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【改訂版】短期スイング概論~銘柄選定から売買ポイントに至るまで体系的に解説~

※本記事は過去に有料noteとして販売した「短期スイング概論」の改訂版である。一定期間、ブログ「Kabusky BLOG」にて無料開放したが、諸事情によりnoteにて限定公開することにした。今後は、適宜加筆・修正をしつつ全体の分量を増やす予定である。それに応じて価格設定を変更するが、現時点では現価格を維持するつもりである。購入を検討される方はその点をご理解していただけると幸いである。

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【本編】本記事で述べていることは、私が相場に取り組む際に大事にしている基本的なスタンスである。実際には、ここで述べたことを相場環境によって若干アレンジし、具体的な場面ごとに適用している。ただし、考え方のコアな部分に変更はない。また、本記事は初心者の方を想定読者として書いている。分量の関係上、説明を簡略化した部分もあるが、短期スイングにおける私なりの考え方をコンパクトにまとめてみた。考え方を伝える以上、一般的な記事と比較してかなりの分量となっている。その点をご理解した上で、本記事を読んで頂けると幸いである。

タイトルに「短期スイング概論」とある通り、それぞれの場面において、基本的な考えを中心に述べていく。時折、用語の説明もする予定だが、それよりも根本的な思考について掘り下げるつもりである。なお、体系的に説明をする関係上、思考の妨げになる記述は意図的に省いている。それは知識の紹介ではなく、あくまで思考法に力点を置いているからである。

また、本記事は「読み物」としての立ち位置なので、図解を交えて説明することはしないつもりである。その点も予めご了承いただきたい。では、早速本題に入ろう。

0.はじめに

株取引を上達させる為には、「自分に合ったトレード手法を確立させることが重要である」と言われる。これはある意味では当然のことであり、闇雲にトレードをしても思うような結果は出ない。戦略的にトレードをしなければ、単なるギャンブルに終始してしまう。では、「自分に合ったトレード手法」とは何だろうか。その答えは一意的には定まらない。

人それぞれ適性は異なり、デイトレードを得意とする人がいれば、長期的なスパンで割安な銘柄にじっくりと取り組むことを得意とする人もいる。時間軸が異なるだけでも、トレード手法は多岐にわたる。特に初心者の場合は、知識と経験が不足している分、どれが自分に合ったトレード手法なのかよく分からないはずである。

書店に並ぶ株式投資の本を手に取ると、初心者向けのアドバイスとして「身近な企業に投資しよう」などと書いてある。自分の生活に身近な商品やサービスを扱う企業ならば想像力が働きやすいということなのだろうか。個人的な意見を言えば、これは少々不親切な回答ではないかと思っている。身近な企業だからといって、業績面まで考え、そこから将来の株価まで想像することは初心者にとっては容易なことではないからだ。

企業の財務諸表を正確に読み解く為には会計学についての基本的な知識が必要であり、チャートを分析する為にはメジャーなテクニカル理論について学習しなければならない。手元に潤沢な資金があれば、面倒なことを考えずに適当に株を買って、適当な場面で売るという「横綱相撲的な投資法」で臨めるのかもしれない。

ただ、大抵の投資家は元手となる資金はあまり多くないのが一般的だろう。そして、少ない元手をなるべく短期間で効率的に増やしたいと思っている。そういった観点からは、「身近な企業に投資しよう」という回答は何も語っていないのに等しいのである。では、どういった企業に投資すれば良いのだろうか。

私の回答は極めてシンプルである。それは「時間軸を短めに設定し、業績の進捗率が良く、日足・週足のチャート形成が綺麗な銘柄に投資すること」である。こういった銘柄はトレードする際のリスクを低く抑えられるのが大きなメリットだ。もちろん、初心者の段階でそういった銘柄を効率的に探すのは難しいだろう。

そこで、銘柄選定からエントリーポイント、そしてエグジットやロスカット基準に至るまで、一連の流れを体系的に記述したいと思う。ただし、今回の記事では、目新しい知識は登場しない。それよりも、基本的な知識を組み合わせ、それをマーケットの中でどのように適用させるのかに力点を置いている。

