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東京奠都

11月に予定している松賢堂講義では、明治時代に関するお話を予定しています。
その際に、東京奠都についても触れようと計画中です。

一般的に、東京都が首都であり帝都であることは認知されていますが、京都もまた帝都であることは、あまり知られていません。

よく京都のおばさん方が、メディアの取材とかに、

「京都は帝都。天皇はんは東京出張中。」

と回答し、プライドが高いなあ~と揶揄されているのを見かけますが・・・

いえいえ。京都のおばさんの方が正しいのですよ。
とツッコミを入れたくなります。

実際問題として、遷都と奠都は意味が違うんですよね。

遷都:都を新しく移し、前の都を放棄する
奠都:都として定める

となります。

東京奠都とは、京都の他に東京を帝都と定めます、という意味なんですね。

実は、奠都は、かなり幅広く用いることが出来る単語です。

一般的には平安遷都と呼んでいますが、別に、平安奠都という表現を用いても問題はありません。
なぜなら、奠都には「都を定める」という意味しかなく、前の帝都をどのように扱うのか? については、一切触れていない言葉だからです。

その点、「遷都」は必ず前の帝都を放棄する必要があるので、単語の用途範囲が狭まります。

まあ、特段、問題は無いのですが・・・

明治時代の東京奠都にあたり、公家や学者、政治家を交え、大々的に議論されたんですね。
当時の人々にとっては、それほど重要な議題だったという事です。

しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。