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その26〜買わせる・動かす言葉の力〜

※忙しい人向け、この記事の要約です。

この記事では、顧客との会話における言葉の使い方とタイミングの重要性を説明しています。
特に、会話の冒頭と終わりには「温かみのある言葉」を、会話の中盤には「有能さを示す言葉」を使うことで、顧客満足度や購買行動に好影響を与えることが分かっています。

さらに、この手法は家庭内でのコミュニケーションにも応用でき、効果的な声掛けが行動を促す上で役立つとしています。


「あの店員さんすっっっごく感じ良くて話しやすかった〜」

「今話してたホテルのスタッフ、めっちゃデキる人って感じだった!」

という経験はありませんか?

またそのお店を利用したり、その人から買ったりしたくなりますよね。

ビジネスにおける「会話」の力というのは、高度にデジタル化した現在においても、いや、現在だからこそ貴重な価値となっています。

何気なくかわしている言葉も、
実は相手の行動にポジティブに影響を与えることもあれば、ネガティブに働く可能性もあるんです。

今回紹介する論文はコチラです。
タイトルは、
売上と満足度がアップする顧客対応の会話術
温かみや有能さを示すタイミングが重要

です。



論文の要約

この記事では、顧客サービスや営業における言葉のタイミングが、顧客満足度や購買行動にどれだけ影響を与えるかについて述べています。
特に、顧客との会話の冒頭と終了時温かみのある言葉を使い、中盤で有能さを示す言葉を使用することが、最も効果的だとされています。
また、言葉を使うタイミングを最適化することで、結果に大きな差が生まれることが、実験データを通じて明らかにされています。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10735より抜粋して改編

温かみのある言葉、有能さを示す言葉、というのはパッとイメージしづらいかと思います。

〇温かみのある言葉(より情緒的):
・お声掛けいただきありがとうございます。
・ご来店いただきありがとうございます。
・お役に立ててうれしいです。

といった言葉は、ありふれた言葉ではありますが、
声をかける側(客)として感じている『声をかけても良かったのかな…』という不安感を緩和してくれる言葉ですよね。

対応の最初や最後にこういった言葉をかけてくれると満足度や購買意欲が向上するようです。

「何かお困りごとですか?」
と言われるよりも満足度が上がるようです。

〇有能さを示す言葉(より理性的):
・そのお困りごとでしたら、○○の問題が考えられるので、このように対応してみてください。
という、より端的で分かりやすく説明するような言葉づかいですね。
デキる人!という感じがします。
このような言葉は中間(主な問題の解決時)に使うべきとのことです。

一方で、
「もしよろしければ、このように対応してもらってもよろしいでしょうか?」
という言葉づかいは、一見丁寧に見えますが、自信がなさそうにも聞こえます。
丁寧さや情緒的な温かみを発揮する場面は、また別のタイミング、ということですね。

このような言葉選びで、相手に与える影響が大きく変わる、というのはすぐに実践していけそうですね。

家庭に置き換えて考えると…

家庭では、何かを買ってもらうわけではありません。
ただ、相手(例えば子供たち)に「自分が望むように」動いてもらいたいという場合、同じように声掛けをしていくと効果的かもしれません。

例えば、朝保育園に出発する時、
「7時半までに出ないと、遅刻しちゃうから急いで準備しちゃおう!」
というよりも、
「パパは○○と一緒に保育園に行きたいな~!7時半までに出るとゆっくり保育園に行けるかも。急いで準備しちゃおう!」
といった方が効果がありそうなのはわかると思います。

最初に情緒的な声掛けを挟んでから、目的の行動を伝えて相手にもメリットを感じてもらう。
ということをすると、ぐずる子供たちも少し「動いてあげようかな」と思ってくれるかもしれません。

保育園に着いたら、
「ゆっくり保育園まで来れて、パパは楽しかったな、ありがとう」
といった言葉を付け加えると尚良いでしょう。

明日からも継続して実践してみようと思います。

まとめ

本日は、「顧客の満足度を高める声掛け」をテーマにした論文をご紹介しました。
買ってもらう、満足してもらう、ということは、いい印象を与えて行動を変容してもらい、その印象のままでいてもらう、ということです。
購買行動以外にも応用できる場面はたくさんありそうですね。

良い活用事例があったら、ぜひともコメントいただけますとうれしいです。

それではまた。

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