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【ミャンマークーデター】軍政時代のパスポート取得の賄賂と煩雑さ


今回は、軍政時代のパスポート取得のプロセスと煩雑さについてご紹介します。

5月中旬に、ヤンゴンのパスポートセンターが再開し、毎日大行列だそうです。
国内経済的ダメージによる就職の困難さや、学校休講・CDMによる海外留学、海外移住などを考えている方が多くなりました。

そのために、パスポートの取得を希望する一般市民の方が増えています。

まだコロナウイルスの影響で世界各国への出国は厳しい状況が続きますが、
今回は、軍政時代のパスポートの取得について体験談をインタビューしたのでご紹介します。

軍政時代のパスポート取得インタビュー

軍事政権下では、外国に行くことが厳しくなると予想されます。

1日も早く民主化への移行を願いますが、現実的には今後の経済的不安による海外就労や、
学校の休講による海外での留学機会を検討している方も少なくはありません。

すでに、海外につてがある方は、出国をし始めています。

私が来日したのは、約20年前、軍事政権下の時です。

何もかもが大変な時代でした。

何をやろうとしても賄賂の世界です。

当時の私の経験を少しご紹介します。

日本への留学先を紹介してくれるツテを探し、日本語の勉強を始めました。

私が住む地方では日本語学校がなく、当時日本語を勉強するためには、ヤンゴンに行くしかありません。

ヤンゴンで日本語を勉強しながら、留学に必要な手続きを行いました。

入学条件として語学学校で決められた勉強時間数とレベルを習得し、入学の申請を進めました。

申請する時点では、パスポートは必要なく、日本語勉強の証明書があれば申請でき、約3ヵ月後に、留学ビザが降りました。

当時、パスポートの取得が一番大変でした。

パスポートを取得するために、様々な当局から証明書が必要でどこに行っても賄賂を渡さないと証明書は発行してもらえません。

また、パスポートの申請も本人が直接申請するのは難しく、仲介人を通して申請することが多いです。

例えば、3ヵ月以内の発行場合、20万チャット、

1ヵ月の場合、30万チャット、

2週間の場合、40万チャット

など相場がありました。

(今の相場だと、1,4万円〜2,8万円くらい)

そのお金を仲介人と当局の担当者が分けて受け取ることになってます。

規定上、パスポート取得に必要な費用は数万チャット程度です。

私の場合、余裕を持って、申請したが、約束の期間内にパスポートを発行してもらえず、留学期間が3ヵ月遅れで、ビザの有効期間ギリギリ来日することになりました。

有ってはならないことが、軍事政権下ではたくさん起きました。

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以上、本日は、軍政時代のパスポート取得について紹介しました。

今も、パスポートセンターには人が集まり、海外就労・海外留学を望む人も増えています。

以前よりも、日本語や外国語を学ぶ切実さ、のようなものが若い方の間で増えてきたようにも感じます(個人的な主観です)

自身のキャリアの1つとして海外留学や就労を望むことはとても良いことでもありますが、
自国の将来の不安、経済的不透明性、などから海外への人材流出してしまうことはミャンマーの将来にとって本当にもったいないことです。

しかし、日本としても、日本でのミャンマー人留学生の受け入れ枠の増加、奨学金制度、就労機会増加、といった面でも、貢献できることはあるのではないでしょうか。




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