おしゃれをやめたら楽になった

私も昔はおしゃれが好きでした。高校生くらいの頃がピークで、ファッション雑誌を読み漁り原宿の古着屋で服を買い、髪を染めエクステをつけて、耳はピアスだらけ。当時はモテよりも個性派を目指していました。一番よく読んでいた雑誌はZipper、といえば同世代の女性にはわかってもらえるはず。
その後大学に入ってからは異性の目を気にするようになって見た目は少し落ち着いたけれど、やっぱり自分なりにおしゃれはしていたと思います。就職してからも仕事終わりにPARCOや伊勢丹をうろついてストレス解消をしていました。

ところが、結婚して田舎に引っ越してしばらくすると、おしゃれをする意味を感じなくなったのです。
夫が女性の外見をあまり気にしない人だったのも大きいかもしれません(とくに女子アナのようないわゆるモテ系ファッションの女性は好きじゃないらしい。出会ったときの私はそっちよりだったと思うんだけどなぁ)。
結婚したことで異性の目を気にしなくなったのもあると思います。
加えて、田舎の生活ではおしゃれをする機会が少ないのです。
・まず若者向けの店がない
・車移動なので他人に服装を見られる機会が少ない
・そもそもあまり人に会わない、会ってもご近所さんや親戚
・車の運転もするし自然たっぷりだしでスニーカー最強
と…もちろん田舎に住んでいて既婚でもちゃんとおしゃれを楽しんでいる方はたくさんいらっしゃるのですが、私にとってはおしゃれモチベーションが上がる要素がとっても少ない、というか、ない。
あと自分でいうのもなんですが美人ではないので着飾ったところで見た目レベルはさほど変わらないことに最近ようやく気づきました。

で、この数年はメイクや服に意識を向けるのをやめてみました。
服は各季節ごとに3着から4着、選択肢を少なくすることで服装を考える時間がかなり短縮されます。
メイクは日によって変えることはせず、いつも同じファンデーションとアイブロウのみ。行き先によってアイシャドウやリップを足すだけ。メイクポーチも要らなくなりました。その代わりスキンケアは以前より気を使っています。
髪は思い切ってショートカットにすることで、ヘアアレンジの手間もシャンプーやドライヤーの時間も削減されました。いつも同じ美容師さんに切ってもらうので注文も楽です。
バッグと靴も、レギュラーで使うのはそれぞれ2つか3つに絞り、カジュアルなものときちんとしたもののどちらかを選ぶだけ。
いまや外出前の身支度が10分で終わります。夫のひげ剃りを待つ余裕さえあるのです。
若い頃の私が見たら「そんな生活楽しいの?」と思うかもしれませんが、今の私にとって大事なのは 楽しい<楽ちん。
何より、他人が持っているものを見て「私も欲しい」と羨ましくなったりしないのが精神的にとても楽です。他人と自分を比較するのって実はかなりストレスなのに、それを外見や持ち物でやっちゃうと比較対象が人類皆になってしまうので。

ちなみに服装のおしゃれをやめた頃から、部屋のおしゃれも気にならなくなりました。もちろん散らかっているより整っている方がいいですが、部屋に何かを飾ろうという気持ちがなくなって、便利さを優先するようになりました。

なんて話を妹にしたところ「老化かな?でも服少ないのはパリジェンヌみたいだね」とお褒めの言葉をいただきました。

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