トレードにおいて最も重要なことは、「目の前の現象をできるだけシンプルに眺めること」であると思っている。株取引においては、複雑に見える現象を複雑に読み解くことはあまり実益があるとは言えない。マーケットを支配するのは人間心理。分かりやすい流れにしか人は動かない。そうした基本的な心理を知ることの方が大いに役立つように思う。今回の記事ではそういったことを踏まえて、項目ごとに概論を述べたいと思う。詳細な説明はあえてしない。あまりに細かな議論に立ち入ると、かえって頭が混乱するからである。

初心者の場合は大まかなフレームワークを早めに理解する方が理に適う。個別具体的なことは実践の中で解決する方が良いだろう。では、具体的に見ていく。

第一章 短期スイングでは「成長株(=グロース株)」に投資が基本原則

株取引で最初に直面する問題は「どの銘柄を選ぶべきか」だろう。銘柄選定は非常に難しい問題である。銘柄選定といえば、四季報を片手に自分なりに良いと思った銘柄をピックアップし、それをリスト化して実際に取引する銘柄を決定するというのが一般的である。

確かに、これは一つの有効な手段だ。しかし、初心者の段階で四季報に掲載されている内容を正確に読み解き、それを基に取引対象とする銘柄を選定するのはなかなか大変な作業だろう。決算書の細かな数値を読み解くには専門的な知識が必要となる。ただ、初心者の段階から全ての知識を網羅するのは現実的ではない。

それよりも最初は重要な点に絞って理解し、それ以降はトレードを通じて適宜必要な知識を補っていく方が効率的だろう。なので、最初の段階では四季報を読む際には見るべきポイントを絞りたい。そして、四季報を読み解くことよりも重要なことは、短期スイングでは「成長株(=グロース株)」に投資する方がリスクが低いということである。ここで一口に銘柄と言っても、その種類は多岐にわたる。中には投資対象としてはリスクの高い銘柄も存在する。

例えば、低位株(=株価が相場全体の中で相対的に低い銘柄。通称、ボロ株)や仕手株(=投機筋によって人為的に株価操作されている銘柄)などが挙げられる。こういった銘柄はチャートが不安定であり、時間軸に細心の注意を払わなければ大ケガをしてしまう。初心者が安易に取り組むのはかなり危険だろう。そこで、こういった銘柄はある程度場数を踏んだ後で挑戦することをオススメする。以上の点を踏まえて、短期スイングでは「成長株」に投資することを基本原則とする。

では、どうやってそういった銘柄を発掘するのだろうか。その手順についてこの章では説明したいと思う。


第一章 その① 「決算書」では売上高と経常利益の推移に注目

まず最初に、「成長株」とは何かについて簡単に説明しよう。成長株とは、端的に言うと「売上・利益がともに増加傾向にあり、今後も増収・増益が見込まれる銘柄」のことである。成長株とはその名の通り、現在進行形で業績面で成長しており、なおかつ将来性のある銘柄と言える。

株価は過去の業績に基づいて動くものではなく、将来の業績を織り込んで推移するという特徴がある。したがって、将来性のある銘柄でなければ投資する妙味は生まれないのである。短期スイングではリスクをできるだけ抑えたトレードを念頭に置いている。この点から、業績面からも上昇トレンドを描いた銘柄を選定する方が賢明だと考えている。

そこで、決算書を眺める際にも、売上高(=企業が商品を販売したり、サービスを提供したりすることで得られた収益の合計数値)と経常利益(=本業以外の事業も含め、日常の経済活動によって得られた利益)に注目する。初心者の段階では、とりあえず両者の数値が毎年増加傾向にあることを確認するだけで良いだろう。そして、特に当期・来期も増加予想であることが重要である。大まかに直近3年にわたり、右肩上がりの成長(目安は+10%以上の成長率)であることを確認したい。それは前述の通り、株価は基本的に将来の業績を見据えて推移するからである。業績が右肩上がりであれば、相関的にチャートも右肩上がりになる可能性が高いのである。

次に、銘柄選定以上に重要なチャートについて述べていこう。

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Mr.Kabusky

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