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経済学・経済論

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マクロ経済学や国際経済学、財政金融政策、貿易政策、産業政策などについて論じたコラムをまとめます。 2017年6月~9月分をまとめた第一巻はこちらhttps://note.mu/m… もっと読む
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#MMT

【読者サポートページ】 図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本

こんにちは、望月慎(望月夜)@motidukinoyoruと申します。 (blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) この度、2020/3/24より、拙著『図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』が秀和システムさんの方から発売の運びとなったわけですが、参考文献としてWebリンクを多用している関係上、「参考文献が見辛く、また確認しづらい」というご意見をいただきましたので、読者サポートページとして、参考文献の直接リンクや、著者による

井上智洋氏×島倉原氏 対談会 『MMT (現代貨幣理論)とは何か』 をレビュー

こんにちは、望月慎(望月夜)@motidukinoyoruと申します。 (blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) (拙著『図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』(秀和システム)(2020/3/24 発売予定)) この度、2020/3/8に開催された、井上智洋氏と島倉原氏の対談会 『MMT (現代貨幣理論)とは何か』(Facebookページ)を拝聴いたしましたので、その内容に関して、散発的かつ細かい論点についてばかりですが

野口旭氏『MMT(現代貨幣理論)の批判的検討』に関するMMT(er)の“弁明”

こんにちは、私は望月慎(望月夜)@motidukinoyoruと申します。(blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) つい先日(2019/9/20)、AWニュースWeekly(ニコニコ動画・YouTube)の方で野口旭氏と対談させていただきました。 時間の関係で話せずに終わったことが多くあり、今回は、広く皆様の議論の叩き台となることを望んで、野口旭氏に放送前にお送りした書簡の内容を共有させていただこうと思います。(放送用に用意していたスライドも併せ

ニューケインジアンの金融政策無効論、MMTの金融政策無効論

こんにちは、私は望月夜、あらため、望月慎@motidukinoyoruと申します。(blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) 以前(2019/7/23)、AWニュースWeekly(ニコニコ動画・YouTube)の方でModern Monetary Theory(MMT)について語るという議題で出演させていただいたのですが、次回、2019/9/20(金)にて2回目の出演を予定しております。 次回出演時は、以前時間が足りず語れなかった『MMTによって防

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Modern Monetary Theoryの概説(note版)

こんにちは、私は望月夜、あらため、望月慎@motidukinoyoruと申します。(blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) *出版します:『図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』 今回は、立命館大学経済学会セミナーにて、望月夜名義で研究報告させていただいた、『Modern Monetary Theoryの概説』について、noteの形で紹介・解説させていただきたいと思います。 この報告は、後に論文(というより研究ノート)と

ポリシーミックス、ヘリコプターマネー、政府紙幣発行論の違い

バブル崩壊以降の不況の中で、これまで数多くの財政政策論が提唱されてきました。 今回、それらの財政政策論のうち、三種類を分類&ピックアップして、その相違点を整理しながら解説したいと思います。 三つというのは、ポリシーミックス(金融政策+財政政策)、ヘリコプターマネー、政府紙幣発行論です。 これらの財政政策論は、財政拡張が前提であるものもあれば、必ずしも財政拡張が必要ではないものもあり、中央銀行の応分(同額)のマネタリーベースが行われるものもあれば、それが必要なわけではない

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中央銀行の存在意義と機能限界 前編

※※※「望月夜の経済学・経済論 第一巻」(11記事¥2800)発売中!(ただしこの記事は含まれていません)※※※ 中央銀行の役割・役割範囲については、いくつかのnoteで間接的に触れてきました。 例えば、なぜ異次元緩和が失敗に終わったのか(及びアベノミクス(ないしリフレ派)の理論、及びその欠陥(マニアック))では、中央銀行がマネーサプライおよび総需要に影響を持たなくなる経済状況(信用創造の罠)について論じました。「お金」「通貨」はどこからやってくるのか?では、マネーサプラ

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財金協調型の名目GDP水準目標政策のすすめ

※※※「望月夜の経済学・経済論 第一巻」(11記事¥2800)発売中!(ただしこの記事は含まれていません)※※※ いわゆるインフレ目標政策については、安倍政権のアベノミクスにおいて注目を浴びたため、経済政策に関心のある層ではよく知られていることと思います。 当noteにおいても、なぜ異次元緩和が失敗に終わったのか、及びアベノミクス(ないしリフレ派)の理論、及びその欠陥(マニアック)の方で、マクロ経済政策におけるインフレ目標政策の理論的構造について解説しました。 これに対

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ケインズ経済学モデル概説…IS-LM、マンデルフレミングモデル、AS-AD

「ケインズは死んだ」と喧伝されるようになって、既に長い年月が経過しています。(ロバート・ルーカスが『ケインズ経済学の死』というスピーチをしたのは、1970年代のことだそうですので、死が宣告されてから実に40年もの年月が経過していることになります) ケインズの死として表現される事象には色々なものがありますが、大まかに言えば 「『名目総需要が経済において問題になる』という考えが、新しい理論において否定された」 「したがって、金融財政政策が経済に対して有効であるという考えも否

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JGP(一定賃金雇用の無制限供給)は経済を救えるか

現在、日本経済は1990年代から続く20年来の不況(長期停滞)に悩まされています。 世界経済も、リーマンショック(世界同時金融危機)の余波を未だ脱し切れてはいません。 また、仮に今後こうした不況から脱することが出来たとしても、脱するまでに多くの人々が経済的被害を受けたことは払拭できません。 なぜ不況は起きるのでしょうか。 ミンスキーの金融不安定性仮説にもあるように、金融資本主義経済は、「バブルとその崩壊」というサイクルを不可避的に持ちます。あるバブルの崩壊を別のバブル

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「誰かの黒字は誰かの赤字の原則」→「財政"黒字"の危険性」

「もしAからBへ資産が移動すれば、Aの資産は減り(Aの赤字)、Bの資産は増える(Bの黒字)」ということは、容易に理解できることと思います。 これをさらに、「金融資産・負債の生成」という段階にまで掘り下げて適用して考察することで、金融システム全体の大まかな構造理解に至ることが出来ます。 また、タイトルの通り「財政"黒字"」(赤字ではなく)の経済上の危険性についても理解することが出来るのです。 以下の章立てで論じていきたいと思います。 ①「誰かの黒字は誰かの赤字」「誰かの

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「お金」「通貨」はどこからやってくるのか?

ATMから現金を引き出して店頭で物を買う、通販を預金振り込みで利用する、クレジットカードで買い物をして後日口座から引き落とされる……。 私たちはこういった様々な形で、「お金」「通貨」を購買に利用しています。 しかし、我々が利用しているお金(貨幣、money)は、元々はどこからやってきたのでしょうか? 「中央銀行がすべて作ったのだ」あるいは「中央銀行がすべての源である」という主張もありますが、実はそれは大いなる誤解です。 (こうした誤解は、「中央銀行が貨幣を完全にコントロー

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