スクリーンショット_2018-12-25_20

エンゲージメントのサービスを2年やってきて分かったこと

エンゲージメントを高めるプラットフォームwevoxをローンチして約2年が経ちました。社内 でサーベイを始めた時期から考えるとかなりの年数エンゲージメントを勉強・研究し、また多くの企業と組織づくりをご一緒させていただきました。

おかげさまで最近多方面から、エンゲージメントや組織改善に対して意見を求められることも増えてきており、せっかくなので、2018年の振り返りも兼ねて僕なりの考えをまとめました。

※以下エンゲージメントと記載するのは、『従業員エンゲージメント』や『ワーク・エンゲイジメント』を言い換えたものです

そもそも何故エンゲージメントだったのか?

何が組織の指標としてあるべきなのか。サービスを立ち上げる前からよく議論していました。日本には昔から従業員満足度調査やモチベーション調査、働きがいの調査など、沢山の指標があります。

いずれの指標も、かなり定義が曖昧です。ビジネスにカスタマイズされているものもあり、提唱する企業によってニュアンスが異なります。(解釈しやすいように言い換えられている)

そんな中、自分達はシンプルに「メンバーが活き活き楽しく働いているかどうか」を知りたかった。エンゲージメントはそれに合った指標でした。

アトラエの組織も「社員が活き活きと働き、誇らしく思える組織でありたい」を体現し続けた結果、今の姿になっています。最近では有り難いことに、ホラクラシー組織と言っていただきますが、こちらもエンゲージメント同様、自分達に合った概念があるだけでした。

最近では、エンゲージメントがバズワード化してますが、「活き活きと働く人を増やしたい、またそれが組織の状態を表す指標であってほしい」が僕達の想いです。

※ちなみにエンゲージメントには、アメリカが開発した従業員エンゲージメント、ユトレヒト大学が開発したワーク・エンゲイジメントがあります。wevoxではワーク・エンゲイジメントがベースに設計されてます。

エンゲージメントは何ら新しい概念ではなかった

この2年間エンゲージメントを如何に組織の指標としてもらうか試行錯誤してきましたが、エンゲージメントを知れば知るほど、なんら新しい概念ではないと気付きました。

むしろ、稲盛さん、井深さん、盛田さん、松下さんのような偉大なる日本を支えた経営者は、同様の概念を経営理念や自身の哲学として掲げていました。

・真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設

・全社員の物心両面の幸福を追求する

・最高の経営は衆知による全員経営である

エンゲージメントという言葉、カタカナであるが故に欧米発の概念に思われますが、その価値観はむしろ日本が元々持ち合わせていたものだと感じています。

エンゲージメントは企業だけじゃない

wevoxでは、企業のみならず、青山学院大学との連携や、プロラグビーチームであるトヨタ自動車ヴェルブリッツでの活用、また学生団体での活用等、色々な方とエンゲージメントに関する取り組みをしています。

そこで見えてきたことは、どんな企業や組織でも、「メンバーが活き活きと取り組めているか」は重要であることが分かっています。

先日とあるプロサッカー選手とお話させていただく機会があり、

スポーツの世界では、日常のように考える時間がほとんどない。
直感で意思決定する場面が多いからこそ、本当にそのチームが好きか、チームに対してエンゲージメントを持てているかで、プレーの内容が大きく変わる。

という話を聞いて、非常に納得しました。

キングダムやスラムダンク、宇宙兄弟、漫画の世界ではエンゲージメントが高い組織がミラクルを起こす瞬間が沢山描かれてます。

2018年のサッカーW杯やラグビー日本代表など、1人1人の能力を超える大きなチーム力が勝利をもたらした事例も僕たちは知っています。

ぶっちゃけそんなすぐにエンゲージメントは上がらない

サービス当初、経営者や人事の方がエンゲージメントの重要性を理解し、またwevoxにより正しく組織状態を把握できれば良くなるのではないかと思っていました。

しかしサービス運用から見えてきた事実は、

・エンゲージメントはそんなに簡単に上がるわけがない

・経営者や人事の方が考え施策を打っても、メンバー自体のエンゲージメントが持続的に改善する訳ではない

ということでした。実際に、お話させていただくと、給与を上げれば、制度を手厚くすれば、エンゲージメントなんてすぐにあがると思われている方も少なくはないです。

勿論ハードも大事ですが、エンゲージメントを継続的に高める為に必要なのは、ソフトの改善です。

・何故この組織にいるのか(ビジョン)
・今の仕事が何に役立っているのか(仕事に対する考え方)
・良いチームとは何か(哲学)
・どういうチームを作るのか(文化)
・将来自分が何をやりたいのか(自己実現)

こういった事が理解できていないと、ハードの改善により衛生要因は高まりますが、動機付け要因には繋がりません。

沢山の良いチームを見てきましたが、必ずといって良いほど良いチームには良い文化があります。

そして良いチームほど、全員でチーム作りを行っています。まさに「we(自分たち)」「vox(声)」で組織を強くする。

エンゲージメントを高めようという文化があるか


ではどうやって多くの企業のエンゲージメントを高めていくか?
wevoxは「社員間での共通言語」「活き活きと働くことを大切にする文化」を作るためのサービスだと考えています。

従来の組織調査のように社長や人事だけが確認し対策を打つのではなく、組織の健康スコアとして、マネージャーやメンバーも含め、全員で組織づくりを考える。

1回や2回突発的に、組織のことを考えたり話したりするのではなく、定期的に機会を作る。

以前とある人事の責任の方が、

エンゲージメントがすぐに上がると思っていないし、期待していない。定期的に全員で組織状態を確認することで、エンゲージメントが高い組織であろうという文化を作ることが最も大事だ。

とおっしゃっていて、まさにそのとおりだなと思いました。
まさにこのプレゼンで書かれていることですね。



こういった事例も出てきました。もっともっと増やしたいです。

wevoxを使ってくれている組織の代表方が、嬉しい発信してくれています。
僕も同感です。いやいや働くより、どうせ働くなら活き活き働く方が楽しいし、生産性が高いに決まってる。

僕たちは楽しく活き活きと働くために、「wevox」を言い訳にして、組織がよくなるきっかけ作りができれば良いなと考えています。

来年も1人でも多くの方々が活き活きと働ける社会になるよう奮闘します!
twitterもよかったらフォローしてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?