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2日目。便利になったYouBike 2.0に乗って高雄を駆け足で。(18回目の台湾旅2023/06)

今回の旅は台湾の公共シェアサイクル「YouBike」をフル活用しました。
以前から台湾旅行ではよく自転車を利用していて、YouBikeも10年前くらいからあるのですが、これまでは台北周辺と台中くらいでしか利用できず、高雄や台南ではそれぞれ独自の規格のシェアサイクルがあって借り方が違っていたり、設置場所(站點・ステーション)が少なかったりで、便利とは言えず、ホテルを選ぶときに自転車レンタルが無料のところをわざわざ選んだりしていました。
それがコロナ禍の2020年以降、南部でも次々とYouBikeに転換、しかもステーションが一気に増え、システムが2.0になって飛躍的に便利になっていました。

高雄駅前のYouBikeステーション。泥除けが濃いオレンジのものが電動アシスト付きの2.0E。


スマホに専用のアプリをインストールして、アカウントを作成、悠遊卡などの交通系ICカードと紐づければ、カードを自転車のハンドル部にあるパネルにかざすだけで利用できます。海外からの渡航者がこの方法で利用するには、現地電話番号付きのプリペイドSIMをスマホに入れる必要がありますが、そうでなくてもモバイルwifiやeSIMを使ってスマホでネット環境に接続できれば、アプリとクレジットカードの組み合わせでも利用できます。
なんといっても同一規格なので、一度登録しておけば台北でも高雄でも台南でも悠遊卡をかざすだけで借りられて、現地に着いたら即移動できる便利さが素晴らしいです。

※2024.09追記
プリペイドSIMを使用して登録を行なったため、再渡航時、電話番号が変わってしまうとに使えなくなるかも…と思っていましたが、2023年10月、2024年9月ともに同じ悠遊卡でそのまま問題なく利用できました。ただ登録時の電話番号をいずれ誰かが使用すれば使えなくなるかもしれません(その場合でもクレジットカードでの利用はできると思いますが)。
アプリ内では電話番号の変更や、一度紐づけた悠遊卡の解除はできないようで、その場合は各地にあるYouBike服務中心(サービスセンター)に直接出向いて対応してもらうことになるようです。

ここで操作して、悠遊卡をかざします。
クレジットカードで借りる時はディスプレイに表示されるQRコードをスマホでスキャン。

ステーションに借りられる自転車があるか、返す時に空きがあるかもアプリで確認できるのでストレスなく利用できます。
高雄では2.0Eという電動アシスト付きのタイプを借りて、高雄駅から漢方街の三鳳中街を経由して、そこから港園牛肉麵に寄って、さらに港湾地区の駁二(ボーアー)まで足を伸ばして自転車を返し、対岸の旗津を眺めながらビールを飲んで、MRTで高雄駅まで戻る、と短い滞在時間をYouBikeのおかげで満喫できました。

漢方と乾物の店が軒を連ねる三鳳中街。台湾ではわんこもバイクで移動します。
愛河のお気に入りの風景。川沿いの小学校ではヨットの授業があります。
鹽埕地区にでーんと構える廟。
鹽埕地区の芸術特区周辺は古い建築群とアートの融合がすてきです。
伊藤潤二展をやってました。
全般的にオタクカルチャーが強い。
倉庫をリノベしたショッピングセンターKW2(棧貳庫)の2階部分がなんとホステルになっていました。
ちょっと落ち着かない気もしますが、一度泊まってみたい。
1階の掌門精釀啤酒餐廳でクラフトビール。もちろん帰りはMRTに乗りました。
対岸は旗津。最高の眺めです。
地下化が完了し、駅舎の工事が進められる高雄駅。

YouBike、料金は30分ごとに10元(約45円)と、日本のシェアサイクルの料金を考えたら格安(電動アシスト付きは倍の30分20元)。
特に台南は今年の3月にサービスを開始したばかりだからか、最初の30分が無料になっていて、つまり目的地に着くたびにこまめに返却すれば常に無料で利用できる状態に。

これは台南のYouBike。30分間無料と書いてます。

いわゆる中抜きが当たり前で、それがそのままコストに跳ね返るどこかの国の行政サービスと違って、台湾は特にデジタルがらみの新しい公共サービスについては市民の立場に立った先進的なものが多いと感じます。
台湾も色々と根の深い問題を抱えてはいて、決して楽園ではありませんが、市民の生活に密接な部分がこうして整備されているのは、政治への関心を反映した、若い世代も含めた高い投票率が関係しているのかもしれません。

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