見出し画像

三枝夕夏 IN db ベスト・アルバム『三枝夕夏 IN d-best ~Smile & Tears〜』INTERVIEW & LINER NOTES_music freak magazine Vol.150(2007年6月号)バックナンバー

こちらは、音楽雑誌「ミュージックフリークマガジン」(1994-2009 フリーペーパー/2010-2015 有料会員制雑誌)のバックナンバーを紹介するブログコーナーです。

今回は、4ピースバンド・三枝タ夏 IN db(2002年6月デビュー、2010年1月のツアーをもって解散)が、5周年を記念して発表した初のベスト・アルバム『三枝夕夏 IN d-best 〜Smile & Tears〜』(オリコンデイリーチャート2位、ウィークリーチャート初登場5位を記録)をピックアップ!

※こちらの内容は、music freak magazine vol.150(2007年6月号)に掲載された過去の記事になります

三枝タ夏 IN db
中央:三枝夕夏(Vo.)/後方左:車谷啓介(Dr.)
後方中央:大薮拓(Ba.)/後方右:岩井勇一郎(Gt.)

◉From music freak magazine vol.150(2007年6月号)

 三枝タ夏 IN db 5周年を記念した初のベスト・アルバムが2枚組となってリリースされた。改めてこの5年に発表された作品を聴き返してみると、70年代ロック、パンク、R&B、プログレ、ウォール・オブ・サウンド、リバプール・サウンド、ポエトリー・リーディング等々、実に様々なサウンド・アプローチに挑戦してきた事に気付かされる。そんなバラエティ豊かな楽曲を、今回は『Smile盤=元気になれる、勇気が出る楽曲を集めたベスト集』と『Tears盤=せつなく、胸を打つ楽曲を集めたベスト集』の2枚組にして発表。全18曲のシングルに加え、ファン投票で人気が高かったアルバム曲や、このべスト盤の為に書き下ろした新曲「Smile & Tears」等、全28曲入りの超豪華盤! ベスト盤だからといって単に時系列で並べるのではなく、一つの新たな作品として納得いくまで曲選びや曲順を考えたという、愛情たっぷりの今作について、まずはメンバーに話を聞いてみた

