これをやるとホントに嫌われる!叱るときのコミュニケーション
今回のテーマは「一番嫌われる上司とは?」という、なかなかショッキングなテーマをお届けいたします。
おもしろいアンケートを発見しました。
すごく勉強になります。
◐新卒2,300人に聞きましたというアンケート
リクルートマネジメントさんが、2021年の新卒の方2,300人にアンケートを取りました。
内容は「上司に期待すること」です。
ぶっちぎり1位だったのが・・・
相手の意見や考え方に耳を傾ける
でした。
なんと回答率51%。2,300人の半数がこれを一番に挙げています。
上司に期待することですから、私はてっきり、
・リーダーシップ
・統率力
・目標達成意欲
・モチベーションを上げる
そういう項目が上がってくると思いおました。
でも、周囲を引っ張るリーダーシップという項目は8位でした。
それだけ上司に期待することは、
・話を聞いてほしい
・意見に耳を傾けてほしい
・考えをわかってほしい
ということだと思います。
たまたまアンケートを取った方に、そういう人が多かったのか?
私は違うような気がしています。
ある意味当然の結果だと思うのです。
リーダーシップよりも大切なこと
15年くらい前、私が新卒で会社に入った頃は、「カリスマ経営者」「カリスマ美容師」「カリスマ店員」など、カリスマという言葉が流行っていました。
カリスマというのは、大勢の中でひとりだけ際立ったスーパースターです。
六本木ヒルズ族とか、渋谷をビットバレーと呼んだりする時代で、強烈に引っ張っていくリーダーが存在しました。
でも、今はカリスマという言葉はあまり聞かなくなりました。
もはや死語になりつつあるかもしれません。
どちらかというと、SNSの広まりで、フォロワーという言葉のほうをよく聞きます。
フォロワーシップとは、つながりや支援、サポートといったことです。
リーダーシップの中でも、
強烈なリーダーシップというよりフォロワーシップ
という言葉の方が多く使われるようになってきています。
つまり、1人が全体を引っ張るのではなく、みんなでボトムアップしていく。
みんなの力で関係性と絆を深めて、いいチームを作っていこうという潮流です。
そんな中、人の話を聞かない上司がいたとしたら…
つながりもヘッタクレもないですよね。
関係性が築けず、絆は深りません。
相手の話を聞いてくれない人が嫌われる
だから、相手の意見を聞いてくれる人が好かれる人の第1位なら、逆に嫌われる1位は・・・
人の話を聞かない上司
ということになりますね。
今回のテーマ「一番嫌われる上司とは?」の答えがそれです。
では、どうすればいいか?
ここからは具体策になります。
叱るときこそ「聞く」を発動する
「部下の話を聞かなくてはいけない」
これは誰もがわかることだと思います。
ただ、毎日、いつでも、どんなときも、全部話を聞いていたら、上司の方も大変です。
そこで、
「聞けないときはあってもいいので、ここだけは絶対聞きましょう」
というポイントがあります。
それは・・・
「叱るとき」です
上司と部下の関係性が崩れるときは、だいたい叱るときです。
そりゃ誰だって毎日怒られていたら、会社に行くのが楽しくなくなるはずです。部下は「少しは話を聞いてくれよ」という状態になります。
例えば、契約書の印鑑が曲がっていたときに、
「オイ!お客様に提出する契約書が曲がっているじゃないか!」
と急に怒りはじめたら、部下は意気消沈するでしょう。
誰だってミスはします。
ミスをしようと思ってしている人はいないはず。
だから、ここで「聞く」を発動するわけです。
上司:「お客様に提出する書類の印鑑、曲がっているね。この曲がっている状態でお客様が契約書を受け取ったら、どんな気持ちだろう?」
部下:「だらしないと思うかもしれません…」
上司:「そうだよね」
部下:「ちょっと焦って印鑑を押してしまいました…」
上司:「そうか。本来はどうするのがよかった?」
部下:「そうですね。印鑑を押すときはひと呼吸おいてから、ゆっくり捺印すればよかったです」
上司:「いいね!今後はぜひそれをやっていこう」
と事情を聞いてあげるのです。
「どうした?何か事情があった?」
「次回できることは?」
ほんの1分、2分の時間です。
人は叱られたときが一番心をくじきます。
だからこそ、叱るときに「聞く」を発動していただきたいのです。
部下が「忙しくてできません」と言ってきたら、
「忙しいって、効率悪いからだろ!」
と言いたくなる気持ちもわかりますが、ここで「聞く」を発動する。
上司:「そうか忙しそうだもんね。ちょっと聞かせてもらってもいい?何かボトルネックになっていることはある?」
部下:「人が足りなんですよ」
上司:「そうか。そうしたら伊藤さんにアサインしたら、一緒にやれたりする?」
部下:「伊藤さんが来てくれるなら、できると思います」
上司:「ありがとう!では伊藤さんに話してみるよ」
と、ボトルネックになっていることはないか、どんな対策が打てるか、など、アイデアを借りるようなかたちで、色々「聞いてあげる」と、建設的なな会話になります。
感情を吐露する
とはいっても、カチンときり、頭にきたり、上司の方も怒りたくなるときはあります。
実際の現場はそういうもんだと思うんです。
だからそのときは、こんな風にしていきましょう。
題して「感情を吐露する」です。
怒っているぞということを口に出すのです。
「私は今からメチャメチャ怒るよ!」
「すごく腹が立っているんだけど、言ってもいいかな」
と、一言予告する。
そうすると部下は準備ができます。
もしくは、
「◯◯君!なんでもっと主体的に取り組めないんだ!その主体的に取り組めない姿勢に腹が立つし、主体的に取り組ませることのできない自分にも腹が立つ!」
「なぜ君ほどの能力がある人ができないんだ!怒りとかではなく、単純に悲しい。もっとできるはずだ!」
と、思っている気持ちを吐露する。
人間は感情を交換する生き物です。
嬉しい事、悲しい事、怒っている事。そういった感情を交換して、日々生活しています。
逆に何を思っているかがわからない人が一番怖いです。常に無表情・無反応。
だから、感情を交換するというのは、ものすごく大切なことです。
相手の話を聞けないときは、せめて感情を吐露して、感情を交換していきましょう。
嫌われるコミュニケーション
今回は、一番嫌われる上司についてお伝えいたしました。
結論は、話を聞かない上司でした。
相手からすると、自分に関心がないことがわかります。
関与が薄いと相手の心はどんどん離れていきます。
そして、叱るときは一番揉めますから、そのときこそ聞いてあげる。
聞けないときは感情を吐露する。
ぜひ動画でも一緒にコミュケーションを学んでいきましょう(^^)/
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【モチベーション&コミュニケーションスクール】
コミュケーション力アップ、伝わる話し方、あがり症改善セミナー
【株式会社モチベーション&コミュニケーション:桐生稔 著書】
◎「話し方の正解」~誰とでもうまくいく人の55のルール~(かんき出版)
◎図解版:雑談の一流、二流、三流(ASUKA BUSINESS)
【ビジネスマンのための「伝わる話し方」実践スクール】
【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士
1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。
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