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JapanVR Fest.開発者会2020参加メモその3

JapanVR Fest.開発者会に参加した際の記録用メモです。
長いので3つに分けて投稿します。
これは3つ目です。

二つ目はこちら↓。

その3 17:30~19:40まで

29 17:30        ビジネス関連        関根健太さん        XR需要と活用の最先端

• XRの需要と活用
• 1.狙うべき市場2.用途目的を明確に3.今後の開拓の3つを話す
• 刺さるべき市場にアプローチする。市場の需要と必要性はずれていることも。実写VRの観光コンテンツは需要が4%のところに供給が30%になっていたりと、需給不均衡。

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• 必然性。課題解決、効果が上がる、利益に繋がる、実現が困難。
• 教育分野。知識習得や技術伝承のためのXR活用。XR活用のメリットは、イメージが明確であること(体験/視聴)、ゲーム感覚で実施できること、繰り返しの実施が容易であること、運用コストが低いこと。
• ラーニングピラミッドの話。講義を聞くだけでは習熟効果は薄い。XRで体験とすることで効果が高くなるはず。
• 座学よりも体験
• 失敗できることがVRのメリット。失敗することは学習効果が高い。失敗すると次は失敗しないように頭を使う。成功体験も必要だが、失敗を経て達成した成功体験はより貴重な体験となる
• 事故の軽減。企業は事故を減らさないといけないし、保険会社としては事故が減れば保険料支払いが減る。→保険会社も実施するメリットある。狙う市場としてよいのでは。
• 利益に繋がる。売り上げへの貢献、教育の人件費削減、効率化。
• まだXR化が進んでいない市場へのアプローチ。※林業はすでに事例あり
○ 農業、漁業。個人事業主や高齢化、IT化に抵抗感。人不足。農業の事故死率は建設業よりも高い。
○ 介護事業。慢性的な人手不足。外国人労働者の教育、コスト改善、被介護者へのアプローチ。
○ 社会課題への対策。高齢ドライバー、ひきこもり、ジェンダー格差、人口過密・過疎化
• UIの簡略化は必要。コントローラーは使わない。説明は読まれない、ナレーションは聞いてない。この前提で作りこむべき。
• VRの普及期に来ている。とはいえPCVRはつらいのでスタンドアロンHMDで。コンシューマへの普及もしていくだろう。

30 17:40        ビジネス関連        仁志野六八さん        博物館でのVR活用

• VR日本海海戦。三笠保存会から受注して制作した。2017年4月から三笠公園で展示開始。
• HTC VivePro+PCのブースを7台設置。さらに6歳以下の子供用にスマホ単眼VRを設置。
• 当時の乗組員はいない。敵艦隊もいない。三笠は地面に埋まっている。失われたストーリーを創ればVRならではの価値を生み出せる。
• 史実をもとに日本海海戦を再現。記録された航跡図をそのままプロット。東郷平八郎がみた光景の再現。砲戦開始距離の約6000m。
• 当時の問題まで再現。砲煙で前方の視界が遮られる→照準ができなくなる→試し打ち方(各個で砲撃するとどの船の砲撃結果かわからなくなるので、船ごとに撃つ)の様子。
• アテンドなしにお客さんがプレイできるようにする工夫。視点注視のみで開始できるようにした。コントローラも使わず、座ったままのプレイ。現在まで2年8か月経過し、無事故。
• 体験者数2年8か月で23万人!!来場者満足度も非常に高い。
• 判明した課題
○ メンテナンスが大変。2か月に1、2回はメンテナンスに行く(なので関東圏でないと厳しい)
○ 最初の一年はHMDの物理的な破損が多かった(最近は使い方が普及したのかあまり壊れない)
○ マウス、キーボードを置くといたずらされる
○ PC本体はカバーで覆う必要有。触られると困る
○ 制作費はそこそこかかる。来場者が年間10万人くらいのところでないと厳しい