『三枝夕夏 IN d-best 〜Smile & Tears〜』
品番:GZCA-5106

●デビュー5周年おめでとうございます! 率直に今の心境はいかがですか?
三枝タ夏(以下三枝):この5年で一番感じた事は、作品でも、ライヴでも、PV撮影でも、とても多くの人達に関わってもらって一つのモノが出来上がっているんだなという事です。どんな活動でも、自分の知らない所で多くのスタッフが頑張ってくれていたり、HPに届くメールを読んでいると多くのファンの人達に支えられているんだなって実感したり……、三枝夕夏になれて、多くの人達と出会えた事を今は本当に感謝しています。
岩井勇一郎(以下岩井):僕ら男性陣は、6枚目のシングルから参加するようになりましたが、いつも三枝さんの音楽に対するひたむきさや頑張り、そういう姿勢に引っ張られてここまで来ました。本当にいい仲間と巡り合えたと思います。
大薮拓(以下大薮):僕らはこれまで、インストア・イベント等をやらせて頂く機会が多かったのですが、その度に良いファンの皆さんに支えられているなっていう事を感じてきました。そして、そういうファンの皆さんに対して誠実に向かい合ってきた三枝さんの事も見てきました。だからこのバンドで活動していると、すごく心が温かくなってくるんです。5周年をひと区切りに、まだまだバンドとして成長していきたいと思っています。
車谷啓介(以下車谷):三枝夕夏 IN dbが活動してきた5年は、誰にでもある人生と同じように、すごく笑えて楽しい時もあれば、制作を行う上で悩んだり苦しんだりする事もたくさんありました。みんなと歩んだ5年を、今回ベスト盤という形で一つの作品として表現出来た事、そしてその記念ライヴが出来る事を、今は本当に嬉しく思っています。
●サブタイトルには「~Smile & Tears~」と付いていますが、“Smile盤”と“Tears盤”の2枚に分けて収録した理由は?
三枝:まず、ベスト盤だからって単に時系列に並べるのではなく、私達バンドを象徴するような作品にしたいなと思いました。それで考えた時に、私達の楽曲もそうだし、私のビジュアルのイメージもそうなんですけど、“ハッピーさ”と“切なさ”のニ面性があるなって思ったんですよね。それで、そんなニつのイメージを “Smile”と“Tears”に振り分けたら、うまくこのバンドの本質を示せるかなと思ったんです。
岩井:三枝さんの声が持つ最大の魅力って、“明るさの中に切なさ”があって、“悲しみの中にもぬくもりがある”、まさにそこだと思うんです。僕らの作品はなんていったって三枝さんの声ありきですから。“Smile”と“Tears”っていう言葉が思う浮かんだ時、”それや~!それしかない!”って思いましたね。
●こうやってこれまでの楽曲を並べてみると、本当に様々なジャンルに挑戦されていますよね。ご自分達では楽曲を振り返ってどのように感じられますか?
三枝:本当ですね。そういう意味では飽きのこないアルバムになったなぁ~と感じました。音楽って本来楽しむものだと思うし、だからジャンルに捕われるのってすごくもったいないと思うんです。私は“いいな”と思ったものはすぐ挑戦したい性格なんですけど、それをいつも前向きに、一緒に楽しみながら挑戦してくれるバンド・メンバーがいる事は、すごくラッキーだなって思っています。
車谷:三枝さんの発想力ってすごくて、いつも急に来るんで驚かされる事が多いんですけど、でもそういう柔軟さって長く活動していくと結構なくなっていくものだと思うんですよね。だから大事にしたいし、これからも既成概念に捕われずに、色々な事にチャレンジしていきたいですね。
●ズバリ、ベストアルバム全体の聴き所をお願いします!
三枝:これまで応援してくださったファンの方達には“懐かしく振り返って頂けるアルバム”になっていると思うし、初めて私達を聴いてくださる方達にはきっと“楽しんで頂けるアルバム”になっていると思います。
岩井:今回のベスト盤はSmile盤とTears盤に分かれていますが、僕のオススメは、気持ちがSmileの時にはTears盤を、逆に気持ちがTearsの時にはSmile盤をオススメします! 笑いにも涙にも、心を浄化する作用があると思うので、是非多くの場面でこのアルバムを聴いて頂けたらと思います!
大薮:特にSmile盤の方にはライヴを意識した楽曲がたくさん入っているんですけど、例えばこれからバンドをやりたいなって思ってる人達にも是非聴いて頂きたいですね。きっと自分でも、「バンドやライヴをやってみたいな~」と思って頂けるのではないかなと思います。
車谷:改めて三枝さんの歌詞をじっくり聴き込んで頂きたいですね。男の僕らが聴いても共感出来る、人生観っていうのかな、そういう深いフレーズもあれば、女性はやっぱり恋愛の歌詞は絶対共感出来ると思うので。


『三枝夕夏 IN d-best 〜Smile & Tears〜』LINER NOTESご紹介の前に!! 
三枝夕夏 IN db ミュージックフリークマガジン総集本をご紹介!!

https://mfstore.base.shop/items/62956188

「ミュージックフリークマガジン」に、三枝夕夏 IN dbが初登場したVol.89(2002年4月号)からVol.180(2009年12月号)までの掲載ページを全て集めて1冊にした総集本! インタビューやライブレポートの他、写真も満載に収録。主なページをいくつかご紹介します。

デビュー作品から解散までの全作品を紹介。
ライブレポートも豊富に掲載
作品とは違った角度からメンバー(特に執筆を担当していた三枝さん)のキャラクターを垣間見ることができる連載コーナーも収録
キュートなビジュアルも大変人気があった三枝さん。たくさんのコラボ企画も行いました
スペシャルフォトコレクションも掲載
CD特典等でいくつかのフォトブックが出ていますが、ここまで特大サイズ(A4変型 <297mm/229mm>)で写真が楽しめるのは初!

