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ターゲット設定を間違えた「体験会」

おはようございます。本木です。
ARスポーツ『HADO』の生みの親という事でやらせてもらってます。

今日はマイナースポーツ関係者の共通のお悩み「いかにして競技者を増やすのか」に関することを書こうと思います。

「いかにして競技者を増やすか」という問いに対して、「競技を体験してもらう機会をたくさんつくる」というのは結構スタンダードな答えではないでしょうか。

そりゃそうですよね。競技の楽しさを知るには、その競技をやってみないことには伝わりません。
競技を実際に体験してもらう「体験会」のようなものは必要です。

ましてや、『HADO』という競技はまだ人類にとって馴染みのない「AR空間」で行われるスポーツです。
やっぱり本当の面白さは体験してみないことにはわかりません。

『HADO』でも体験会を開催しまくった

という事で、『HADO』でも体験会を開催しまくった時期がありました。

『HADO』の開発運営会社でありますmeleapの本社では週に2回、『HADO』の常設店舗でも3店舗でそれぞれ週1〜2回。
毎週6〜7回以上、1回あたり2時間近くの「無料体験会」を開催していました。

『HADO』はお陰様でたまにメディアに取り上げられ「認知」は広がりつつあります。
さらに、SNSでも広告をうったりしているので、比較的集客はうまくいっていました。
特に本社で実施していた体験会は立地のよさもあり、毎回ほぼ定員に達する盛況ぶり(定員はMAX時は16名くらいでやってました)。

さらに、体験会では様々な楽しんでもらう工夫をし、お客様満足度は☆4.5以上という無料で最高に楽しめる神イベントみたいな感じでした。

でも、競技者はほぼ増えなかった

このような神体験会を実施していったら、さぞ競技者は増えたかと思われますが、実際のところはほぼゼロでした。

パーセンテージでいうと、0.5%くらいかもしれません。
1,000人体験してもらって、そのあとも継続的に『HADO』をプレイしてくれるようになる人は5人くらいの計算。

もちろん体験会の開催にも人件費や場所代がかかっています。
そんなパーセンテージでは正直きついです。

では、なにがいけなかったのか

うまくいかなかった理由はいくつかあるのですが、そもそも論として、

ターゲットが間違えていた

というのが大きいです。

一見、体験会はみんな自発的に応募してきてくれるから「やる気ありそう」だし、体験後の「満足度も高い」ので、ターゲットは合っているように見えます。

ただ、実際の参加者の参加理由をみてみると、

「テレビで見て自分も(一回)やってみたかった」
「IT業界にいるから新しいものは(一回)やっておきたかった」

という人が非常に多かったのです。

これ、実際には(一回)の部分は言っていないですが、そういうことなんです。
そもそも継続的にやろうというつもりのない人が多かったんです。

もっというと「スポーツ」を体験しにきたというより、「アクティビティ」をしにきたという感覚です。

ちなみに言っておくと、別にそういう人を非難しているわけではないです。
問題はこちらの募集の仕方などのシステム面です。

じゃあ、どういう人がターゲットなのか

では、一体どういう人をターゲットにするべきかという話ですが、

・なにか新しい趣味や本気になれるものを見つけたい人
・多人数でどこかに行って、なにかをするのが好きな人
・日常的に体を動かすのが好きな人

こんな感じでしょうか。
やっぱり、そもそも「新しく熱中できるもの」を探している人でないと継続的なプレイには繋がりにくいです。

そして、『HADO』は3vs3で行われる競技なので、一人ではできません。
さらに、導入されている店舗に行ってプレイしなければなりません。
なので、多人数でどこかに行ってプレイするという事に抵抗がない人でないと難しいです。
例えば、日常的に「脱出ゲーム」とかに友達誘って行っている人とか、サバゲーやってる人とかはターゲットになりそうです。

最後に、『HADO』は意外と運動量が多いので、やっぱり体を動かすというのに抵抗がない人でないと厳しいです。

どうやってターゲットの人を集めるか

では、そんなターゲットの人達をどう集めるか。
無料体験会を一般公募すると絶対数として多い「ターゲットではない人」で枠が埋まってしまいます。

そこで、開始したのが「HADOアカデミー」です。

というところで、「HADOアカデミー」の話をしたいのですが、長くなっちゃったので、そのあたりはまた次回!

最後に

これだけは言っておきたいのですが、体験会自体を非難しているわけではないです。
実際に本社以外の店舗では体験会を積極的に開催しています。

また、無料体験会に来てくれる人に来るなと言っているわけでもないですし、意味がないとも思っていません。

体験会自体の質を上げていけば、競技者になる率をもっと上げられるはずですし、体験会のメリットは競技者を増やす事だけではありません。
大会の観戦者を増やしていく意味では競技の経験があるかどうかは非常に大きいです。

ただ、体験会を実施する(人員とお金の)リソースに対する費用対効果の面を考えると現時点ではやり方を変える必要があると判断した感じです。

「体験会」の意味や、「競技者の増やし方」はその競技によっても色々なやり方があると思います。
そのあたり、Twitterとかで話せると嬉しいです!

それでは、今日も一日頑張りましょう!

<2/26追記>
HADOアカデミーについて書きました!
こちらも合わせて読んでください!


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