整形美人

大学4年

私は焦っていた

就職活動をしているが、これが思ったように進んでいない

周りはもう内定をもらっている人がいるのに

「このままではまずいわ。もうなりふり構っていられない。ある程度ウソがあってもいいから履歴書をもう一度書き直そう。」

こうして手をかけること数時間

今までの履歴書よりは良いものが出来上がった

そのおかげか一次選考や二次選考を突破して最終選考まで残ることが多くなった

しかし、内定をもらうには至らなかった

「今までは一次選考すら突破できなかったのに、最終選考まで残れるなんて…履歴書の力ってすごいわ。ここまで来たら、もうあることないこと全部書いちゃえ。」

こうして書いた履歴書はそれはそれは立派なものになった

「これだけ見ると非の打ち所がないわね…これなら条件がいい企業でも受かるかも。」

そう思い再び就職活動を始め、一番狙っていた給料もよく福祉もしっかりしている企業の内定をもらうことができた

履歴書のことで多少の罪悪感はあったものの、友人からは「そんなもんだよ。就職活動なんて騙しあいなところもあるからさ。」と言われ、そうだよね。と自分を納得させた。

そして4月

期待に胸躍らせて入社したものの、早くも転職を考え始めていた

求人票に書いてあったことのほとんどが嘘だったからだ