魔境の長いトンネルをすぎると僻地だった。
わがままで精神が貧弱な自分を許せる、受け入れられる環境で生きたい。
2018年7月、現実に打ちひしがれ幸せが何か分からなくなった時に生まれた僕の心の声だった。
幸い、そんな弱りきった僕の声を聞いてくれる強力な助っ人がいた。兄だ。
兄だけじゃない、兄の周りにいた自分よりひとまわり歳上の仲間たち。
何が正解か分からないまま悩む自分にかけてくれた社会人たちからのアドバイス、それは
「ホワイト大企業に進もう。」
というものだった。
貧弱なくせに理想だけは高い、そんな僕にでもやって行けそうな道を用意してくれた。
電話を取るのもこわい、人を遊びに誘えない僕の戦いは2019年4月から始まった。
どうせ二の足を踏んでうまく進めないだろうと早めにキックスタートした。
メンタルは脆弱で、人付き合いが好きじゃない自分。
そんな僕でも早期組というアドバンテージだけで、なんとか人並みに就活には力を入れられた。
Twitterでは就活垢で仲間もできた。
本当に色々なことがあった。()
そして戦績は最終落ちが続き、
内定は大手が2社と早期組としては振るわないものの、完全に心を病んでいた頃のひ弱な自分には想像もできない大企業に入社することになった。
子供の頃から知っていたあの企業の一員になるという実感が持てなくて内定を貰った頃はソワソワしていた。
長い長い暗黒期を終え、
選ばれた配属地は
Uberのただ一つ届かない僻地だった。
インターンをハシゴしながら、東京で友達と待ち合わせしていたあのキラキラした毎日はどこに!?
梅田の周辺を駆け回ったあの毎日はどこに!?
これから私、どうなっちゃうの〜!?
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