引き留める人たち

退職を(職場関係の)人たちに伝えると多くの「辞めないで。」「何で辞めちゃうの?」「もったいない」が返ってくる。 半年前の私はそれを糧に生きていた。というか今までの職務はそれを聞くことで自分の必要性を実感していた。それでしか実感できなかったのだと思う。

今回自分の処遇が辛いものになり、それを見知った周囲からは「辞めないでね。」という言葉をたくさん掛けられた。しかし「自分がこの立場になったらどうします?辞めずに頑張る?」と(やんわりと表現変えて)聞き返すと皆「あ~・・・」という声を出す。 そこで思い出す。昔体調不良で通院していた病院の先生に「周囲から『まだ通院しているのか』と言われるのですが」と伝えた際「通院が必要なのであなたはここに来ています。周囲の声は気にしないでいいです。ひとごとですから。」と言い切った。

この「ひとごと」という言葉、三省堂の新明解国語辞典第七版で引いたところ「自分には直接関係の無い事」とある。他人事と書いてひとごと。そのまんま。 他人が辞めても結局は自分の業務には大きな変化がなのが殆どと実感。休憩時間に話す関係や仕事の愚痴を言い合う人が一人減るだけ。また新しい人ができる。 引き留める言葉はそう簡単に言わないほうがいいなと私は知った。

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