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マネーフォワード QA組織の歴史を紐解くと、様々なチームの形があった

こんにちは!マネーフォワードで人事労務領域(以下HR)のQAエンジニア(品質保証)をしています、森田(写真右)です。

3回に分けて、インタビュー形式でマネーフォワードのQA組織についてご紹介しております。

1回目はこちら👇

2回目の今回は、マネーフォワードのQA組織の歴史についてご紹介します。

「マネフォのQA組織はどうやってできたのだろう?」「マネフォのQAはどんな想いで業務を行っているんだろう?」

そんな疑問をお持ちの方々に、マネーフォワードのQA組織立ち上げの経緯大切にしている考えについてお伝えできればと考えています!

インタビュアー:村田 碧さん
 People Forward 本部 人材採用部

左:西條 広晃さん
 経理財務プロダクト本部 品質管理部 部長

中: 大倉 圭介さん
 経理財務ERP本部 プロダクト開発部 部長

右:森田 麻沙美
 HRソリューション本部 Product Development部 QAグループ 
 グループリーダー

マネフォのQA組織の歴史は2018年から始まった

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村田:西條さんが入社されたとき、会社全体ではQA組織はまだ全然なかったのでしょうか?

西條:そうですね。まだ独立したグループ、組織というものはありませんでした。マネーフォワード MEを開発している本部で、開発組織の中にテストベンダーの方が何名か入っていた状況だったと思います。

クラウド会計(以下、会計)にも私が入社する前からテストチームはあったんですよ。開発組織の中のテストチームという立ち位置で、テストベンダーの方にテストをしていただいていたという状況でした。

テストベンダーのリードから「本部全体の品質を管理・保証」に、QAの定義が変化してきた会計

村田:西條さんはチームの立ち上げをしてみたいという思いをもってマネーフォワードに入社されたということですが、当時、会計チームにQAの専門組織を立ち上げたい!という構想を持っている人がいたのでしょうか??

西條:当時の会計チームメンバーが、QAの専門組織を作りたいと言ったところからスタートしたと聞いています。今は数倍の規模になっていますが、当時の会計チームの規模はそれほど大きくはありませんでした。

直面している様々な課題から、リリース前の品質を高めたいという思いと、QAの専門組織が独立してあったほうが良いという考えから、ベンダーコントロールも含めてチームを管理して引っ張っていける人を募集していて、挑戦したいと思えたので、手を挙げました。

村田:その後はどういう流れを経て今に至っているのでしょうか。

西條:大体2年くらいは、プロジェクトにジョインして手動・自動テストの設計・実行を行っていました。その後、業界的にも「QAとは何をする人か」という話題が盛り上がっていた(と私は感じてました笑)のも相まって、チーム内でも議論が行われるようになりました。

その過程で「QAは本部全体の品質に対して責任をもって業務を遂行する人」という定義が生まれ、テストやデータ分析、プロセス改善など品質保証に必要な活動を能動的に行ってプロダクトに貢献するQAを目指すようになり、今に至ります。

村田:QAってこういうことだよね、っていうのがちょっとずつ変遷してきたという感じだったんですね。

西條:組織としても、最初はチームという感じだったのが、役割を見直す過程でグループになり、さらに部へと変遷しました。

村田:ちなみに今のお話の中で、本部単位で全体の品質を管理していくことが必要だよねと言う話になってきたというのがあったのですが、何か大きなきっかけはあったのですか?それとも自然な流れだったのでしょうか?

西條:業界の流れや本部長の思想なども私自身の考えを改めるきっかけとしてはあったと思いますが、開発者の人数増加やそれに伴う品質面の懸念から自然と議論が行われるようになっていました。

入社当初から、テストだけでなく様々な施策を行っていきたいと思っていたのですが、少人数のQA組織で実現していくのが結構辛くて。私が入社したときは開発者も少人数でしたけど、その後急拡大した組織に対応しきれないことなどもあり、現状維持していくしかないという状況が続いてました。

どこかで見直さなきゃいけないというところで、昨年方針変更して、QAってこういうこと考えているんだよとかテストはこういう風に進めていくんだよというのを積極的に発信していくという流れをようやく作ることができました。

村田:開発組織全体が大きくなってきたというのもきっかけや変化の一つでもあったという感じなんですね。

「QAがいなくてもエンジニア自身が品質を担保した状態で製品をリリースできる組織」を目指して、QA組織グロース中のHR領域

村田:HRチームは森田さんがジョインされてから数ヶ月経ちますが、これまで進めてきたことはありますか?

