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妊活と仕事

妊活と仕事は両立できるのか?
多くの人がぶつかる問題。
不妊治療助成金の所得制限撤廃もあり、仕事を続けながら妊活を頑張りたい
という気持ちも強くなりますよね。

私の仕事

私は私立の中高一貫校で教員をしています。
2021年4月から10年目を迎える(予定でした)。
専門職ということもあって、おそらく一般的な会社員より基本給は良い方じゃないかな。しかし、残業という概念がないので給与明細は毎月同じ額面になりますが(汗)
やりがいはあるけれど、生徒相手の仕事なので、突然の残業になったり、
行事の前は繁忙度が極限に高まったり…と結構大変です。私の職場は一般的な学校よりも、ものすごーく忙しいことで有名なので、教員同士のいじめとか、嫌がらせとか、いざこざは少ないです。(あるのはあります)
人のことに構ってられないっていうのもあって、割とクラス運営や授業など自由にやらせてもらえる職場だと思いますが…教科の特性上、人より忙しいのも事実です。
うちの場合は夫も会社員として働いているので、共働きとなり、
以前の不妊治療助成金の世帯収入730万円の制限にひっかかってました。
だから体外受精をするかどうか…って悩みながら人工授精止まりになっていた面もあります。所得制限が撤廃されてからは体外受精にも前向きになれました。

妊活と仕事の両立(2020年1月~3月 +α )

私の場合、妊活を始めて最初に行った病院がゆる~いところだったので、結局そこには3カ月ほどしか通いませんでした。タイミング法でした。(むしとタイミング法のみしかやってませんでした)不妊治療も年齢的にまだ必要ないと言われました。
2020年1月~3月まで通いました。妊活の結果は出ませんでしたが、コロナが猛威を振るいました。緊急事態宣言が発令され、不要不急の不妊治療はストップしました。私の不妊治療は不要不急に当たるとのことでした。
教員ですから、学校は休校になりましたが、私たちは休みにはなりません。時々勘違いされますが、教員は夏休みも冬休みも一般企業と同じです。春休みはありません。教員ですからね…生徒じゃないので。
4月以降は自分で排卵検査薬を買って使ってみたりして妊活を細々と続けていました。

妊活と仕事の両立(2020年7月~10月)

やはり最初に行った病院はあまり良い印象がなかったので、転院することにしました。近所でも評判の3時間待ちは当たり前の病院です。こちらでは卵管造影検査と人工授精まではできるとのことで、それも決め手になりました。
勤務校は土曜も授業があるため、平日に1日と日曜が公休日です。卵管造影の検査は運良く、平日の休みの日に行えました。ただ、18時の予約が22時ころになることもあり、家で診察状況を見て来院できるので家にいられるというメリットはありました(病院までは徒歩5~6分)が、タイミング法だったので、夜の23時からの診察で「今晩タイミングを取ってください」とか言われると正直辛かったです。明日も仕事なのに~って感じでした。
こちらの病院は不妊治療に対しても比較的積極的で、排卵誘発剤や黄体ホルモンの補充もしてくれました。

妊活と仕事の両立(2020年11月~12月)

11月になって人工授精をしてみようという話になりました。(人工授精の詳細はまた別の記事で書きますね)11月と12月に2度人工授精をしました。
その頃から通院回数がストレスに感じたり、服薬で体調が優れないことが多くなってきたように感じていました。
何事も一生懸命にやるタイプの人間なので、妊活も、仕事も全力でした。そして、自分の体に不調が起きている事、心と体がばらばらになりかけていることに気づいていませんでした。

休職

1週間に5日働ける週がほとんどなくなりました。体調が悪くて朝起き上がれなかったり、仕事が終わって家に帰ってから、具合が悪くて何もできない日が週に数日ありました。
ストレスと強く感じた時に不整脈が出るのは以前からあったのですが、不整脈が常時出るようになってきした。かかりつけの内科に行きましたが、心療内科を勧められました。
初めて行った心療内科で「パニック障害」と言われました。びっくりが半分、安心が半分でした。プライベートか、仕事か、妊活か…どれかを辞めないと全てを失うことになると言われ、悩んだ結果、今回は仕事を手放すことにしました。心療内科から診断書をもらうことができ、今は休職になっています。

そして今

休職して辛いことはたくさんあります。
年度途中での休職でしたので、引継ぎも大変でしたし、結局3月までは在宅で様々な業務を、体調と相談しながらやっている状況でした。
4月になったらなったで、私がいなくても何事もなかったかのように、進んでいる職場を考えるとやるせなくなります。自分がいなければいけない職場・仕事ではないとは頭では分かっていても、やはり誰からも必要とされていないのでは…と不安になります。
休職して良かったことは不妊治療に専念できることです。
結局ステップアップして体外受精に進みましたが、今の状況を考えると、やはり体外受精と仕事の両立は難しかったと思います。休職といっても永遠に休めるわけではないので、妊活の結果がでなかったら…という不安は尽きません。それでも今は前を向いて進んでいくしかないのかなと感じています。
パニック障害と付き合いながら、妊活を続ける。それだけでもすごいことなんだと自分を時に褒めながら、今しかできないことを全力でやろうと思います。

仕事と妊活(私の意見)

最後に仕事と妊活は両立できるのか?私の一個人の意見を書きます。
助成金の所得制限が撤廃され、もしかしたら高度生殖医療が保険適応になるかもしれないという今、働きながら妊活をするのは当たり前の時代になってきていると思います。
しかし、私(教員)の場合、時間割が組まれていることや、どうしても休めない行事が目白押し(コロナでなければ…)、宿泊を伴う合宿などもある、ということを考慮したら、仕事と両立できるのは人工授精までだと思います。それも人工授精を取り扱う病院が、近くにあるという条件付きで、です。
体外受精へステップアップすると、仕事との両立は一気に難しくなると思います。(もちろん多くの女性が両立をしていることは知っていますし、本当に尊敬します。)私の場合は、休職して体外受精に専念出来て良かったと思います。その前段階でパニック障害を発症せず、不妊治療を続けられればもっとよかったですが…。
少しずつ世の中が変わって、不妊治療に対しての理解が進んで、不妊治療を理由に休暇を取ったり、休職ができる環境が整っていくことを願っています。今でも「不妊治療連絡カード」なるものはありますが、それを真摯に受け止めて、きちんと対応をしている企業はどれくらいあるのでしょうか?ちなみに私が勤めている私立学校では「不妊治療は保険適応ではないので、美容整形と同じ扱い。よって有給休暇は使えるが、その他の措置は適応されない」とのことでした。
何度も通院しなくてはならなかったり、自分の自由な日に通院日を選べなかったり、薬の副作用で辛かったりする不妊治療。頑張るのは女性ばかりで、職場で威張っているのは男性ばかり…。世の中の人は全員、一人残らず女性から産まれてきたのに…。もっと女性の社会進出や、不妊治療についての整備が進み、理解が深まれば良いなと思います。

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