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演技力は、ギアチェンジのうまさじゃないかと思う

演劇をはじめたとき、先輩の女優さんに
役者には憑依型と技術型の2パターンがあると教えられました。

先輩いわく、私は憑依型だと。

憑依ということばを聞くと、ガラスの仮面の北島マヤみたいに、その役が乗り移ったかのように演じられる人をイメージしたのですが
そうとも限らないようで。

たとえば、普段は「おもしろいことやって」と無茶ブリされても恥ずかしがって出来ないのに、
役の上だととんでもない変なことを平気でやれちゃう人。

これも、憑依型といえるそうです。

憑依型のひとは、自分の気持ちが高まり、その役に近い状態になって初めていい演技をしますが

技術型のひとは、内面ができあがっていなくても、ある程度うまくみえる、違和感ない演技ができるとか。

会社員として働いていると、この憑依型、技術型というのは、必ずしも役者に限らないのかなあと思います。

とくに接客業や営業のひとだと、顕著かも。

お客さんやクライアントがはちゃめちゃなことを言ってきた時、
心では「ふざけんな!」と思っていても、うまーく「了解いたしました♡」って切り抜けられるのは、技術型。

「この人は無理なことを言うけれど、お得意様なのだからイヤな顔をしてはかわいそうだ。相手が気持ちよく過ごす時間をつくるのも、ぼくの仕事。いつもいつもうちのお店をつかってくれて本当にありがたいなあ」
と一瞬で気持ちを高め、心から「かしこまりました、お任せください」と言うのが憑依型。

こうしてみると憑依型は、自分の気持ちを高めることができなければ相手に不快な思いをさせてしまうかもしれず、不安定な結果になりそうだけど。

憑依型は技術型の仕事をする人になりきることで、技術型風にもなれます。

だから、ぱっと見るだけでは
その人が憑依型なのか技術型なのかは、分からないかも。

演技の話にもどると、
私は、演技力はギアチェンジのうまさのことだと思います。

一瞬で、自分から別の人になれるかどうか。

それは憑依型も技術型も関係なくて、どちらかというと集中力とか、コツが必要かも。

私はまだまだ、自分でコントロールして切り替えることができません。

気付いたら日常で役に引きづられ、自分に戻るのが難しい。
戻ってしまうと今度は、役になるまでに時間がかかる。

一方で、演技が上手な役者さんは、ギアチェンジがうまいです。

稽古場でぎゃははと笑っておしゃべりしていても、いざ練習となると一瞬にして空気を変えられる。

努力でも身につくと思いますが、ここには才能の部分も大きく関わっています。

才能、というと何か誤解をうみそうですが

うまれながら演技の才能がある、とか
女優になるべくうまれてきた人!

っていうのとはまた違う。

演技には、いろんな要素があります。

その中の、切り替え力の部分がもともと得意なひとがいるということ。

だから、正確にいえば

演技力を構成する能力のひとつに、ギアチェンジのうまさがあると思っています。

という、まどろっこしい文になりますね。

演劇だけじゃなくて、働くときも
自分はいま有能営業マンという役に憑依しているんじゃないか?

って思ったらおもしろいし

反対に、自分は経理の仕事むいてない。簡単なミスばっかりのできないやつだ。

と落ち込んでたら、

超優秀な天才経理マン

とか自分で勝手につくった役になりきってみたら、案外うまくいくかもしれません。

だって私たちは、ある意味日常で、無意識に演技をしていますから。
相手にあわせて、周りにあわせて、求められる姿となりたい自分のバランスをとりながら。

それを意識的にやってみるのも、楽しいですよ。



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とても嬉しいです!!頑張って書きます。
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ホテルのマーケティングを中心に、個人でお仕事をしています。うつ病やストレスが原因の体調不良の経験から、休み方が分からない方へお休みの方法をご紹介するメディア「休もう。」を運営しています。https://yasumou.com/ その他:30歳からチェロを弾いています。