ミュージックフリークマガジン編集部オフィシャルWEB SHOPでは、現在「SHOPオープン記念期間限定プライス」で商品を販売中。このチャンスにぜひお買い求めください。↓↓↓



ベストアルバム『三枝夕夏 IN d-best 〜Smile & Tears〜』LINER NOTES

⭐︎DISC-1: Smile盤
 
M-1「君と約束した優しいあの場所まで」(6th Single)
読売テレビ・日本テレビ系全国ネット月曜夜7時30分放送アニメ「名探偵コナン」オープニングテーマ
オリコンシングルチャート8位をマークしたヒット・チューン。デビューからソロで活動してきた三枝夕夏が、この作品から岩井勇一郎(Gt.)、大薮拓(Ba.)、車谷啓介(Dr.)と共に4ピースバンドとして再始動した、メンバーにとって特に思い入れの強い一曲。遠距離恋愛をテーマに、いつか一緒になれる“約束の場所”を目指して、今はまだお互いの場所で頑張っていこうという、切なくも力強い意志を感じるロック・チューン。

M-2 「CHU ☆ TRUE LOVE」 (4th Single)
日本テレビ系「AX MUSIC-TV」 MUSIC BANK
夏が大好きな三枝夕夏の魅力全開のサマー・チューン。ソロ時代の代表曲とも言えるこの作品は、シーケンスを多用したキラキラとしたオケが印象的なダンス・ナンバー。歌詞の中には彼女のフェイヴァリット・アーティストでもあるビーチボーイズの「Good vibrations」「Shut down」「Don‘t worry baby」といった曲名を散りばめる等、遊び心も満載に取り込まれている。
またPVでは、フラダンスを取り入れたオリジナルダンスを踊りながら歌う三枝もキュート! ライヴではオーディエンスも一緒に踊りながら盛り上がる人気定番曲となっている。オリコンシングルチャート20位。

M-3「君のハートに胸キュン②」
ギターの岩井が作曲したポップなアップチューン。“初めて君が笑ってくれた帰り道 できるだけ ゆっくりと歩いたね”や、“同じ趣味を見つけて もっと一緒にいられる理由を見つけて 赤く染まったシアワセなホッペ” 等、恋する女の子の胸キュンな気持ちを綴った歌詞が印象的。サビで繰り返される“胸キュンキュン”の部分は、メロディと言葉の乗せ方が絶妙な、思わず一緒に口ずさんでしまうキャッチーさが心地良い作品。ファンの間ではとても人気の高い曲。
 
M-4「ココロが止まらない」
韓国の人気ユニット・JEWELRYに三枝が歌詞を提供したロックチューン。しっかりと効いたキックの音が、タイトルにある“止まらない感”、“どんどん前に進んでいく感”をよく演出しているパワーのある作品。“こわいものは たった1つ 君が優しすぎること”、“君を好きになってから 前より淋しがり屋に なってしまった”といった、恋する気持ちをみずみずしく描き出した三枝ならではの歌詞も必見。
 
M-5「眠れる君の横顔に微笑みを」(7th Single
読売テレビ・日本テレビ系全国ネット月曜夜7時30分放送アニメ「名探偵コナン」エンディングテーマ
三枝タ夏の優しくて、やわらかな、包容力のある歌声が印象的なバラード・チューン。友人の結婚をきっかけに書かれた歌詞は、シンプルな中にも、女性目線で素直に好きな人を想う気持ち、今の幸せがずっと続いて欲しいという願いが、とても上手く表現されている。
“激しい恋には 激しい痛みがあっても グーッと腕の中で抱きしめられると 何も言えなくなってしまう”といったフレーズに共感出来る女性の方も多いのではないだろうか。オリコンシングルチャート12位。

M-6「笑顔でいようよ」(9th Single)
日本テレビ系「AX MUSIC-TV」 AX POWER PLAY #67
”なるようにしかならないんだから”、“もっと自分のこと みんなに笑ってもらおう 気楽になろうよ” 等、「自分自身の物事に対する考え方みたいなものが色濃く出ている」と、三枝本人が歌詞についてコメントを残している。
何かにつまづいた時、悩んでばかりいても仕方ないと背中を押してくれる、そんな応援ソングだ。オリコンシングルチャート12位。

