フィリピンに研究留学してます-調査編その1

こんにちは、もよです。長らく更新できてなかったので、ちょっとだけ忘れないうちにメモを書いておこうかと。今回は、調査終わって、苦労したなと思っていることや、今まさに悩んでいることをここに書いておこうと思います

調査って何してきたの?

私の研究は、現地ベースの研究で、現地課題の解決、そこから明らかにされる学問的新事実の解明を目標にしています。
自分が現在実施しているのは、研究の言わば予備調査的立ち位置のもので、農村の土壌環境調査です。しかし、日本でいう土壌環境調査はあまりにも基礎的すぎて、ただのデータ取得となることがほとんど、そこで今回はフィリピンの同様の研究を行っている学生も参考にしながら、インタビューや現地踏査の時間を増やして、課題収集や仮説立証の第一歩としています。よって、現地で行ったのは、

・アンケートとインタビュー
・現地踏査
・土壌サンプリング

の3つです!

日本人が海外研究してぶち当たる壁3つ

さて、海外での研究をするとなると、もちろん日本で学生が一人現場に赴いて研究をするのもなかなか難しいですから、うまくいかないことが山ほどありますし、自分の未熟さを痛感するばかりです。

特に、苦労したのは以下の3つ
・アンケートなどのアクティビティを行う時に現地語が離せない
・アシスタントや協力者などのキーパーソンとの意思疎通が難しい
・現地でこれまでに得られたデータが驚くほど不足している

上2つは言葉や文化、そしてあとはパーソナリティの違いにより生じる問題に他なりません。アンケートにしても、自分でやると質問意図、意味が伝わらなかったり、欲しい回答が得られなかったり。

そして助けてもらおうと思っている時に、アシスタントの人がどこかへふらっと姿を消してしまっていたり、叱るのもどうかなと思ってしまい、フラストレーションがたまりました。自分の英語能力の問題もあります。

また、仮説立証の第一歩と先に書きましたが、最初の段階の調査では、現地を広い視野で見て、課題を掘り起こして行く、あるいはさらに明確化していく必要があります。その時に必要なデータがまるっきり不足していると、仮説が宙ぶらりんになったままで、研究の方向性を定めるまでの検証ができなかったり、課題の重要性や緊急性よりも、自分のできることは何かという思考で研究が進んでしまいがちなのです。
研究はもちろん、コストがかかっていますし、コストと成果のバランスが取れていないと続きません。だからこそ、研究者は自分の研究のゴールを設定し、どこまでするか、線引きをしていくわけですが、如何せんそれが難しい。自分のみが得たデータだけでなんとか料理しようと思っても無理があるし、しかし、時間的問題や、金銭的コストの話、もちろん研究の面白さや重要性の指標もあって、今は、出来るだけ大きな風呂敷を広げている感じです。例えば、農家の人たちがいつも苦労してるのはどうやってお米をたくさん、安定して育てるかということですが、肝心の収量のデータがない(日本だと、そういうデータは自治体が管理していますが)…じゃあ収量と土壌の質との関連性を見たければ、自分で収量調査するしかない?収量調査できるのは…来年の8月か…みたいな感じです笑

フィリピンに来て意識するようになったこと

もうひとつ、海外留学、そして研究をするようになって意識するようになったことがあります。それは、研究手法の正確さです。

フィリピンと日本では、同じような研究でも用いる分析方法や、普段やってる土壌サンプリングの方法も違います。その度に自分は、じゃあどういう方法がいいのかという選択を迫られます。もちろん、論理的に考えてこれがベスト、と考えることも難しいのですが、自分が今一番苦労(というか後悔)しているのは、どのような手法がこの研究分野で確立され、評価されている手法なのかを把握できていないことでした。例えばアンケート調査でも、自分の専門分野ですることはまずありませんでした。だから最低限、自分の研究内容に沿った内容になっているかは意識しました。しかし、このアンケートをアンケートやインタビューをメインの研究手法として使っている社会系の研究者に見せたら、全く無価値のデータになってしまうかもしれないということです。
今は、「研究の中で何をどこまで極めるか、最低限のラインは何か」ということを模索している最中で、そのために、データの有無はともかくとして、仮説出す→必要なデータの整理、検証の作業をボチボチやっています。

まとめ

調査で自分が苦労していることは、きっと、海外での開発を仕事としている人も抱く同じ課題だと思います。将来的に、海外開発に携わりたい、と思っている自分にはとてもいい機会だとは感じています。また、同じような状況かつこれを読んでくれた人が、私が苦労したことを避けるためにどうしたらいいか、という視点でこれを読んでくださっていればとっても幸いです。

以上、参考になるというよりは、いつも通り文章構成力ゼロでつらつら書いてしまいましたが、自分の記録用と、誰かの役に立てば幸いです。
また、時を見計ってちゃんと記事らしく書き換えたりなんやかんやしたいですね笑

終わり


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