルコールを摂っていることでナイアシン、ビタミンB12、ヨウ酸が不足していくことでセロトニンが作られなくなり精神疾患に繋がるケースがあるので注意が必要です。

このように、アルコールには身体に対する悪影響が多く存在します。だからと言って、お酒が好きで飲まれる方がいきなりお酒を止めるとなるとなかなか難しいと思いますし、何より我慢することによりストレスが溜まうので良くありません。
いきなりゼロにするのではなく、まずは1回に飲む量を減らしてみる。次に飲む回数を毎日だったものを週5日、3日、休日のみ、週に1回、月に1回と言う風に段階を踏んでいく事が良いと思いますので参考にして下さい😊
最後までご覧いただきありがとうございました!
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#トレーナー #栄養学#アルコール#亜鉛#発がん性#酸化#セロトニン

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