M-7「へこんだ気持ち溶かすキミ」(8th Single)
日本テレビ系「TVおじゃマンボウ」エンディングテーマ
愛犬のCHOCOちゃんとの日常から生まれたラブリーな歌詞のこの曲は、詞先で作られた作品。(ちなみに2番目に出てくる犬の鳴き声はCHOCOちゃん!三枝が宅録したものなんだとか)。スカのテイストが取り込まれた、楽しくてユニークな仕上がりになっている。また三枝のいつもに増してスイートな歌声も印象的。ライヴではオリジナルのダンスも人気。オリコンシングルチャート14位。

M-8「君の愛に包まれて痛い」(13th Single)
テレビ東京系アニメ「格闘美神 武龍」オープニングテーマ
メロディがポップで聴きやすい曲であると同時に、ただ明るいだけではなく、少しトゲトゲしく、影のあるパンク・テイストのナンバー。バンド編成になって2年を経過し発表されたこの作品は、新たなバンドのエッセンスを提示しファンを驚かせた。ギターにしてもドラムにしてもベースにしても、型にはまらない、小節を1小節として考えた弾き方をしていない所から、よりグルーヴが感じられる曲に仕上がっている。オリコンシングルチャート20位。

M-9「Fall in Love」(15th Single)
テレビ東京系アニメ「格闘美神 武龍REBIRTH」エンディングテーマ
ビートルズ等のいわゆるリバプール・サウンドと言われる音楽からヒントを得て作られたという、三枝が作詞・作曲を担当したロック・チューン。ソナタ形式を取り入れたシンプルなメロディ構成になっている。オケはキンクス等の古き良き時代のUKテイストを感じさせつつも、ギターの音使い等は最近のパンクを意識した作りになっている。男性メンバーが宙吊りパフォーマンスに挑戦したユニークなPVも話題になった。

M-10「太陽」(17th Single)
テレビ東京系アニメ「格闘美神 武龍REBIRTH」エンディングテーマ
三枝自身が作詞・作曲を担当している。ビーチボーイズの「サーファーガール」や「ガール・オン・ザ・ビーチ」を彷彿される3連のゆったりとしたバラードに仕上がっている。また全体的に切なさを重視したかったという事で「導入部分はピアノのみのシンプルな伴奏にして欲しい」と三枝からアレンジャーヘリクエストしたそうだ。
歌詞は「どんなことがあっても、“君”に寄りそっていよう!」という主人公の揺るぎない想いが描かれている。夏の終わりにほっと、切ない気分に浸りたい、そんな時に是非聴きたいナンバー。オリコンシングルチャート13位。

M-11 「Everybody Jump」 (16th Single)
テレビ東京系アニメ「格闘美神 武能REBIRTH」オープニングテーマ
ライヴのテーマ曲を作ろう!という事でギターの岩井が曲を書き、三枝が歌詞を乗せて完成させた一曲。サビのコーラスはライヴ中に実際オーディエンスの声を録音したものが採用されており、まさに臨場感溢れた作品に仕上がっている。PVは演奏シーンとバスケットシーンの2つのシーンから構成されているが、有名なテレビ音楽番組『エドサリバンショー』を思わせるシチュエーションが印象的な演奏シーンは、THE WHOの1979年のドキュメンタリー映画『Kids are alright』のオマージュだそう。

M-12「愛のワナ」(14th Single)
テレビ東京系アニメ「格闘美神 武龍」オーブニングテーマ
16ビートの勢いのあるパンク・ロック。みんなで騒いで楽しくなる曲を作ろうというコンセプトで制作された。キュートな恋愛ソングになっているが、“運の音”と書いて “ツキノネ”と読んだり、“赤い糸指にグルリ”の“赤い糸”を“アカイテジョヴ”と読んだり、三枝独特のセンスが溢れる作品になっている。また、サビ前の階段を上っていくような楽しくコミカルな印象をあたえるベースの音の動きも印象的。

