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リーダーの創造力を引き出すアプローチソリューション

1.リーダーに創造力が求められる背景

VUCAの時代、リーダーは過去の前例や経験に基づく意思決定だけでは立ち行かない

VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つの頭文字から取った言葉で、現代のビジネスや経営環境を取り巻く状況を表現するキーワードとして広く使われている。一歩先も見えないビジネス環境の中では、過去の成功体験や前例など、定石通りに物事がうまく進まないケースが増えています。多くの企業で今までにないアイディアを発想できる人材を必要としています。

2.リーダーに求められる「創造力」とは

創造のイメージは、人による異なる事がありますが、弊社で取り扱う創造力の範囲はマネジメント場面において発揮されるものに限定されています。限られたリーソスの中で、目的に照らして発想し、他者のアイディアにオープンで異論を取り組みながら成果に結びつける事ができるマネジメント能力における創造力です。

①【創造力】の範囲

3つの円がすべて重なり合った領域のみがマネジメント能力の「創造力」とみなされる。

②【創造力】の定義

3.創造力の発揮状況

残念ながら、日本の大手企業では管理職の創造力の発揮度合いは総じて低い状況にあります。

以下のデータは、2020年に弊社が実施したヒューマン・アセスメントにおけるマネジメント能力の平均点をグラフ化したものです。

16個ある汎用的なマネジメント能力の中で、創造力の平均点は2.42点でワースト2位の結果となっています。

※使用データ:80社 5,440人 課長クラス研修(2020)5点法 3演習以上

4.創造力の発揮度が低い要因分析

創造力は外的環境影響されやすい能力であるため、本来は内面に豊かな創造性を有している人でも、発揮度が低くなっている可能性があります。
MSCでは個人要因にフォーカスした3つのアプローチをご提案します。

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5.創造力を引き出す3つのアプローチ

①コンディショニング

自己認識(セルフアウェアネス)によるセルフマネジメントの強化

手法:
アセスメント&フィードバック

到達目標:
能力と性格特性の2側面を対象にしたアセスメントを実施する事で、保有能力と発揮能力のギャップを把握することが可能です。本来持っているクリエイティビティを発揮できるように改善すべき行動や注意を払う点が明確になります。

②アンラーニング

過去の経験から形成された不合理な信念(固定観念)のリライト

手法:
ワークショップ&1on1セッション

到達目標:
経験学習モデルを応用したアンラーニングでは、まず行動の背景に隠れた信念や、その信念を生み出した過去の経験を内省によって発掘します。そして、経験から解釈した信念を適切なものへと書き換えたり、スケールアップしたりして、未知の局面にも対処できる創造性を養っていきます。

③トレーニング

知覚範囲の拡張によるメタ視点の獲得

手法:
ワークショップ&1on1セッション

到達目標:
創造力が低いリーダーは視野が狭く、視点が『今』だけに限定されていることがあります。知覚の範囲を広げることでで様々な角度から問題を見つめ直すことが出来るようになります。他者からの問いかけよって、自分の知覚の範囲外の視点を獲得することで視野・視座を拡張します。

6.ソリューション概要

3つのアプローチにより、リーダーの顕在化していない創造力を引き出します。

①アセスメント実施→②フィードバック→③ワークショップ→④1on1セッション

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7.アセスメントの概要

発揮能力と発揮できていないが本来は持ち合わせている創造性(保有能力)を2つのアセスメントで可視化します。

①HOGAN surveyの概要

HOGANでは3種類のsurvey結果(①MVPI:モチベーションの特性 ②HPI:平常時の行動特性 ③HDS:ストレス時に問題となる行動特性)をそれぞれ診断し、全体の特性を構造化しフィードバックします。

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・個人フィードバックレポート(HOGAN survey )

HOGAN surveyの結果については、3つの観点からの特性をフィードバックします。

また、全体を通じた傾向をフィードバックセッションの際に説明します。

②初級・中級管理職向けオンライン・アセスメント
Manager Ready®

Manager Readyは、演習を通じて管理職の能力を診断するシミュレーション型オンライン・アセスメントです。管理職として適切な人材を特定、選抜、開発し、ビジネスの最前線で活躍する人材となるための支援を致します。

オンライン環境下であれば場所・時間を選ばずにアセスメントを受験する事が可能です。

40年間にわたるリーダー研究を背景に、ハイパフォーマー管理職の行動傾向と800名以上の管理職の職務分析、120万人へのアセスメント経験に基づき、10個のコンピテンシーを採択しています。

10言語に対応しており、世界中の人材を対象に同基準でアセスメントを実施できます。

所要時間:約4時間
※コンピテンシーの変更により所要時間が異なります

■評価項目 コンピテンシー

③フィードバック面談

MSCのコンサルタントが受講者に対し1時間の個人フィードバックを実施します。

【目的】
MRとLHOGANの結果について、受講者の理解と納得度を高める。
・セルフマネジメントの方向性を定める。

スケジュール 所要時間1時間 インターバル30分
フィードバック面談 タイムテーブル(例)※1日5名迄

④ワークショップ概要

内省による信念の書き換えとありたい姿の創造の実践トレーニング

■集合型研修(リモートを想定)
■所用時間 :7時間
■目的と概要:
過去の経験によって形成された固定観念を内省によって発見し、現在の状況に適合した信念へと書き換える。
未来の解決策や理想像を自由に発想することと、他者からの問いかけによって、受講者がお互いの可能性を開き合う内省と創造を繰り返すことで、知覚範囲を拡大する
1on1の実践トレーニングを通じて、コーチ側、メンバー側、観察者側の3つの視点から「質の高い問い」が引き出す内省の実効性や、深い対話が創造性開発に及ぼすインパクトを体感する

■経験学習モデルを応用したアンラーニングの構造

■ビジネスマトリックス

他者視点からの「問い」によってリーダーの知覚の範囲を広げる
知覚の範囲が狭いと、その中に解が見つからず、堂々巡りに陥ってしまう。知覚の範囲が広がれば可能性が見えてくる。
1on1セッションの中では、時間軸・空間軸をまたぐ問いによって、リーダーの知覚の範囲を広げていく。

⑤1on1コーチングセッションによる内省支援

●概要
Zoomによるオンライン1on1セッション
所要時間:60~90分間×5回(1名)
対象:希望者のみ
※アセスメントやワークショップの状況から課題が多い方や
創造力の発揮が期待されている方
●目的
1on1を通じた能力開発計画のブラッシュアップと実行支援
・自らのキャリアを振り返り、明確な意志と目的を持って次なる一歩を踏み出す
●実施内容(アジェンダ)
1~2回:テーマの掘り下げと信念の発掘
3~4回:ありたい姿の創造
5回:アクションプランの具現化

【使用ツール】  マインドマップ:コーチがセッション内容を整理し参加者に提供

8.【その他参考】①環境感受性とは

ポジティブおよびネガティブな環境に対する処理や知覚の個人差」として定義される概念です。

ネガティブな環境に置かれればパフォーマンスが低下し、反対にポジティブな環境に置かれれば、保有する創造性や共感性を発揮してクリエイティブなパフォーマンスを発揮する可能性が高まります。

9.【その他参考】②レジリエンスが低く、クリエイティビティが高い人材

創造可能性人材
HSP (Highly Sensitive Person)

様々な刺激に敏感に反応してしまう高度な感受性を有する人を指す言葉
1990年代にアメリカの心理学者のエレイン・N・アーロン博士によって提唱

「環境感受性」が高く、良くも悪くも環境の影響を受けやすい人として理解されている。

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円 (令和 2年12月31日)
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント


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