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入試を入試で終わらせずに、何か学べることはあるんじゃないかなあ、という話。

こんばんは、しめじです。

今夜は、ちょっと色々あってへとへとなので、手短に。
私のクラスの生徒も、いよいよ進路のことを真剣に考え始め、一部は動き始めました。
当然みんな受験は初めてなので、不安です。どうしたらいいのか、どれくらいだと不足しているのか、(本当はあまり考えなくていいけど)みんなはどんな感じに進めて行くのか…悩みだすときりがありません。

だいたいこの時期に、生徒に話すことがあります。

勝ち目のある勝負か、そうでないのか、それを見極めるのにしっかり時間と手間と労力を割くことを勧めます。

という内容。

一応、前任校では、私のクラスの生徒は就職試験や進学試験に全員一回目で合格してきました。その前の職場でも、3年連続で或る旧帝大のセンター試験無し推薦の指導をマンツーマンで担当した生徒が合格しています。
当然、生徒が良く努力した結果ですが、その生徒の行動などを見て、私が感じた、学んだことです。

勝ち目が全くない勝負は、何回挑んでも大抵負けます。
負ける要素がない勝負なら、何回やっても大体勝てます。

それの見極めもしようとせず、不安に駆られるまま手当たり次第に挑むのは、やめたほうがいい、という意味です。

受験回数を増やしたい。
気持ちはわかります。

AOや推薦を見送って、一般に絞った場合、もしも一般で落ちれば多分後悔します。

時間をかけずに、ぱぱーっと志望理由書も書いて、面接練習もほどほどに、喋りたい内容を整理する程度にして、あとは調査書の内容と当日の学力検査であっさりAOで通ったら、実際は多分共通テスト(去年まではセンター)の結果を送るだけで合否を判断してくれるタイプの入試で通ります。

つまり、AOの為に多少の手間もかける必要はなかったわけです。その時間を普通の勉強に費やしていれば、もうワンランク上も狙えたかもしれません。

逆に、推薦は評定足りなくてしてもらえない、一般入試には学力的に間に合いそうにない、という時に、AOを死ぬ気で準備して合格する場合もあります。もちろん、AOや推薦にかかる手間を全て無視して、一心不乱に一般入試に向けて勉強したら、結果的に学力が届いて合格できた、という場合もあります。

大事なのは、「どの相手に対して、どの手段であればいけるのか」をよく考えること
じゃあどういう事柄を材料に考えればいいのか、はここでは脇に置いておきますが、むやみに試行回数増やせば解決する物事ではない、ということです。

例えば、入試方式ひとつとっても、

AO入試―その大学のアドミッションポリシー(学生受け入れ方針)の内容と合致した、将来の目標を明確に持ち、その実現のためにその学校で学ぶ意欲が高い生徒、もしくはすでにその意欲を高校生に可能な範囲で形にしている人。

推薦入試―日常的な振る舞いや学習に対する勤勉さなど、「学校の生活」の範囲内で優れている点について、学校(厳密には校長)が大学等に対して推薦できる、高校の名前を背負って入学するに相応しいと認めた人。

一般入試―その大学等で行われている教育活動に十分ついていくことが出来、能力を発揮することが出来る学力がある人。

ざっくり分けてもそれぞれの入試方式はそもそも「どんな人物に合格を出すための試験か」が異なります。
最近はAOと推薦の境界がややあやふやな場面も多々ありますが、多くの大学ではやっぱりAOはちょっと違う面を見られているなと感じることは多いです。

AOでも推薦でも一般でも、どれをとってもその条件に合致しているというスーパースチューデントはそんなに多くありません。
自分がどれに一番よく当てはまっているのか、よく考える必要はあるように思います。

例えば、A4判1枚の志望理由書をただ埋めるので精いっぱいの人に、AOは無理です。書き足りない、まだ語り足りない、それくらい熱を持って語れるくらいじゃないと無理です。
(そうでなくてもあっさり合格できる大学は、多くの場合定員割れギリギリで学生確保に困っている大学です。もちろん、定員割っていても良い教育をしている大学ももちろんありますよ。定員充足率と教育の質が絶対に相関しているわけではないので)

それができないなら、推薦や一般を目指したほうが得策です。ちなみに、AOや推薦はいきなりどうこう出来る資質ではないですし、今から取返しようのない要素も多いです。

一番、半年でどうにかできる可能性が高いのは一般です。こっちにぱっと切り替えて、ひたむきに勉強する方が有効な場合もある、ということです。
(偏差値35から東大を目指す、は難しいですよ。それが出来たら本書いて売れるくらいです)

ダラダラ書きましたが、大事なのは

・勝ち目があるのか、ないのかをしっかり見極めようとする努力は絶対に必要。
・試行回数重ねればどうにかなる、という物事ではない場合が多い。
・現状勝ち目がないとしたら、それを逆転する方法を考える、あるなら実行する。

ということかなあと個人的には考えています。

これは、入試に限らず、一労働者として働いていても結構大事なことかなと思っています。場面を問わず、自分が何かを実現したいと思った時に、必要な考え方の数あるうちの一つではないでしょうか…どうでしょうか。

では、今夜はこの辺で。



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