M-13「Hand to Hand」
三枝の出身地は愛知県。その愛知県警がすすめる「安全なまちづくり」のテーマとして制作された作品。親しみやすく、ぬくもりや懐かしさを感じるビアノの響きで始まるハート・ウォーミングなバラードだ。
“Hand to Hand→手をつなぐ→人と人がつながる→ぬくもり”。励ます言葉が見つからない時、無理に言葉を探さなくても、そっと手をつなぐ事で救われる事がある。そんな想いに気付かされるナンバーだ。フアンの間でも非常に人気の高い作品。
 
M-14 「Smile & Tears」
ベスト・アルバムが発売されるにあたって制作された記念の作品。5年間の様々な想いが詰まった、三枝にとって大切な一曲に仕上がっている。洋楽テイスト溢れるパンキッシュなオケで、今後ライヴの定番曲になっていく事間違いなしのハイテンションなロック・チューン。

 
⭐️DISC2: Tears盤
 
M-1 「Graduation」
アルバム曲ではあるが、ファンの間では大変人気の高いミディアム・ナンバー。GARNET CROWの中村由利が作曲を担当している。
学生時代の淡く切ない恋愛シーンを卒業という視点から描いたスタンダードな一曲。三枝の作詞家としての魅力が感じられるストーリー仕立ての歌詞に注目して欲しい。
 
M-2「雲に乗って」(18th Single)
読売テレビ・日本テレビ系全国ネット月曜夜7時30分放送アニメ「名探偵コナン」オープニングテーマ
彼らがよくライヴでカヴァーしている60年代や70年代などの古き良き時代のロック・サウンドをベースに、HIP HOPの要素を取り入れた三枝作詞・作曲の斬新なナンバー。Aメロで登場する三枝初のポエトリーリーディングも、新たな挑戦として話題となった。歌詞は遠距離恋愛をテーマに、“いつもより長めの電話も嬉しいけど ホントは毎日1分でもいいから君に会いたいし ホントは 毎日 ひと言でもいいから声を聴きたい”といった女性ならではの心理描写が描かれている。オリコンシングルチャート12位。

M-3「飛び立てない私にあなたが翼をくれた」(11th Single)
CBC/TBS系全国28局ネット「ウルトラマンネクサス」エンディングテーマ
プログレ風のミステリアスなイントロが印象的なマイナー調のアップ・テンポなロック・ナンバー。数ある彼らの楽曲の中でも、特にクールでハードなイメージの強いかっこいい作品に仕上がっている。
歌詞は、自分を支えてくれる全ての人へ向けた感謝の気持ちを描いているという。“あなたがいるだけで 風が吹くたび 地球が笑ってる気がするよ”や“恋はいつも泥棒 ノックもせず 忍び込み 心を盗んで行くよ” 等、三枝らしい表現力豊かな歌詞も印象的。オリコンシングルチャート24位。

M-4「ジューン・ブライド ~あなたしか見えない〜」(12th Single)
読売テレビ・日本テレビ系全国ネット放送アニメ「名探偵コナン」エンディングテーマ
美しいメロディがゆったりと流れる極上のバラードナンバー。タイトルが示す通り歌詞はスバリ、ウェディングソングになっているが、「思われるだけじゃなくて、自分が本気で思える人が存在するって何より幸せだと思うし、そういう気持ちをカッコつけずに堂々と表していいじゃないという、そんなベタな曲をあえて歌いたいと思いました」と三枝がコメントを残している。オリコンシングルチャート12位。

M-5 「Whenever I think of you」(1st Single)
テレビ東京系アニメ「天使な小生意気」エンディングテーマ
記念すべきデビュー曲にあたるミディアム・バラード・チューン。当初は音楽集団「db」(デシベル)を背景に、ヴォーカル三枝夕夏がソ口として活動をしていた。この曲は彼女が幼少の頃から影響を受けてきたというビーチボーイズを代表とするウォール・オブ・サウンドの手法を取り入れた、多重録音されたコーラスが印象的なナンバー。初々しい彼女の歌声が新鮮。

