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24-71. 密かに憧れていたすてきなママさんが星になった

引っ越す前に長女が通っていた保育園に、とても素敵なママさんがいた。

いつも優しくておしゃれで。まだ転勤したばかりでソワソワしながらお迎えに行ったときに、初めて声をかけてくれたのがSくんのママだった。

その物腰があまりに柔らかくて、この園にしてよかった〜と思ったのを覚えている。

Sくんは5個上に双子のお兄ちゃんとお姉ちゃんがいると知ったのは、かなりあとになってからだった。

ママさんはわたしと同い年か、少し上くらいだと思っていたので驚いた。双子をある程度大きくなるまで育てたあとに、少し手が離れてまた子どもがほしいって思えるって凄いことだよな〜!って思った。

「歳が離れてるから、ついいつまでも甘やかしちゃってー」というママさんのことを、Sくんは大好きだった。いつも見ていてそう思っていた。

双子のお姉ちゃんにはお迎えの帰りに会ったことがあるけど、お姉ちゃんもママが大好きって感じが伝わってきて、小学校の高学年になってもママに甘えてくれるんだな〜って少し先を見た感じでうれしかった。

そんなSくんのママが先日亡くなった。

同じ保育園ママから突然LINEがきて知った。
遠方なのでお見送りも行けなかった。

遠くの地で、残されたご家族のみなさんと、Sくんと、あのとき会ったお姉ちゃんを思って、ただ涙を流すことしかできなかった。

まだまだ成長を見たかったと思うし、
それが叶わなくて悔しかったと思う。

いま私がこうして元気に生きて子どもたちと過ごせるのは当たり前のことではないとSくんのママは教えてくれた。

残された子どもたち、そして旦那さんはどうされているのだろう。想像することしかできない。

当たり前じゃない、奇跡のようなこの単調で平和な日々を噛み締めて生きていかなければいけないと思う。

書こうか迷ったけどこの気持ちを書き記しておこうと思った。Sくんのママのこと、ずっと忘れない。

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