31 17:50        ビジネス関連        稲葉貴久さん        XR営業の自己採点

• XR専門のコンサルタント。コンサル会社でVR事業の立ち上げに参加した。
• XR現状認識。
VRは業務で当たり前に使うのはもう少し先か。
ARは今年が勝負の年。未来のUI/UXになるか。WebARよい。イケてるデバイスも多く出てきてる
MRはHL2がよい。製造、メンテの領域で当たり前に使われるだろう。
• エンプラ向けの営業前に思い出しておくべきポイント
①顧客が求めるのはXRではなく利益。技術ではなく利益を中心に考えよう。
②エンドユーザの利益だけじゃ売れない。関係者全体に利益があるように。導入したら損をする会社、部門があると訴求できない
③導入コストを含めてプラスになること。上司を説得したり稟議通すコスト、VR自体のコスト、予期せぬトラブルのコストも考慮して提案してあげる
• 取りに行くべき予算と営業ポイント。狙うべき財布。
①宣伝・広告・販促
②研修・教育
↑相対的に取りやすい二つ。今売上が上がるのはだいたいこの2つでは。
③XR業務導入PJ予算←取りづらい
• 1.広告、販促予算は取りやすいが、広告代理店との共存共栄も必要。すでに代理店に丸っと年間予算渡してたりするのでそこの予算内でしか動けないし追加も難しい。
メリット:単発でも売り上げは得られる
デメリット:実績として世に出づらい
• 2.研修教育は筋がいい。人事、現場に気に入ってもらえるようにしっかり提案しよう
①XRの特性が活きる
②環境が安定、導入リスク低い
③機材や教材に対してお金を払う文化がある
<ポイント>
・まずは汎用的な、定期的でやるものから
・現場の人でも使えるようなUI/UX
・最高よりも最適。現場の研修目的なら最高のXR体験で無くてもよい
• 3.XRの業務への導入予算はまだまだハードルが高い。ただしこれがやれるかどうかが今後のXRの未来に繋がる。
下記3つが最低限必要
①数字的にわかる効果
②実現可能性の高い計画
③同業他社事例偉い人にアプローチして、会社の生存本能を刺激できるかが勝負。係長クラスに話しても通ることはないだろう。

32 18:00        ビジネス関連        あまおかさん        VR感覚が齎す、アダルトVRの真価と魔力

• クロスモーダルの話。かき氷のシロップは同じ味なのに色が変わると味も違って感じる
• VR空間で触れられたり、刀で切られるような不快な感覚やVR歯磨きでの感覚、VR内のラーメンの味などを感じたりと、視覚だけなのに感覚を感じるようなことがある。個人差有。
→クロスモーダルハックがVRの未来を進めるのでは?
• VR感覚を高めたり弱めたりするセラピーもある

33 18:10        技術2        光輝さん        世界複製計画

• 少し先に、確実に来るであろうビジョンの話
• 実物大の地図、実物大の立体地図。地球がもう一つ必要になる。足りない情報は何か?→建物の中身の情報。Googleは入れないところ。
• 6D.aiがテスト的に室内スキャンを実施している、iPhone11で点群取得と特徴点マッピングしてメッシュ化とカメラ画像のカラーを反映する仕組み。
• Android+D435でキャプチャする仕組みをこうきさんで作った。
• 全世界クラウドAR=全世界複製≒電脳コイル
• DJIの高性能LiDARやばい。Livox Horizon LiDAR。ドローンに積んで撮りまくったら世界中もマッピングできるだろう。
• 東京全体のマッピングは数テラバイトで取れるという試算がある。そういうものができるとMRで場所を参照してどこに行きたいかを視覚的に見せてくれる道案内ができる。GPS、Wi-Fi情報、特徴点マップ。MS、Google、Appleは個人の行動を取得して自分たちでデータを使おうとしてくるだろう。

34 18:20        技術2        Limesさん        XRにおけるプロトタイピングについて

• 博士論文出した。
• 業務では製造業、物流、保守作業などのBtoB向けにXR技術の適用を行っている。
• XRコンテンツ開発の主な課題1.パワポなどの二次元資料で伝わりづらい。手戻り発生しやすい。
• 課題2.開発コストがかかる。だいたい1点もの。従来の2Dコンテンツより高額になりがち。
• 課題3。既存システムとの連携ルールがない。HLやAndroidを社内接続できない、新デバイスの接続を担当する部門がいない、もしくは拒否する。
• 課題1の対応が今回のテーマ。プロトタイピングによってパワポよりも分かり易く伝わるようにできるのでは。紙やストローを使って疑似的にUXを練っていく。→デザインセンスが必要。芝居もやるのでそれなりに工数がかかる。
• 注目してる技術。
Noodl:センサを使ったプロトタイピング。A-FrameでVR表現が可能。
AdboeXD:GUIで画面デザイン
Figma:ノードベースで画面作る
• Unityでプロトタイピングしようとすると一般B企業の人たちにはまだ難しい。Unityはしょっちゅう変更かかるし受け入れられづらい。
• 確実にXRを受け入れてもらうよう、プロトタイピングを簡単に作って訴求していこう

35 18:30        技術2        satoshi0212さん        ARで「悪の会議」的リアルタイム会話を実装する

• ARKitでGPUベースで描画しWeb-RTCベースで作れるのでは
• ARKitとMetalの連動
• グリーンバックの必要部分のみを遠隔地に送ってあげる仕組み
• 新たな映像表現を実現させるために研究中

