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民間療法でお馴染みの卵酒が好きだ。 とはいっても風邪の引き始めといえば葛根湯だったし、インフルエンザだろうが親知らずの抜歯後だろうが食欲は衰えず、卵酒は父親の気まぐれで登場した。 暑い日の風呂上がりにミルクセーキやバナナジュースがあったように、冬はブランデーコーヒーや卵酒があった。特別せがんだ記憶はあまりなく、「飲む？」と聞かれて「うん」と頷くこともあれば、「一口だけでいいかな」と返すこともあった。 ワンカップを使う理由は、単純に手軽だから。冷蔵庫にある生酒はそのまま
実のところお粥はあまり好きではない。 風邪を引いた時はうどんがいいし、雑炊のように米粒の形が残っているならまだしも、お粥のように柔らかすぎるのは物足りない。それならゼリー飲料の方がいい。 一月七日、七草粥は食べない。けれど、せめて草は使おうと躍起になっている。中途半端な便乗だ。粥ですらないけれど許してほしい。 今年はセロリバーグ、ほうれん草の味噌汁。二草だ。 セロリバーグは、ハンバーグのタネに粗みじん切りにしたセロリを混ぜる。葉も茎も丸ごと使えるし、加熱することで独
