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このクオリティで完全インディペンデント!?商業映画に負けないインディーズ映画を作ることを掲げた『カゾクデッサン』今井文寛監督の“アツき”想いとはvol.1

みなさん新年度になりましたが、暖かい春の日いかがお過ごしでしょうか?今回はそんな春にふさわしく、エネルギー溢れる、注目の「完全インディペンデント作品」、『カゾクデッサン』の今井文寛監督にお話をうかがいました!作品制作の経緯、撮影時の様子から今井監督が本作に込めた想いまで、3本に分けて公開していきます!(ごみけん、まっぴぃ)

『カゾクデッサン』は神戸:元町映画館、大阪:シアターセブンで4/24(土)~、京都みなみ会館で4/23(金)~公開です!

それではインタビュースタートです!!

ごみけん:『カゾクデッサン 』とても素晴らしい映画でした!

今井監督:ほんとですか!ありがとうございます。スタッフ・キャスト一同喜びます。特に若い人たちにそう言ってもらえるなんてね、みんなすごく喜びます。

ごみけん:僕らも、インディーズ作品に触れる機会が多いんですけど、『カゾクデッサン』はインディーズ離れしたクオリティの高い作品だったなという印象でした。特に一つ一つの画がバッチリ決まっていて感動しました。

今井監督:スタッフにはプロの方に参加していただいてるんですよ。僕のスタッフみんな、ものすごい映画ファンです。みんな映画が好きだから、手を抜かないっていうんですかね、単なる仕事じゃないっていうことで力を貸していただいて、この映画ができたって感じですね。


お金が足りず方向転換、『カゾクデッサン』制作の経緯

ごみけん:まず、『カゾクデッサン』の制作の経緯についてお話伺いたいです。

今井監督:映画監督になりたいと思って、会社員を辞めて、フリーランスになって照明しながら企画練ったり、短編撮ったりしてたんですけど、次は長編を撮ろうということで、一本脚本を書き上げました。この脚本を持って回ったんだけど、どうも動き出しそうもなかったんです。だったら僕の貯金内でできる企画、脚本を書こうということになり、仲間に相談しながら低予算で作れるこの作品『カゾクデッサン』を書き上げました。しかし実際にやってみると、やはり映画一本を自分の 貯金だけで撮るっていうのは難しくて、いろんな方が、いろんな 形で協力してくれたおかげで、なんとか撮り切ったって感じですね。

ごみけん:じゃあ、もともとあった脚本とは全く別のものということなんですか?

今井監督:それは完全に別のものです。もちろん元々のものは取ってあって、いずれやりたいとは思ってるんですけど、それは多額のお金かかってしまうので一回捨てました。実現しそうもなかったので。もう、切り替えざるを得なかったってことですね。それはちょっと辛いことではありましたけど…。


柔軟に変化する「カゾク」の形

まっぴぃ:今回、家族がテーマの作品ですが、監督が想像している家族の形ってどんなものですか?

今井監督:今回、登場人物によって、自分たちが思っている”家族”っていう範囲が多分違うんですね。ある意味、それで良いんじゃないかなと思っていて、その考え方は、ある時また変わって、広くなるかもしれないし、ある時には狭くなるかもしれない。人間だから時と都合によってその範囲を広げたり狭めたりするかもしれないけども、柔らかく考えたいなと思っています。広げることには人間の可能性があるし、広げることで人生がより面白くなったり、豊かにになったりするんじゃないかなと脚本を書きながら思っていました。

照明部時代に目の当たりにした、人間臭さの魅力

ごみけん:今回の作品は、剛太に照明部時代の先輩の姿を投影したということですが、照明部の方々のどのような部分を描きたかったのですか?

今井監督:僕たちの上の世代の先輩には、結構荒っぽいけど情が厚いタイプの方がおられるんです。 「お前馬鹿だなぁ、何やってんだよ!」とか言いながら教えてくれる中で、僕も 仕事を覚えていきました。荒っぽいのはよくないなとか、自分たちは変えていきたいなとか考えて後輩への指導をしていたんですが、そうすると、先輩たちのいいところをなんか継げてない気もするんですよね。人間臭くて欠点もいっぱいあるんだけど決して憎めない、そういう先輩たちの魅力をスクリーンに描いてみたいと思い、生み出したのがこの映画の主人公です。

喧嘩ってそんなに綺麗なもんじゃないよね

ごみけん:喧嘩のシーンとかがとても印象的で、かなりこだわって撮ったんだろうなという印象でした。喧嘩のシーンにはどんな思い入れがありますか?

今井監督:リアルな喧嘩っていうのにこだわりたいなっていうことで、殺陣師の方を人を介して紹介していただきました。この方も私も、喧嘩ってそんなに綺麗なもんじゃ ないよね、結局グダグダになっていっちゃうもんだってところで意見が合いました。殺陣の好みが合って、非常にあり がたかったです。殺陣も単なる殺陣ってことじゃなくて、その中にドラマがあるし、葛藤もある 、そこを大切にしていこうというところも意見が合いましたね。

ごみけん:アクションには結構時間もかかったんじゃないですか?

今井監督:そうですね。ちょっと面白い話としては、喧嘩のシーンは危ないのできっちりと段取りをやるんですけど、水橋さんが殺陣師の江澤大樹さんに「相手の大友くんの生のリアクションが見たいか らちょっと段取り通りじゃないことやっていいですかね。」って言ってやってくれたらしいんですよ。これは、監督としては非常にありがたかったです。大友くんが背中を踏みつけられて大きなうめき声をあげているところ、本当のリアクションだと思います。大友くんも 役者根性がある人なので、絶対美味しいと思ってる。だから、水橋さんに真っ向から向かっていってました。そんな彼の表情を見て、ニヤニヤしていいシーンが撮れたって思ってる私は、人としてどうなんだって思いますけどね(笑)

ごみけん:そうだったんですね。たしかに、とてもリアルでした。

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いかがでしたか?第1弾から面白いお話が盛りだくさんですね!第2弾では映画の内容についてさらに詳しく、また撮影時のエピソードも伺いました!次回もお楽しみに!

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