36 18:40        技術2        ごんびぃーさん        空間をノリノリにさせるやつ

• リズムゲームの没入感向上のための知見
• 曲の終わりの一瞬ですら何も動かないと盛り下がってしまう。もったいない。→画面内を情報で埋め尽くす。何かを動かす。
• ビートマニア。真ん中にBGA(バックグラウンドアニメーション)を出すエリアがあり、飽きさせない演出をしている。太鼓の達人も本当に見なければいけないのはノーツの部分だが、その他のエリアにゆるキャラが踊るなどして飽きさせない工夫をしている。画面の賑やかさの演出。→ビジネスチャンスでは?
• BeatKnuckleの製作期間は1か月。うち2Wを見た目に費やした。
• あくまでもサブ要素なのでメインを邪魔してはいけない。だが重要。楽曲のBPMに合わせるなど、メインの楽曲の邪魔をしないような工夫をする。メトロノームの役割をするものがあればいいのでは。
• どんなゲームにもBGMは存在する。BGMが存在するならそれに合わせた演出をするのがよいのでは。

37 18:50        技術2        小池 浩希さん        Volumetric Video Captureについて

• 発表なし

38 19:00        技術2        ikegamiさん        会社のショールームをVRChatに作った話

• 発表なし

39 19:10        技術2        まっつん◆SW1/SWF8ioさん        (仮題)VRゲーム「パイロットクロス」の狙いどころ

• VRフライトレース「パイロットクロス」
• VRデバイスの特性を生かす。360度すべて見まわすことを意図したコース設定。6DoFのコントローラの手首のローテーションで推進方向を制御。腕を振って任意の処理が発動する仕組み。
• VRデバイスの不得意領域をカバーする。体験の共有のために、VR主観画面とは別にアバターを映すゲーム内カメラを用意。その映像をOBSなどの配信ソフトに直接送信。VRデバイスなしでもプレイ可能にする予定も。
• VRデバイスをつけてなくても何を体験しているのかわかるような仕組み。ニンテンドーラボのバズーカは画面見えなくても何をしているのか想像できる。
• リプレイ欲求のサイクル化。覚める瞬間を無くす工夫。プレイ回数をこなしたり高い技術でポイント獲得しさらに良い道具を得られる。組み合わせたり造ったりする仕組みを提供し、継続的に楽しんでもらう。
• 2020春にリリース予定

40 19:20        技術2        あやりさん        僕の考えた最強のVRアバター

• Boothでのアバター販売と使いやすい理想の3Dモデルを考えて創った知見
• デザイナ、モデラーにも依頼し、モデルを作った。
• グラフィックツールで改変する人が多いのでPSD採用
• 改変の手軽さとバリエーションを意識
• 胸の大きさをシェイプキーで調整、ワンピースを着せた状態での形状変化にも対応
• VRC用のセットアップとしてはまばたきやリップシンクなども必要
• シェーダー選定のポイントはVRChat内の特殊なワールドでもきちんと見えるような点
• ダイナミックボーンの注意。Unityエディタ内とVRC内とで見え方と挙動が違う
デスクトップとVRで挙動が違うため。VRでログインして確認すること。
• 大事なこと。
○ アバターの改変のしやすさ
○ 購入者の手間を減らすこと
自分が作りたいモデルを作る。分野ごとに強い専門家に頼むことも大事

41 19:30        GOROman        GOROmanさん        見てきたぜ!ラスベガス 2020CES!XRのミライ

• 2013年に「7年間はVRにコミットする」と決めた。今年が勝負。
• Anicast。エイベックスとやってる。
• DTMの誕生により、音楽をやりたくてPCとMIDI機器を買う人が発生した。VRでDTMのようなムーブメントを起こしたい。
• CES2020の話。パッと見のトレンドはモビリティ(自動運転、空飛ぶやつ)と生活系(睡眠、赤ちゃん)か。
• IoTからIoTへ(インターネット→インテリジェンス)。エッジやクラウドにAIが導入。モノの知能化。車、ドローン、ロボット、ウェアラブル、XRが知能をもって連動していく社会。
• MicroLED。LGブースにあった高精細高輝度ディスプレイ。
• サムスン。ARでアシスタントを見ながら行うエクササイズ「GEMS」。
• スマホをプロジェクションするタイプのARグラスが多かった。
• パナソニックのVRグラスをたまたま体験できた。かっこよいし、軽い。ただし馬鹿でかいPCがないと現状動かない。解像度片目2K。相当綺麗。まだプロトタイプ。来年くらいに販売したいとのこと。プラットフォーム不明。二年前にジバンシーがコンセプトを発表したグラスに酷似。おしゃれなのでキモズム超えも考えられるのでは。
2020年も盛り上げていきましょう

以上です。7時間半書ききった!

知見つまりまくりの濃厚なイベントでした。
主催の桜花一門さんには心から感謝です。
次回は登壇したいですね。

2020/1/11 morio


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