〜第三話 スナックのママへ〜
借金も多く、幼かった双子を育てていた私は、借金を返すために、夜ラウンジでの仕事をスタートさせたのです。
ネットワークビジネスで出来た借金を返すため、そして幼い双子を育てるために私は子供を預けて小倉のラウンジに働きに出ました。
もちろん夜働いた事のない私は、最初は怖くて怖くて仕方なかったんです。
身売りに行く様なそんな気持ちでした。
３３才の少し前、まだバブルの余韻があった時代。
私の夜の人生がスタートしたのです。
遅いデビューだった私。
しかし、何にでものめり込む本気で頑張る私は、気付くと売り上げをあげていました。
２０代と嘘をつきスタートした夜の仕事。
でも、どうしても嘘をつくのが嫌だった私は、３０代だと本音をポロポロ言って、オーナーママから睨まれてしまいました。
が、若い人が多い世界で、一番年増だった私は、多くの人に妬まれ、いじめられながらも気が付けば半年でナンバー２の売り上げになっていたのでした。
ナンバー２で頑張っていたある日、雇われママから声をかけられました。
「新しい店を出すから、付いてきて欲しい」
オープニングスタッフとしてママの独立を必死に手伝ったのです。
半年でナンバー2になった私をママは、チーママとして迎えてくれたのです。
そして、煌びやかな世界で独立していくママの様子を見て、私は商売人の血がまた騒いでしまったのです。
「私もやりたい❗️」
「私も出来る❗️」
そう思った私でした。
チーママを経験して、夢のできた私は、そして店を持ちたいと思った私は、もういてもたってもいられませんでした。
オープンを夢見て、先ず私が考えたのは、
「高級クラブで本当の接客を学びたい」
という事でした。
3カ月という期間を決めて、地元で有名な高級クラブで3か月間しっかりと
「本当の接客とは？」
ということを真剣に学びに行ったのです。
余談ですが‥工藤会で死刑判決が出たのは皆さん記憶に新しいとは思いますが、まさにその工藤会から手榴弾を投げ込まれた超有名店に、私は修行にいったのです。
夢を叶えるため3カ月修行した私は、3か月後自分の店をオープンさせたのでした。
修行、準備をした私のお店はオープン当初から大繁盛でした。
やっと本当の成功を掴んだ私‥
その後の大波乱は、まだここでは知る由もありませんでした(笑)
連日大繁盛の店で、新たな出会いが有ったのです。
それは、9才年下の明るくステキな男性でした。
後にそれが、夫となり、転落人生のキッカケとなったのです。
連日店にやって来る
9才年下の元気な彼は、会ったその瞬間から
「俺の子供を産んで欲しい」
と言っていたのです。
私にとってお客様の一人だし、本気にしてなかったし、好みじゃなかったし、正直うざかったんです。
でもひょんなことから、彼と食事に行ったりボウリングに行ったりするようなキッカケがあったのです。
そんな時、双子の娘を連れて彼と会った機会がありました。
不覚でした‥
なんと娘たちは、彼にすっかりなついてしまったんです^^;
全く興味のなかった私も娘たちの様子を見て‥
「父親って必要だよね」
と思っていた私は2度目の結婚をしたのでした。
やっと幸せな家庭のスタートかと思いきや、実は彼はバツイチで養育費などでもめていたのです。
だから、決して生活は楽ではありませんでした。
「幸せになれる」
若い夫と娘たちとで今度こそつつましくも幸せな家庭を作ろうと思い家庭に入って欲しかった彼の希望もあって、繁盛した店を辞めたのです。
そして、そんなタイミングで、彼の子を妊娠したのでした。
つつましくも幸せな家庭を築いていて、我慢しながらもそれなりに幸せだったある日、サラリーマンだった夫が、独立したいと言いだしました。
独立し、頑張って事務員までいれた夫。
順調だと信じていたある日、父親から呼び出されました。
夫に貸したお金７００万が戻ってこないと。
すごい衝撃を受けました。
７００万ものお金を‥
でもこれは、地獄の始まりでしかなかったのです。
７００万の借金を返すため私もパートに出ました。
4人の子供たちを預け必死にがむしゃらに髪を振り乱して働いていたのです。
借金は、減っていくはずだったのに…
気が付けば、借金の額は４０００万以上に膨れ上がっていました。
そしてそれだけではなく、そんな借金まみれの夫はなんと、事務員と愛人関係だったのが発覚したのです。
４０００万以上の借金、家賃の滞納、そして浮気まで発覚して二度目の別れを私は経験したのでした。
私は夫にも裏切られ、そしてそんな夫を連れてきたということで父にも恨まれどん底の４２才でした。
しかし、子育ては待ったなしです。
私は、4人の娘を育てなければいけなかったのです。
誰も命までは取らないからと気持ちを切り替えてがむしゃらに働いた日々でした。
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【目次】
◎プロローグ・第一話 幼少期
◎第二話 最初の挫折
◎第三話 スナックのママへ
◎第四話 ネットワークビジネス人生
◎第五話 あなたに伝えたいこと
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