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ついにリリース!BABYMETAL伝説の日本武道館公演「赤い夜」「黒い夜」2DAYS!

2015年1月9日 Text by  TAROMETAL


ついにBABYMETALの「伝説」とも言える日本武道館公演が映像化され、リリースされた。

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2014年3月1日の「赤い夜 LEGEND “巨大コルセット祭り”」と、2014年3月2日の「黒い夜 LEGEND “DOOMSDAY”」、日本武道館2DAYSだ。

実は私がBABYMETALのライブに初参戦したのが、この武道館公演2DAYSである。その意味で文字通り思い出深いライブなのだが、そうでなくてもこの2DAYSは伝説的だと言える。武道館以前のライブをDVDで観たり、その後のライブに何度か足を運んだり、あるいは海外公演の様子をYouTubeで見たりしてきたが、今回改めて武道館公演に”参戦”して、つくづくそう思った。

武道館ライブのポイントは3つある。

1.360度全方位開放型の魔法陣ステージ

武道館公演はいわゆる「センターステージ」だったのだが、これが実に良かった。通常のステージと同様の左右の動きに加えて、手前から奥の動きも加わるのでよりダイナミックなパフォーマンスが可能となる。BABYMETALの魅力の1つであるハードなダンスを十二分に堪能できる環境だったと言える。さらに中心部はリフトアップするし、あげくの果てには外周が回転する仕組みまで搭載。とことん見せることにこだわった作りだったと思う。

このステージの魅力は特に1日目の「赤い夜」で実感できる。紙芝居がなく、3人と神バンドの4人がひらすらストイックにパフォーマンスに専念する演出はその後のワールド・ツアーを彷彿とさせるが、「ライブが始まったらステージから目が離せない」という点では、雲泥の差。「赤い夜」の大勝利だ。ステージが変わるだけで、ここまでインパクトも変わるとは・・・。

2."4の歌"でのあおり

BLACK BABYMETALの曲である”4の歌”。ライブでは異様なテンションの高さで観客を熱狂させるキラー・チューンだが、武道館公演では途中でYUIMETALとMOAMETALが観客をあおりにあおる。魔法陣ステージの外周部分を順番にまわり、4箇所ある角でいちいち客席をあおるのだが、もともとがノリノリで聴く者の気持ちをやたらとアジテートする曲なので、2人にそのようなことをされたら・・・。場内はもはや尋常じゃないほどの熱狂状態になってしまう。

ちなみにこのパフォーマンスはその後のライブでは一切見られない。今のところ武道館公演のみである。まさに伝説のパフォーマンスだ。

3.3人のプロフェッショナリズム

ファンならばご存知のように、1日目の「赤い夜」ではアクシデントが起きた。”ヘドバンギャー!!”の中間部で、客席をあおっていたYUIMETALがステージから落下してしまったのだ。YUIMETALがステージ中央に戻ってこないことに動揺している様子がかすかに伺えたSU-METALの表情が印象的だった。MOAMETALはYUIMETALの分を埋め合わせるかのように、いつも以上にダイナミックに踊っていた。2人とも一見すると普通にパフォーマンスしているのだが、その一方で懸命に自制心を働かせ、自分を落ち着かせようと戦っているようにも見えた。

そんな状態の”ヘドバンギャー!!”が終わり、場内が騒然とする中はじまった最後の曲”イジメ、ダメ、ゼッタイ”。復帰したYUIMETALの姿に会場全体が何とも表現しがたい異様な雰囲気に包まれる中、渾身のパフォーマンスを見せつける3人。

当時会場ではまったく気づかなかったのだが、映像を見て初めて気づいたことがある。

曲の中盤あたりから、明らかにMOAMETALが”ガス欠”になっているのだ。

片膝をついてポーズを決めた瞬間に、身体が大きくぐらつく。

足を交差させて立ち、上半身を使って踊っている時に、態勢が崩れかかる。

YUIMETALとのバトルシーンを演じるMOAMETALの姿は、まるで死力を尽くしたボクサーが最終ラウンドで最後の力を振り絞って懸命にパンチを繰り出しているようだった。それほどまでに壮絶な姿。こんなにフラフラな状態になったMOAMETALは観たことがない。

MOAMETALは、それほどまでに消耗していたのだ。

原因は明らかだろう。直前の曲”ヘドバンギャー!!”でYUIMETALがいない分を埋め合わせようと文字通り全力を尽くして踊っていたからだ。

アクシデントによる不安やパニックと懸命に戦い、己を制御し、いつも以上のパフォーマンスを披露するという極限状態。そんな最大級のピンチを切り抜け、半ば倒れそうになりながらも最後にはトレードマークの笑顔をいつものように振りまく、その姿。

これぞプロフェッショナル。まさしく”SUPER MOA”。

MOAMETALだけではない。SU-METALだって同じように不安と戦い、見事に勝利した。事故の最大の被害者である当事者のYUIMETALだって、次の曲では何事もなかったかのようにステージ上に姿を見せ、いつものように走って踊った。ヘタをしたら大怪我をしかねない状況だったにもかかわらず。

当時14歳と16歳の少女たちが見せたど根性のプロフェッショナリズム。

2014年3月1日の「赤い夜」は、そんな伝説的な夜だったのである。

※アメブロからの転載です。

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