義母の認知症と夫の対峙~義母と茶道

義母は結婚してすぐにこの家へ来た。
姑、義理妹、姑の姉妹や叔母等入り混じる環境に23歳で越してきて、24歳・26歳で可愛い長男・次男を出産。
そこから自宅と家族の世話をし続けてきた。
私にはできない。というかそんな環境へ行かないし、私なんか誰も誘わないだろう。

義母の姑(夫の祖母)は茶道を自宅で教えていた。その流れで義母も姑にお茶を教わり、その教室を引き継いだ。
じつは現在も続けている。

少し話は逸れるが、茶道は本当に「奥が深い」という言葉より「やることたくさん」なのだ。

お茶碗、抹茶を入れる棗(なつめ)・お茶入れは当然の事、床の間に飾る軸(掛け軸の事)や飾る花等その都度変えていく事で、季節をお客さん(生徒さん)に楽しんでもらうのだ。

この季節こそ、認知症には大敵なのである。
認知症は季節感が段々と分からなくなってくるのが特徴の一つである。

長谷川式認知症スケールでも「今の季節は?」がある。
身近に認知症の家族がいる人と話すと大体が「秋」と答えると聞く。

今年、我が家のお茶室の掛け軸は8月まで「梅の木に止まっている鶯」だった。 冬のものである。 外は酷暑、中は冬 これなーんだ? 状態。

6月に波の絵柄の道具を出していたので「これ、とても良いですね。」と声を掛けたところ、義母は照れながら「そう?でも、今更出しても・・・ねぇ?」と言い、続けて「もう夏終わったからね。」という事もあった。

こんな状態で数少ないものの生徒さん達からお稽古代を貰っている事が、
家族としては大変心苦しい。

しかし、今の義母から茶道を取ることは全ての意味で容易ではないのだ。

話が逸れ過ぎたので、今回はここで終わり。


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