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こなれ過ぎてるコスプレ映画「ゴールデンカムイ」感想

公  開:2024年
監  督: 久保茂昭
上映時間:128分
ジャンル:コメディ/歴史/冒険

イメージとぴったり過ぎて違和感なさすぎメェ~

漫画を実写化するというのは、大変なハードルの高さです。

漫画作品というのは、良くも悪くも漫画でみて一番面白く描かれているものです。

稀に、アニメ化されたもののほうがより鮮烈に面白さを描いていたりすることもありますが、ドラゴンボールの実写映画化をひも解くまでもなく、アニメ化以上に、実写化というのは困難なものだったりします。

さて、そんなファンの不安がありながらも、山崎賢人主演で作られた実写映画「ゴールデンカムイ」。

山崎賢人は、「キングダム」や「ジョジョの奇妙な冒険」「斉木楠雄のΨ難」と、漫画原作の作品に次々と出演しており、コメディ作品を違和感なく演じることにかけて、今右にでるもののいない俳優の一人だといえるでしょう。

漫画と実写では、息遣いといいますか、リズムがまったく異なります。

それを、違和感なく演じるということにおいて、大変な演技力が求められるところですが、アシㇼパ役の山田安奈といい、白石役の矢本悠馬といい、二次元キャラクターを違和感なく演じられる俳優ばかりの布陣となっています。

ファンであればあるほど、とても見ていられない、となるところですが、映画「ゴールデンカムイ」は、物語の冒頭こそ見ている自分が慣れていないせいで、「杉元の割には、身体がつきが細いのでは」とか、アシㇼパさんのセリフ回しがどうだろうか、と思ったりするかもしれませんが、それは違和感でもなんでもないことがわかることでしょう。

あっという間に気にならなくなります。

役者のリアルさ。

良くも悪くも、漫画のキャラクターのそのままの格好を登場人物が着て演じているので、コスプレ感を強く感じてしまうところですが、ここまでクオリティが高いと、そうも思わなくなってきます。

特に、作中の中でも安定した気持ち悪さを発揮する二階堂兄弟にいたっては、あまりに違和感がなさすぎて驚きます。

次は、いったいどんなキャラがでてくるのか、と怖いもの見たさで見ることもできるため、原作ファンもまったく恐れる必要がないと思われます。

内容について

はからずも、ムービーメーメーは原作漫画については、完結まで読んでいるのですが、たまに無料マンガなどで公開されたりするときにも、つい読んでしまったりすることがあります。

だいたい3巻分ぐらいまで無料になったりすることが多いイメージですが、そんなたまたま無料で読める機会も相まって、冒頭部分は、何度も何度も見てきたことになります。

アニメも見ているので、正直、映画をみても、さすがに先がわかりすぎて飽きてしまうのではないか、という別の懸念ももっていました。

ですが、作品の冒頭は、大ヒット作品になっただけあって、より何度読んでも耐えうる面白さです。

そのため、実写版も、ほぼ原作と同じ内容であるのですが、新鮮な気持ちで見ることができます。

へんに内容が改変されることもなく、区切りのいいところまで描かれており、後の作品への伏線も垣間見えるところです。

ゴールデンカムイは、思いもつかないようなヘンタイ的なキャラクターが大暴れする話でもあります。

ゴールデンカムイは「冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・ホラー・GAG&LOVE!和風闇鍋ウエスタン!!」というキャッチコピーにふさわしい、闇鍋感満載のところもまた大いなる魅力といえる作品です。

アクション

実写化する際に怖いのは、戦闘シーンもその一つでしょうか。

漫画と実写とでは、どうしても限界というものがあります。
かめはめ波を人間は放つことができないように、漫画のキャラクターの動きを再現するというのもまた、難しいことです。

映画「ゴールデンカムイ」は、CGをつかってオオカミやヒグマを違和感なくつくっていたり、戦闘シーンにおいても、漫画すぎる表現をすることなく、コメディ感をだしながら、やっぱり、違和感なくつくられています。

小道具にしてもロケ地にしても、こだわりぬいて作られているだけあって、コスプレしているようにみえたのに、違和感がなくなっていく感じは、スタッフによる情熱のたまものといえるのではないでしょうか。

もし、実写化するにあたって、がっかりするようなものを見るかもしれない、と思っている方は、是非、偏見を捨てて、闇鍋ウエスタンを再びみてみてもらいたいと思います。

以上、こなれ過ぎてるコスプレ映画「ゴールデンカムイ」感想、でした。


漫画を紹介したときの記事もありますので、興味のある方は併せて読んでみてください。


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