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小型株で高リターンを狙え!~サイズファクターへの投資~【株式投資戦略】

どうも、この記事を書いているmotoといいます。

みなさんは、小型株投資と聞くとどんなイメージを持っているでしょうか?

投資をする際に、小型株の方が成長しそうな感じがするけど、良く知らない会社に投資するのは怖いと感じる人も多いと思います。

このような心理で小型株を避けようとする投資家が多いことから、小型株のリターンが高くなりやすい可能性があります。

実は、海外の研究では、「小型株投資は有利だぞ!」という結果が出ているので、日本株でも小型株が有利なのか検証をしてみたいと思います。


大型株小型株の違い

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大型株と小型の違いは、会社の大きさにあります。時価総額が高いほど会社が大きく、時価総額が低いほど小さな会社とみなせるということですね。

日本では、時価総額の上から100社が大型株、上位400社までを中型株、それ以外を小型株と分類します。

ただ、それだけの分類ではスクリーニングするのに不便だったりするので、私はざっくり以下のように定義することが多いです。

【時価総額でのスクリーニング】
大型株:3000億円以上
中型株:1000億円~3000億
小型株:1000億円未満


スクリーニングツールによっては、時価総額の上位20%以上が大型株、下位20%以下が小型株という絞り方をする場合もあります。


小型株の成績を検証(日本株)

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それでは、日本における小型株の有効性を確認してみます。

大型株:時価総額が大きい15%銘柄の平均
小型株:時価総額が小さい15%の銘柄の平均

にそれぞれ、100万円投資したと仮定した場合のリターンを確認してみましょう。

大型株_小型株_リターン比較_日本_単純

『Russell/Nomuraスタイルインデックス』から筆者が作成

2000年~2019年までのリターンを確認したところ、

・大型株のリターン:100万円⇒108万円(+8%)
・小型株のリターン:100万円⇒266万円(+166%)

と小型株が圧倒的な成績を出しています。

大型株がほとんど利益が出せていないのに対して、小型株は順調にリターンを積み上げています。

大型株よりは値動きが大きいため、値動きは激しくなりますが、それ以上にリターンが大きいので、小型株への投資を検討する価値は十分にあります。

この結果を見る限りでは、大型株よりも小型株に優位性があったと考えて良いでしょう。


小型株スタイル別の成績(日本株)

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大型株と小型株の比較だけでは、あまり面白くないので、投資スタイル別の傾向についても検証していきます。

「小型株+成長株」投資が好きな人も多いと思うので、どのような成績になるか確認しておきましょう。

今回は、有名な投資方法である

・バリュー:低PBR
・グロース:高PBR

というスタイルと大型株と小型株を組み合わせた場合のリターンを比較してみました。

大型株_小型株_リターン比較_日本

『Russell/Nomuraスタイルインデックス』から筆者が作成

投資スタイル別の成績を確認してみると、

①小型-バリュー
②小型
③大型-バリュー
④大型
⑤小型-グロース
⑥大型-グロース

という順番での成績となり、「小型>大型」、「バリュー>グロース」の傾向があるのは明らかです。

実は、バリュー≒PBRが低いポートフォリオ、グロース≒PBRが高い ポートフォリオとして比べると、バリューの方に優位性があることが、様々な研究により判明しています。

そのため、安易に高PBR銘柄に手を出すのは危険ということですね。

逆に、バリューは小型株と組み合わせることにより、成績が大幅に改善しているので、

・大型よりも小型株に投資する方が有利
・グロースよりもバリュー投資の方が有利
・小型株とバリュー投資を組み合わせるとリターンが高い

ということを覚えておけば、成績の向上が期待できます。


まとめ

日本株においては、大型株よりも小型株の方がリターンが高いというデータをご紹介しました。

時価総額の大小だけで簡単に判断することができ、

・統計的にリターンが高い(リスク調整後)
・過小評価(過大評価)されている銘柄が見つかりやすい
・アノマリーの有効性が高い
・プロの投資家の参入が少ない

などの優位性があるため、個人投資家であれば、積極的に小型株投資をした方が高リターンとなる可能性が高くなるでしょう。

注意点としては、常に小型株が優勢ではなく、期間によっては大型株に成績が劣ることもあります。(2019年がそうでした)

ですが、長期的な目線で見ると、小型株が優位になる可能性が高いといえるので、積極的にポートフォリオに含めていくことをオススメします。

補足ですが、

・ボラティリティが高い
・収益性が低い
・借金が多い

などのクオリティが低い小型株は、リターンが著しく低くなる傾向があるので、そういった銘柄はさけるように注意してください。


他にも、有効性のある投資戦略を公開していますので、是非チェックしてみてください!

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