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#解説

実は可愛い動物もの。映画 LAMB/ラム

実は可愛い動物もの。映画 LAMB/ラム

公  開:2021年
監  督: ヴァルディミール・ヨハンソン
時  間:106分
ジャンル:ホラー/ファンタジー
見どころ:動物たちの演技全般(特に羊)

アイスランドの山奥で牧羊を営む夫婦。

夫婦はある日、生まれた羊を、自分の子供のように大事に大事に育て始めます。

明らかに、人間の子供ではないのに。

映画をみる前は、「ローズマリーの赤ちゃん」のようなサイコ・ホラーなのかと勝手に思いながら

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サイバーパンク:エッジランナーズの面白さを語る。

サイバーパンク:エッジランナーズの面白さを語る。

め~め~。

「サイバーパンク 2077」を原作としたアニメ「サイバーパンク:エッジランナーズ」は、圧倒的な面白さによって、ゲームの売り上げや接続数まで一気に跳ね上げた作品となっています。

ゲームの方を全く知らなくても楽しむことのできる本作品ですが、いったい、どういうところが面白いのか、本作品を気に入った人が深堀していくために、興味を広げられるような作品も紹介しつつ、語ってみたいと思います。

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時代を超えた名作映画「狩人の夜」感想&解説

時代を超えた名作映画「狩人の夜」感想&解説

め~め~。

1955年の公開当初には、興行的に失敗してしまった「狩人の夜」。

じわじわと作品が評価され、1990年になって、ようやく日本での公開がされたという、一風変わった経緯をたどる作品となっています。

英国映画協会においては、14歳までに見ておきたい50の映画のうち、トップ10にまで選ばれ、カルト的な映画として、数多くの作品に影響を与えながら、監督であるチャールズ・ロートンは、この一作品

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編集一つで、映画は死ぬ。「映画大好きポンポさん」 

編集一つで、映画は死ぬ。「映画大好きポンポさん」 

め~め~。

pixivで無料掲載され、書籍化、そして、映画化された「映画大好きポンポさん」。

ポンポさんというキャラクターのインパクトの強さと、映画大好きというタイトルから、見るべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本作品は、映画に詳しければより楽しめるでしょうが、映画というものの本質であるとか、プロデュースというのはどういうことか。女優・俳優が輝くというのはどういうことかというこ

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創作する全ての人が見るべき漫画「ブルーピリオド」

創作する全ての人が見るべき漫画「ブルーピリオド」

め~め~。

部活ものの漫画というものは数多く存在しているわけですが、いわゆる文系の部活ものというのは、非常に地味だったりします。

例えば、サンデーでお馴染みの河合克敏氏は、部活ものが抜群に面白く、「とめはね!鈴里高校書道部」なんかは有名ですし、書道ブームを巻き起こしたきっかけでもあります。

さて、「ブルーピリオド」は、月間アフタヌーン(講談社)ではありますが、こちらもいわゆる文系ものでありな

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アニメ映画「音楽」は、見なきゃ損する。感想&解説

アニメ映画「音楽」は、見なきゃ損する。感想&解説

め~め~。

映画「音楽」は、大橋裕之氏による漫画「音楽と漫画」から、「音楽 完全版」を原作に、7年間もの歳月をかけて作り出された作品となっています。

正直言いますと、絵柄の時点で見る気をなくす人もいるかもしれません。

ですが、絵だけを理由に作品をみないというのは、あまりにももったいない、といわざるえません。

アニメーション映画「音楽」の魅力について、語ってみたいと思います。

ロトスコープ

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原作大幅改変。大泉洋当て書き作品。映画「騙し絵の牙」

原作大幅改変。大泉洋当て書き作品。映画「騙し絵の牙」

めーめー。

大泉洋といえば、北海道が誇る出世頭の俳優であり、北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」でブレイクし、次第に活動の場を広げ「探偵はBAR」にいるといったシリーズものも主演し、紅白歌合戦の総合司会を行う等マルチな才能を発揮する人物です。

