令和いらねえ吊り輪ホットケーキ/2020年2月29日

 日記みたいなブログをまたはじめてみようと思う。

 理由はいくつか。「ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック」を書いていたときに、2005年から2012年の1月まで毎日書いていたはてなダイアリー(現はてなブログ)がかなり役立ったから。そのブログを「楽しみに読んでいたんですよ」と、本を読んでくれた何人かに言われたから。そして、2020年2月29日以降の現状や自分の感じ方、ふるまいを記しておくことは、いつかの自分や誰かにとって思いがけないかたちで意味を持つかもしれないから。それからそれから。

 特別なルールは設けない。日記のようで日記でもない。以前のブログを「よく毎日書けましたね」と言われたけど、はじめてしまえばあとは「毎日書くこと」を続けるだけ。それが唯一のルールだ。

 どうぞよろしく。

 まずは前夜の話から。VIDEOくんとのトーク(大阪ロフトプラスワンWEST)のあと、あいちゃん、ケンゴくんと谷町六丁目のnim.へ。そこでBIOMANと合流し、ひとしきり「パラサイト」話。

 その後、道頓堀のYOK SOK SOUR STANDでやっているVIDEOくんのDJに。他はhalfby、DJごはん、sonodams。halfbyこと高橋くんがトークを聞きにきてくれていたと知った。DJごはんこと森くん(neco眠る)の紹介で、北浜の古本/新刊書店FOLKの吉村さんと話す。FOLK old book storeのことは知っていたが、話したのははじめて。その場で、ぼくの本を買取で扱ってくれることが決まった。すごくうれしい。

 それにしても、YOK SOK SOUR STAND(YOK SOKで「約束」と読む)は最高のロケーション。ビルの8階に忽然と現れる見晴らしのいいパーティー・ルーム。いつかここでDJしてみたい。「東西相會」にも似合う気がする。サワー・スタンドということで飲んだバイス・サワーはシャーベット状になっていて、危険なうまさだった。2時ごろに中座。そして29日朝に。

 FOLKの開店まで北浜駅近くのモスバーガーで時間を潰していたら、雨が意外と本降りになってきた。すこし歩いてFOLKへ。6冊納品。吉村さんに「サインを」と言われ、内心ドギマギした。トークのときなど頼まれたらサインはしてきたけど、サイン本なんてものを自分は売っていい人間かどうか? でも、吉村さんは別に不思議に感じてなさそうなので、馴れてるふりでサインした。というわけで、FOLKでいま販売しているのは、ぼくにとって人生で初の「あらかじめサインした本」になる。

 普段のサインではお名前を必ず聞いてあて書きしているが、この場合はそうはいかない。代わりに自分の好きな曲を1曲ずつ書くことにした。「ソングブック」ですから。このアイデア、これからはお名前に添えて書いていくのはいいかもしれない。

 FOLKは一階がカレー屋さんで、近くが本屋という構造。かつて本町にあった HOP KENに近いとも言える(あっちは二階が売り場とイベントスペースだった)。ちょうど寺田燿児さんの漫画個展をやっていた。寺田さんの漫画の描線は、針でなぞると音が出そうな気がする。寺田さんの自主制作漫画本や、香山哲「ベルリンうわの空」などを買った。

 大阪から取材のため新幹線で名古屋へ。その後、地元民しか知らないであろう中華の名店に連れて行ってもらった。コロナなうわさに多くが首を屈めてるご時世、しかも結構な雨のなか、店内は満員。担々麺が絶品だった。余ったつゆに小ライスをぶっこむという流儀を教わる。静かな住宅地に淡く浮かぶオレンジ色の看板は、まぼろしみたいだった。次行くとしてもひとりではたどり着けないだろうな。

 東京までの新幹線で「剽窃」や無意味な会見についての話題をツイッターで追ってるうちに爆睡。さすがにちょっと疲れてたみたい。ただ街を歩いてたり、電車に乗ってるだけでも、このあたりはこれからどうなると余計なお世話で考えてしまい、どうにも気ぜわしいからさ。

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