音楽を聴いて
この世界にはいろいろな曲があると思う
愛を語る曲、青春を謳歌する曲、希望を見せてくれる曲…
そういった曲の中に、実在する場所の風景を歌った曲があったりする
やはり東京を歌った曲が多いだろうか
私はずっと田舎暮らしなので、都会の風景を言われてもあまりピンとこない
もし自分の知っている風景を歌った曲があったらどう思うのだろうか?
そんな経験を私は子供のころからずっとしてみたいと思っていた
それから何年経ったことだろう
そんなことすら忘れて日常に追われる毎日を過ごしていたある日、たまたま良さそうな曲を見かけて、何気なく聴いていた
自分の感性に刺さる曲だったので、リストに入れてしばらく聴いていた
そしてこれもたまたまなのだが、ある日Twitterを何気なく見ていたら、なんとこの曲についてのツイートが流れていたのだった
詳しく見ると、作者は私と同じ地元の方で、歌詞に出てくる風景が私のよく知っているものだったのだ
慌てて、再生して聴いてみる
今まで何度も聞いていたはずの曲なのに、こうも印象が変わるのか
水中で息を止めながら眺めていた景色から、限界になって勢いよく水面に飛び出して顔についた水滴を手で拭った直後に見える鮮やかな景色
自分にはそのくらい解像度が違って見えた
そして曲調も手伝って、なぜだか自分がこの歌詞の主人公になって懐かしがっている感覚を覚えた
あぁこういう気持ちになれるんだな
子供のころに経験したかったことがようやく叶った
もし、過去に戻れたとして子供のころの自分に、このことを教えてあげても多分信じないだろう
それくらい、何回もの奇跡が積み重なっておこったものだ
これが私にとっての特別な曲の中の一つ『全部全部全部』だ
この曲は何もかも完璧だと思っている
夏を感じさせるメロディの中にも少しだけもの悲しさが入り、巧みなワードセンスで聴いている人をこの曲のヒロインの世界に引きずり込んでいる
それが『ひとりぼっちの夏休み』という曲
この曲は別れてしまった恋人を思う淡く切ない曲だ
ずっと変わらないと思っていた恋人との生活
そんな恋人と過ごした夏祭りや嫌な思いでさえ、いとおしいと思ってしまう
そんなことを考えると、蚊取り線香が燃え尽きるのが一瞬で終わってしまうくらい、たくさんの思い出があったことに気が付く
そして、もうすぐ夏休みがやってくる
ひとりぼっちの夏休みが
最後に紹介するのは『ルゥド』
聴いていてすごく心地がいい
具体的にどの部分かというと
「いただきます」からのカマンベール
めでたい衣装のスパンコール
この世は未完のアバンチュール
この部分がものすごく気持ちがいい
朗らかな曲調で楽しい歌かと思えば、2番で明後日は僕らの二回忌でというワード出てきて、主人公たちが亡くなっていることが唐突に告げられる
幸せになりたいね、という歌詞も出てくるので生前は幸せではなかったのかもしれない
でも歌い方はあっけらかんとしているので、不思議な気分になれる曲だと思う
以上私が好きな3曲でした
この記事が多くの人に届いてほしいし、もし作者の方に届いたのならこれ以上の幸せはないと思う
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