森田:入社して1ヶ月後くらいに、「HR-QAってなんだ?」というプレゼンをしました。その中で目指している世界の話に加えて、懐中電灯のような存在になりたいという話をしました。

懐中電灯という言葉の「懐に入っている」というところが一つポイントで、敵ではない感じを表現しています。また、懐中電灯は周りを照らすものなので、一歩先を照らすとか暗闇を照らす、そういう存在にもなりたいです。

さらには持つ人がどこに向けるかも結構大事なので、それを持つのは開発エンジニア自身ですよ、QAを使いこなしてほしいというメッセージも込めています。QAの役割とは何かを周りの人たちに覚えてもらえるように、イメージしやすい言葉を考え、想いを発信しました。

西條:森田語録ですね。めっちゃテンション上がりました。私もそういうの欲しいなって思って...灯台にでもなろうかなって思います(笑) めちゃめちゃいいですね。

森田:プレゼンの他にも「品質ってなんだ?」というワークショップやペアテストも実施しました。クラウド人事管理クラウド年末調整など、新しいプロダクトがどんどんリリースされています。安心・安全なプロダクトをお客様に届けるために、QA組織の早期グロースが求められています。1チーム1QAという体制にはしたくないので、いかに少ないQAで最大の効果を出せるかをいつも考えるようにしています。

村田:すでにメンバーも何名かジョインされており、まさにQA組織グロース中ですね。

QA組織は持たない会計Plus

村田:京都拠点の会計Plusではどのような経緯でQA組織ができたのでしょうか?

大倉:実は会計PlusはQA組織を立ち上げてないんです。フィーチャーチームの中にQAエンジニアがいる形をとっています。アジャイルテスティングの考え方がすごく好きで、スクラムでのQAのあり方の参考にしています。

現状は、アプリケーションエンジニア自身がテストを考えていて、QAエンジニアはテスト観点のレビューをメインで行っています。案件によっては一緒にテスト観点を考えることもあります。

条件が複雑だったり、長いシナリオになるものはQAが主導してテスト観点を出してサポートすることもあります。また、不具合分析もしていて、蓄積された不具合データを分析し、次のアクションにつなげています。

村田:QAチームにしないという形もあるんですね。どういう経緯でそのような組織の形になったのでしょうか?

大倉クラウド会計PlusはIPO準備企業や中堅企業の方に利用していただくプロダクトなので、ビジネスサイドからも品質をしっかりしてほしいという要望がありました。

開発初期は、沖縄のニアショアのテストベンダーに全画面網羅のテストを依頼して、エンジニアはユニットテストの自動テストと手動テストを組み合わせて行っていました。

それだけだとチームの成長が難しいと考え、品質のプロフェッショナルとしてQAエンジニアを採用することにしました。

村田:テストベンダーコントロールから始まったいうのは会計の西條さんと同じですね。テストベンダーに依頼し続けるという選択肢もあったと思いますが、外注ではなく直接雇用にしたのはどうしてですか?

大倉:一番大きな理由は、モチベーションや想いといったエモーショナルな部分でしょうか。社内のメンバーかどうかはとても大きなことだと思っています。また、目線やカルチャーが合っていないとどうしても指示しないといけないことが多くなってしまいます。そのため、マネジメントコストも含めると、ノウハウを社内でもった方が良いと判断しました。

村田:アジャイル開発だと、同じ方向を向いていくことがより大事になりそうですね。

先人からの教え:強い気持ちを持って想いを貫け

村田:森田さんやkoriさんの部門も、これから開発組織自体がどんどん大きくなっていくフェーズだと思いますが、西條さんに聞きたいことはありますか?

森田:HRも開発エンジニアの人数が一気に増えてきたこともあり、意識しないと同じ失敗をしそうだなと思ったので...アドバイスください!(笑)

西條:HRは森田さんがQAアドバイザーのように動けていて、テスト計画を作成したり、観点を提供したり、時には一緒にテストをして開発者と共にテストの文化を作って行っているので、あまり心配はないですね!森田さんがその気持ちを強く持って、大きくなっていく組織と向き合っていけば大丈夫です。

一つお伝えするとしたら、新しいメンバーが増えたら、これまで以上に意識して意思疎通を図り、チーム全体で共通の認識を持つことが大切になると個人的には思っています。正直、今の品質管理部メンバーと認識が合ってきたのは、今年に入ってからなんです。

先ほどの大倉さんの話とも近いですが、業務委託や副業など様々なバックグラウンドの方がいるので、認識を揃えづらかったり、グループや部の目標を伝えきることができていなかったと反省しています。

チームメンバー全員で同じ目標に向かっていけるようにしたら全然問題ないのかなと。会計は今年のはじめくらいから、月に一度、部の目標について業務委託の方も含めて全員で確認する場を作っています。やっと組織的に動けるようになってきた実感があります。コミュニケーションを取りながら進めて行けたら全然問題ないんじゃないかなって...森田さん凄いし。

森田:いえいえ...(照)参考にさせていただきます。まさに半期のグループ目標が固まってきて、業務委託の方も含めてメンバーに説明しようと思っていたので、強い意志を持って進めていきたいと思います。

さいごに

マネーフォワードのQA組織の歴史を文章化、図式化したのは今回が初めてかもしれません。どのように会計でQA組織が立ち上がり、どのような経緯で今まで進んできたのか、私自身も初めて聞きしました。

その時々の課題認識やQA組織へ求める役割が異なりつつも、プロダクトの初期品質を高めたい早いリリースサイクルを回すために何をすべきか、ということを考えながら日々業務を行っているということを感じました。

QAエンジニアとして活躍されている方々、マネーフォワードのQAに興味がある方々に、少しでも想いや大切にしている考え方が伝わったのであれば幸いです。

マネーフォワードでは、QAエンジニアを募集しています。ビジョンに共感していただける方、品質に関する課題を解決したい方、まずはカジュアルにお話だけでもしてみませんか?


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