「騙し絵の牙」は、塩田武士による原作を映画化したものとなっており、原作小説自体が、大泉洋を当て書きして作った、というなかなか気合の入ったメディアミッ

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親が認知症になった時の参考に。映画「ファーザー」感想&解説

親が認知症になった時の参考に。映画「ファーザー」感想&解説

め~め~。

家族が認知症になるというのは、ショックでもありますし、同時にどのように接するのがいいかもわからなくなってしまう重大事です。

突然怒り出す。物を盗まれたと言い始める。

その理不尽な言動や行動に傷つく事も多いと思いますが、映画「ファーザー」は、認知症である本人の視点によってつくられた作品となっているところが、画期的であり、同時に恐ろしいところでもあります。

何を考え、何におびえ、ど

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ゴールデンカムイの理解を深める為に。映画「二百三高地」感想

ゴールデンカムイの理解を深める為に。映画「二百三高地」感想

め~め~。

「ゴールデンカムイ」といえば、野田サトル氏によるアイヌの金塊をめぐる戦いや策謀が描かれる群像劇となっています。

時代は、1900年あたりとなっておりまして、実をいいますと、大正時代である「鬼滅の刃」よりも前の時代を扱った作品になっています。

映画にされることが多いのは、第二次世界大戦前後であることが多い中で、日露戦争で生き残った男が主人公であり、さらに、アイヌの女の子と金塊をめぐ

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初心者の理解度を高める為のシン・エヴァンゲリオン新劇場版 ネタバレ解説

初心者の理解度を高める為のシン・エヴァンゲリオン新劇場版 ネタバレ解説

メ~メ~。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は、もうご覧になったでしょうか。

ネタバレが自重される傾向が強すぎて、公式から感想をもっと書いて欲しいとほのめかされるほど、厳格なるファンやネタバレについて気にする人が多いことからも、エヴァンゲリオンの人気の深さが推定できるというもの。

さて、エヴァンゲリオンは1996年に開始されたテレビシリーズを発端とし、漫画やゲームといったメディアミックスを行わ

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オタクの青春はハタチ過ぎから。映画「あの頃。」見どころ感想。

オタクの青春はハタチ過ぎから。映画「あの頃。」見どころ感想。

メ~メ~。

青春ものといえば、中学生から高校生、大学生でもいいですが、いずれにしても22歳以下といったところが、メインのターゲットということになるのではないしょうか。

しかし、それは、いわゆる陽キャと呼ばれる人たちの物語であり、甲子園で白球を追いかけたわけでもなく、毛筆に願いを込めたわけでもなく、教室の隅っこで密やかに青春を消耗していた人たちからすれば、ひどく遠い出来事に思うはずです。

パッ

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PUIPUIモルカー監督。里見朝希を全解説。作品から読み解く作家性。

PUIPUIモルカー監督。里見朝希を全解説。作品から読み解く作家性。

メ~メ~。
皆さん、フェルト生地のストップモーションアニメにはまっていますでしょうか。

「PUIPUIモルカー」の人気によって、一気に知名度があがっている里見朝希監督。

里見朝希監督の他の作品も気になっている人が多いかと思いますので、可能な限り作品を紹介しつつ、ムービーメーメー的な解説や感想を差し込んでいきたいと思います。

幸か不幸か、里見監督は爆発的な才能をもちながら、作品数が多くありませ

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PUIPUIモルカー ヒットの理由を考える。

PUIPUIモルカー ヒットの理由を考える。

皆さんは、フェルトで作られたモルモット風の車を見たことがあるでしょうか。

油断すると、既存の子供向け番組なんでしょ、と敬遠してしまいがちに見える「PUI PUI モルカー」ですが、わずか3分程度で見れてしまう簡易アニメーションでは決してありません。

見たことがないという人も、これから見る人も、この謎にかわいらしいキャラクターや世界観について、その魅力の一旦を語ってみたいと思います。

モルカー

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