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どこかの空②

SNSを使って病院を探してたら卵巣腫瘍で手術した方からお世話になった病院を教えていただいた。

まぁ結果的には俺のは必要にはならなかったけど。

電話をすると親御さんがもう見つけてくれていた。

それから病院で話をして数日中には入院してその数日後には手術だと…

そしてMは「もう連絡はしない方がいいよ」「なんで?」「どうなるかわからないしキラ君に負担かけたくない」

Mは頑固で言い出したら絶対に変えないのはわかっていたし我儘言ってMの負担にもなりたくなかったので受け入れた。

「それに彼氏も最近凄く優しいんだよ」なんて惚気て「良かったねぇ笑」「でしょ笑」

その日の電話を境に連絡は取れなくなった。

そして手術予定日から2日後の日曜日。

青空が広がるお出かけ日和。

Mから聞いてた少ない情報を頼りに車で埼玉へ向かった。

ネットで調べた病院へ行って名前と病名を伝えて確認すると入院してないと…でももしかしたら最近出来た新しい病院に入院してるんじゃないかな。

その言葉を頼りに向かい受付で聞くと「入院しています」でも手ぶらだったので近くに花屋がないか聞いたらアレルギーとかもあるので花はダメですと言われ最寄りの本屋へ。

どんな本をプレゼントしたらいいか悩みに悩んで選んだ一冊「夢をかなえるゾウ」

命がどうこうの内容の物は避けたかったので読んだことないけど良さそうな本を見つけた。

車の中でメッセージを書いて本に挟んで病室近くの看護士さんに届けてほしいとお願いして帰った。

看護士さんに少しなら会ってもいいですよとグイグイ来られて困ったけど会ったこともない男が突然病室に現れたら怖いでしょ笑

自宅に着いて一息ついた時に着信が…

Mからだった「よく病院わかったね。本ありがと笑」「Mに聞いた情報を頼りにね。ごめん。勝手なことした」「看護士さんが会っていけばって言ったんだよって言ってた笑」「初めて会う一発目がいきなり突撃は怖いだろ?笑」「確かに笑…痛っ…笑わせないで痛いから」

退院したらまた連絡するってことで通話を終えた。

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