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やがてくる「鬼滅ロス」へのメメント・モリ #1

*これは、40歳独身男子が鬼滅ロスに備えて書き始めた入院保険のような雑記です。

「俺は30年ジャンプをみてるが、『鬼滅の刃』はいいぞ」

そんな山王高校を見守るおじさんのようなことを、2017年ぐらいから言っていたような気がする。(*鬼滅の連載は2016年11号から)

2019年にアニメ人気が大爆発し、単年度のコミック売り上げで『ONE PEACE』を抜き去るという快挙を達成した今となっては、「鬼滅はいいぞ」ということ自体がすでに恥ずかしいような状況だ。

それでも、鬼滅はいい。40歳がくもりなきまなこで読んでも、鬼滅はいい。

ただし何事にも始まりがあれば終わりがあるように、鬼滅もいつか終わってしまう。

というより、今の無惨戦が終わったら、そのまま連載が終わってしまう可能性も高い気がする。作品の余命はもう半年もないかもしれない。

一方で、このまま綺麗に終わってほしいという気持ちもある。

人気漫画の最終章が妙に長くなるのは仕方ないことだが、ジャンプの場合、「バトル×刀×和装」モノは特にそれが強い気がする。

無惨戦が終わり、強引な過去編や現代編が始まるぐらいなら、いっそ・・・というのは素直に受け入れなければならない。

だからこそ、近いうちに訪れるであろう鬼滅連載終了の日を穏やかに迎えられるよう、今日から雑記を書こうと思う。これはそういう、入院保険のような雑記だ。

なお、私はアニメ版をまだ観ていない。あれほど話題を呼んだシリーズをまだこれから観ることができるというのは、ある意味ラッキーなことだ。

鬼滅のアニメ人気が爆発する2019年後半までは、「ジャンプなら『呪術廻戦』推しが当然。あれは冨樫を超えるかも」という空気が、いわゆる“マンガ好き”を自称する人たちの中には確かにあった。

あの空気を完全にひっくり返したのだから、凄いことだ。アニメは本当に良いデキなのだろう。

ちなみにその“マンガ好き”たちは、今はだいたい『チェンソーマン』を推しているが、それはそれでいいことだと思う。何ごとも1強体制はよくない。推される作品はいろいろあったほうが良い。

ただ、アニメのデキの良さを褒めるために「原作を超えた」という言葉を使ったあるインフルエンサー/ライターのことは、一切信用しなくなった。

アニメと漫画、どちらが好きでも別にいいと思うが、「超えた」……? さてはお前、原作ちゃんと読んでないな……?

宗教戦争的なものは、こういう些細なところから始まるのだろう。軽々しく使ってはいけない言葉・存在してはいけない言葉が、この世には確かにあるのだ。

私はそれ以来、その人のことを炭治郎が無惨を見るような目で見ている。


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