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宇宙のひと

『ねえ、カナは宇宙人っていると思う?』

ここは学校帰りにふたりで寄る馴染みの喫茶店。ミホはいつも、私にいろんな発見を教えてくれるの。世界の不思議、映画や恋愛、そして心のこと。

『そりゃあ、いるよね』

『あ。私が宇宙人みたいってのは無しだよ』

『あー、バレたか。でもミホだけじゃなくてさ、この地球にもたくさんいるんでしょ?』

私は、なんでそんな話をするの?とは聞かない。だって、前置なんていらないこの会話が大好きだから。わかってるから。

『だね。でさー、カナはどうして宇宙人ってちゃんと私たちにわかるように姿を表さないんだと思う?』

『それは。まだ早いからなんじゃない? 私は宇宙人ですって人がおおやけに出てきたとしても、みんな戸惑うだけだよね』

『そうそう。たとえ円盤とかが、たくさん飛んできたとして、一部の人は交流できても、まだ人類全体としては新しい科学を使えるだけの星になっていないんだよね』

『ミホってほんと宇宙人みたいだよね。1つ質問なんだけど、地球にいる宇宙人ってなんのために地球に住んでるの?』

『それは。地球の愛の進化を手助けするためなんだー。でも特別な能力があるわけじゃなくて、みんな同じ人間だけどね』

『えー?そうなの。なんか超能力とか使えたらいいよね』

『ははは、超能力はいらないの。この星がいま大事なのは、愛なんだから。それにね・・・』

『それに?』

『愛が発達すれば、超能力みたいなこともできるようになるのよ』

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