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新規事業を成功させるためには、異なる能力の掛け算が重要

こんにちは!

今回は、『新規事業を成功させるためには、異なった能力(以降、『異能』)を持つ人々を集めることが重要』というお話です。

ここでの異能とは、『Biz(ビジネス)』『Tech(テクノロジー)』『Creative(クリエイティブ)』の3つを指します。

① Biz(ビジネス)
事業起点で、価値を最大化する持続可能な仕組みを作る能力のこと。
② Tech(テクノロジー)
技術起点で、理想的な価値へのアイデアを実現する能力のこと。
③ Creative(クリエイティブ)
顧客起点で、理想的な体験価値を見いだす能力のこと。

『異能の掛け算 新規事業のサイエンス』の著者である井上一鷹氏は、こう述べています。

新規事業で科学すべきは〝異能の掛け算〟である 。

井上一鷹 『異能の掛け算 新規事業のサイエンス』 ニューズピックス
より一部抜粋

新たな価値は、1人の天才ではなく、チームで創る時代です。そのチームとは、大事にするモノサシも違えば、プロフェッショナルなスキルも違う、Biz(ビジネス)/Tech(テクノロジー)/Creative(クリエイティブ)の〝異能〟の集まりであるべきです。
異能の人材が、〝子供の自由さ〟と〝大人の教養〟をもって、サービスコンセプト・競争戦略・利益構造のデザイン(企画・設計)とプロトタイピング(試作・検証)を繰り返せば、最速で新しい価値を創れます。

井上一鷹 『異能の掛け算 新規事業のサイエンス』 ニューズピックス
より一部抜粋

新規事業において異能の掛け算こそが、汎用性が高く、レバレッジが効く、新しい価値創造のために必要なことであるということです。

しかし新規事業は、『不確実性』が支配しているゲームだと井上一鷹氏は指摘しています。

『不確実性』とは、無数の選択肢のなかで正解がわかりづらい状況のこと。

この『不確実性』を下げていく流れには、3つのステップがあります。

①始動する
②無知の知に至る
③確信と確証を得る

井上一鷹 『異能の掛け算 新規事業のサイエンス』 ニューズピックス
より一部抜粋

子供の自由さを持つ人だけが最初に動き、大人の教養を持つことで無知の知に至り、そのチームだけが異能の掛け算を経て、 新規事業への確信と確証を得ていく、という流れです。

さらに詳しく理解するために、異能の掛け算の3つのステップに焦点を当ててお話しします。

① 始動する

まず大切なのは、考えすぎずに行動し始めるということ。

野球で例を挙げると、“打率を上げるために考察することよりも先に、打席に立つことが重要である”という考え方です。

といっても、多くの企業では打席に立つところまで到達できていないと井上一鷹氏は指摘しています。

② 無知の知に至る

ここでいう『無知の知』とは、不確実性が見えていないことを自覚すること。

無知の知に至るためには、「スキルと経験と環境のバイアスを外す」ことが必要だと井上一鷹氏は述べています。

■スキルのバイアス

新規事業をよりよいものにするためのアイデアは、Biz人材・Tec人材・Creative人材(『BTC』と総称)のそれぞれのベースとなるスキルによって、得意・不得意が入り混じっています。

事業のコアアイデアは、BTCのどこかに偏ってはじまるものが大半です。その偏りが最後まで悪影響を及ぼすことがあります。

そのため新規事業は一人で創ってはいけません。お互いの盲点を補完し合えるBTCの異能が集まったチームであることが重要なのです。

■経験のバイアス

これまでの既存事業で大きな成功体験を持つ人は、すぐにその経験を当てはめようとしがちです。それにより、不確実性が見えなくなることがあります。

それゆえに、『異能をチームに入れること』や、『お互いの違和感を口にできるリームであること』が必要となります。

異なる失敗や成功を経験してきた人たちが集まり、自由に発言できる関係を構築しなければならないのです。

■環境のバイアス

新規事業を起こす上では、環境の変化やそれに伴う顧客の課題、求められる価値を意識する必要があります。

しかし「過去に考えたこともあったけど、うまくいかない」というように決めつけてしまうことが多いものです。

それも無知の知に至っていない状態の象徴ともいえます。

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そのため無知の知に至るためには、「スキルと経験と環境のバイアスを外す」必要が出てきます。ここでは、外すための2つの重要な視点をお伝えします。

・新規事業を協創する「BTCチーム」の共通認識と相互理解
――異能のチームで、視点を補完し合う
――互いの能力を最大限発揮するための共通認識/相互理解を持つ
・バリューデザイン・シンタックス
――確信と確証を得るための必要十分なフレームワークを持つ
――その基本思想や背景を理解する

井上一鷹 『異能の掛け算 新規事業のサイエンス』 ニューズピックス
より一部抜粋

この両方を満たさない限り、不確実性を下げる素地は絶対に築けないのだと井上一鷹氏は強調しています。

③ 確信と確証を得る

最後に、デザインとプロトタイプを繰り返していきましょう。

不確実性の世界を進むには、先が見えない真っ暗な部屋を歩くということです。そのため、安全に進めるのかを確かめることを怠ってはいけません。

失敗をしても心配や不安がない規模で創れる小さい価値を定義しましょう。デザイン=プロトタイピングを繰り返していく前提で踏み切る機会を持つことも必須のスタンスになります。

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新規事業において、知っていると思うのは思い込みでしかありません。新規事業においては経験豊富な人も新参者であり、知らないことだらけです。

もし新規事業を成功させたければ、異能なメンバーを集め、掛け算を行いましょう。それによりビジネスがスピーディに立ち上がるようになります。


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