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日本人の9割が知らないお金の本当の仕組み。

お金とは、 債務と債券の記録です。本来は、この一言で済む話なのですが、そんなことを学校でも、新聞でも、テレビでも教えられてこなかった日本人には何を意味するのかが分からないのが本音ではないでしょうか。というよりも人は自分が理解をするのに何度も何度も同じものを見て、そして色々な角度から話されるものを聞いてやっと理解できるようになります。どれだけ洗脳されていたかという事が良く分かります。なので、なるべく分かりやすく解説していきたいと思いますが、ご自分の腹に落としていただければと思います。

現在使われているお金(紙幣やコイン)は金に紐づいていません

元々、1930年代までは世界は金本位制でした。正式には1971年のブレトンウッズ体制の崩壊と共に、現在の変動相場制という、お金の価値の担保(信用)は、ものではなく国家になったということです。
しかし、何故か現在も使われているお金は、何かモノに紐づいていると思い込んでいる人もまだいるのではないでしょうか。

まず大前提として、現在のお金はモノに紐づいていないので、通貨を発行できる銀行・中央銀行は、物理的にはいくらでもお金を作り出すことができるという仕組みが現在のお金の仕組み=信用創造です。

倫理的に、それはおかしい!と感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、致し方ないのです。それが今のお金の仕組みなのです。しかしながら、実際にはほとんど「現金」が刷られるのではなく、ただ単に「電子情報」が作られるだけです

前述の通り、お金(紙幣)というものは、二つの機関で作り出されます。まずは「中央銀行」。銀行の中の銀行とも言われますが、国家の中心に位置すると言っても過言ではない重要な役割を持ちますが、実際にお金を作り出すことが可能な機関です。そして、その生み出される仕組みは、政府が発行する「国債」というものを買い取る事で、紙幣が作り出されます(ほとんどが電子情報)

もう一つが「民間銀行」。ここにトリックがあるので、解説します。私達、企業国民は民間銀行からお金を借ります。住宅ローンを組んだり、車のローンを組んだり、バッグや宝飾品を買ったり、そして企業は設備投資や運転資金などの事業資金を銀行から融資頂きます。その私達が銀行から「融資」を受ける際に、銀行には突然「マネー」が創り出されます

ここがポイントです!ほとんどの人は、銀行は我々国民企業が預けているお金を、誰か他の人に貸しているのではないのか?と思っているのではないでしょうか?違います!銀行は、融資をするとお金が生み出されるのです。これを「信用創造」という現在のお金の仕組み。銀行はもちろん0からお金は生み出せません(物理的には可能ですが)誰かが預けている預金がある状態で、その何倍ものマネーを生み出すことが出来るという事です。

そして、この「融資」というのは、企業国民からすると借金=債務です。銀行からすると、その「融資」は債券という事になります。ですから、生み出されたお金と言うものは「債務と債券の記録」という事になります。

では、私達が持っているお金と言うものは何なのでしょうか?皆さん、基本的に銀行等に預金をされていますよね?ですから、そのお金は皆さんの債券であり、預けられている銀行は皆さんに債務を負っているという事になります。=「銀行の債務と皆さんの債券の記録」です。私達のお金はただの記録なのです。

それでは、皆さんの手元にある現金は何でしょうか?この1万円札は、記してある通り「日本銀行券」なのです。日本銀行(中央銀行)が発行する紙幣(紙切れ)ということです。ですから、皆さんの現金というものは、日本銀行の負債(債務)であり、皆さんの資産(債券)であるという事が言えます。=「債権と債務の記録」。皆さんの現金は、日本銀行が貸している物です。

国債とは

国債とは、政府が発行するもので、政府が、民間銀行、そして中央銀行からお金を借りる時の借用証書=債券の記録=国債です。ですから、皆さんが政府にお金を貸すと、皆さんは国債を買う=保有するということになります。

そして、この国債というものは金利が付いている金融商品の一つ。ですから銀行や保険会社といった金融関連会社によって売買されます。売買されるという事は、需給によって価格が決まります。需給によって決まる価格ということは、経済の原理原則ですが、人気が高ければ価格は上がり、人気が低ければ価格は下がるという事になります。

ですが、そもそも国債という商品は、お金を貸すという事ですから、人気が高いという事は、その貸し手=政府の財政状況に大きな信用があるという事になります。人気が低いということは、その貸し手=政府の財政状況に信用が薄いという事になります。ですから、人気が高い=国債価格が高い=金利が低い(金利が低くても貸したい)、逆に人気が低い=国債価格が安い=金利が高い(金利が高くないと貸したくない)という関係になります。

中央銀行とは

日本の中央銀行は日本銀行(日銀)。現在総裁は黒田さんですね。この数年、黒田バズーカといわれる、金融緩和政策を実施していると新聞メディアで報道されていると思いますが、これは何か?民間銀行が保有している国債を日銀が買い取って、その分民間銀行にマネーを生み出し貸し出しているという事になります。

また中央銀行の役割としては、物価のコントロールをする為に、このお金の量を増減させ、国債の売買調整をすることで、金利の上下をコントロールすることです。よって、この黒田バズーカというものは、物価のコントロール=物価上昇(2%目標)です。

何故、物価を上げなければならないのでしょうか?