M-6「It’s for you」(2nd Single)
テレビ東京系アニメ「天使な小生意気」エンディングテーマ
女性に人気のナンバー。“君への嘘うまくなりました 自分への嘘うまくなりました”といった、「相手」にも、「自分の気持ち」にも嘘をついて、悲しく辛い気持ちをごまかしながらでないと続けていけない切ない恋心を描いている。しかしサビでは「どんなに辛くてもこの想いだけは譲れない」という強い想いを歌っているのが印象的。オリコンシングルチャート20位。

M-7「Shocking Blue」
彼らのライヴの定番中の定番曲。メンバー全員がライヴで一番好きな曲にもあげている。詞先で大野愛果が後から曲をつけたハードなロック・ナンバー。何かにつまづいた時、そっと背中を押してくれるような、聴いていると勇気が沸いてくる力強いナンバーになっている。
 
M-8 「I can't see, I can't feel 」(5th Single)
日本テレビ系「AX MUSIC-TV」 AX POWER PLAY #037
自分自身への葛藤、人生への不安・・・心の奥底に芽生えたやり切れなさを描いた歌詞が、ティーン・エイジャーに人気のマイナー調のナンバー。一度聴いたら耳からなかなか離れないサビのメロディも印象的。三枝ソロ活動での最後のシングルとなった。

M-9「いつも心に太陽を」(10th Single)
CBC/TBS系全国28局ネット「ウルトラマンネクサス」エンディングテーマ
三枝初の作曲作品。60年代のロックを彷彿とする、どこか懐かしさを感じるメロディが印象的なバンド・サウンド全開のロック・ナンバー。迷いながらも最終的には“いつも心に太陽を 時間だけはたっぷりあるから どんな未来になるか わからないけど 多分 なんとかなるよ”と結ぶあたり、三枝自身の物事に対する前向きな考え方が表れている。オリコンシンクルチャート16位。

M-10「Because I love you, good-bye street」
ファンの間で人気のアルバム曲。徳永暁人作曲の秀逸のメロディと、切ない別れのシーンを描いた歌詞が胸を打つミディアム・チューン。アコースティック・ギターの音色がより一層切なさを演出している。
 
M-11「ひらり夢一夜」
こちらもファンから絶大な人気を誇るアルバム曲。切ない三角関係を情緒豊かな歌詞で描いたミディアム・バラード。オリエンタルな要素が含まれた神秘的なオケがクリスマスという歌詞のシチュエーションをさらに盛り上げている。「叶わないとわかっていながら、それでも今夜だけは永遠を感じていたい」という主人公の切なる想いを、“叶わぬ想い 知りながら 誓う永遠 ひらり夢一夜“と表現するあたりは、三枝の詩的な歌詞世界を楽しめる。
 
M-12「七つの海を渡る風のように」
2007年春公開の映画「名探偵コナン 紺碧の」の主題歌として三枝がソロ名義で同じレーベル・メイトの愛内里菜とコラボレーションを果たした作品。映画公開前にもかかわらずオリコンシングルチャート6位をマーク、スマッシュヒットを放ったロック・テイスト溢れる一曲だ。今作には三枝のソロ・ヴァージョンを新たに収録している。
 
M-13「Tears Go By」(3rd Single)
テレビ東京系アニメ「天使な小生意気」エンディングテーマ
ソロ時代に発表されたR&Bのグルーヴが心地よいミディアム・ナンバー。失恋の後の切ない女心を歌った曲だが、“涙ながらでも 明日のことも考えなくちゃ”や“今日より若い日は来ない” 等、三枝ならではの表現が印象的。オリコンシングルチャート24位。

M-14「もう自分が自分に嘘をつかないように」
三枝作詞作曲のロック・ナンバー。ライヴを意識したアレンジになっており、おとしサビでは会場全体で大合唱となるライヴの定番曲になっている人気曲。“自分”というワードが多用され、それがまるで韻を踏んでいるかのように、耳に心地よく響いてくる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?