それが資本主義社会なのです。と言ってしまえばおしまいなのですが、まず現在の資本主義経済の代名詞的存在のケインズをはじめとして、資本主義というものは、成長し続けるものそしてその成長というものは「需要」があることで経済成長があるわけですが、その「需要」が不足している場合は、刺激を与えなければならない。その刺激が「お金の量を増やすこと」と言われています。何故成長し続けなければならないのか?という疑問は日本がずっとデフレだったので、他国が成長してインフレになっているのに、日本だけデフレでは、物価の差が生まれ、物価=給料です。世界から見ると、日本はこの数十年間ずーっと貧困国に向かって突き進んでいるわけです。

国民が騙されている日本国家の借金

多くの新聞、TVで言われているのは「日本国家の借金は1000兆円を越しました!大変です!国民一人当たり800万円ですよ!この借金を子、孫世代に引き継いではならない!だから増税だ!痛みを伴った改革を!」これに、ほとんどの国民が騙されています。だからこそ、消費税増税に賛成の国民が47%もいるのです。これが、国民を騙す彼らの最も大きな詐欺的行為があると言っても過言ではないかと思います。

それでは、事実(真実)は何か!?

前述の「信用創造」と「国債」の仕組みをシンプルに理解していけるとその嘘が明らかになります。財務省から発表されている通り、確かに政府の借金は増えています。しかし、彼らが言う借金とは、国債の事です。「借金=国債」しかし、その国債を民間銀行、中央銀行が購入することで、市場にお金が出回るという事になりますので、現在の資本主義経済のあるべき姿なのです。「借金が増える=国債が増える=市場にお金が出回る」勿論、その国債を発行することで金利が付き、政府の金利返済額も増加するので国民の税負担が増えることは事実です。しかしながら、それが現在の資本主義経済の仕組みなのです。

政府の借金(国債)、貸し手は日本企業・国民である。国債の貸し手=購入者は、民間銀行・保険会社などの金融機関が主になります。民間銀行、保険会社に預けているお金は誰のものでしょう?勿論企業国民、皆さんのお金ですよ。ですから「国債という政府の借金の貸し手=日本企業・国民」という事になります。

メディアで見ている情報と真逆ではないでしょうか?これは、私達国民が、国債という仕組みを学校で教わっていないので、そしてメディアで伝えられていないので(財務省が規制)こういう事で騙されてしまうのです。

よって、日本の国家の借金1000兆円は、私達日本国企業と国民の資産であるという事になります。=日本国家(人)は世界で有数の金持ち国家なのです。

政府(財務省)は何をしたいのか?

何故政府(財務省)は、消費税増税!を推し進めるのか?そして、他様々な税率を上げようとするのか?答えは、財務省の政治家たちの出世の為です。なんとも幼稚なものですが実体です。東大や京大を卒業した経済・金融のスペシャリストたちが戦略的に国家財政を運営しているのではないのか?という疑問が湧き出てきますが、実態はそんなものです。

もう一つは、わざとやっている。という事です。税収を上げるためには、率を上げるか、対象となる総額=GDPを上げるこの二つしかありません。いずれにせよ、財務省は縦割り社会の、出世の為に「税率」をどうやって上げるかが最重要課題なのです。

日本が財政破綻するという話は?

この話の目的は?勿論、増税です。じゃあ、日本は破綻しない?それならば、銀行に預金しておけば安心だし、わざわざ分散投資しなくても良い?それは違います。国民の財産は、政府国家の財政破綻がなくとも、いつでも政府は収奪できます。

歴史は繰り返します。国家が国民の富を収奪した例は何度もあります。歴史を見ていくと人類の歴史は争いの歴史であり、その争いの費用は全て国民が賄っているのです。税金と言う名の徴収で。

中央銀行(民間)の恐ろしさ

日本銀行は政府が55%の株を保有していますが、FRB他ほとんどの中央銀行は民間100%ですから、基本的に政治家たちのコントロール下にありません。日本国家の最も恐れなくてはならないのは、この事だと思います。

ここに一つ、1923年のドイツのハイパーインフレの要因記述しておきます。
第一次世界大戦で敗戦国となったドイツは、ハイパーインフレとなります。しかしその要因の真実は、中央銀行が政府管轄から民間のものになった事で、中央銀行は紙幣を刷りまくります。そして物不足に陥っているドイツ国家にバラマキ、極度のインフレになります。それでも止めない紙幣の発行。

勿論政府は申し入れをしますが、政府に中央銀行総裁の解任権も指示も出来ない為、ハイパーインフレに。そして1兆マルク銀貨1枚でパン一つも買えないほどの状態に陥ります。ハイパーインフレとは、資産を元々持っている人になればなるほどその価値が0化されますので、ドイツ国民(資産家)はある意味皆資産という観点では平等になったという事になります。そしてその無一文化された資産を彼らは買い漁ったという史実がまだ100年弱前に起きていました。勿論そのような事は日本の教科書でもメディアでも書かれていません。日本の中央銀行で、そのタイミングが今世紀中に来ない事だけを祈るしかありません。

現在のお金の発行の仕組みまとめ 

お金は信用(借金)創造で作られます。無からお金を創り出し、金利分は用意しない仕組み。個人や企業や政府の借金(債務)でしかお金は創られない。しかし、借金(債務)には必ず金利が発生します、その借金返済は既に誰かが借金した返済分から穴埋め合わせするしか無い。当然、借金返済が行われるとお金そのものが消滅(借金返済で債務が消える)する。返済があればお金が消滅する、だから借金(債務)をし続けるしかない。

最初から金利分は用意されておらず返済は不可能な仕組みです。債務で創る、この債務マネーは、椅子取りゲームの椅子が用意されていない搾取ゲームを個人や企業や政府で奪い合いを続け、その構図が社会に反映されています。借り物のお金は金利の為の人生や時間、命の浪費を行なっているにすぎません。このお金の発行の仕組みを一人でも多くの人が理解し、この問題を解決するしかありません。

その解決策として提案されているのがベーシックインカムです。

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