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プロジェクトマネジメントでのリスク管理の極意

プロジェクトマネジメントは、色々とスキルが必要です。
・コミュニケーション能力
・交渉力
・チーム管理
・リスク管理
・問題解決能力
・予算管理
等、他にも沢山ありますが、結構、手抜きされるのがリスク管理でもあり、下手なプロマネの人をよく見ます。
今回の記事は、このリスク管理の極意について話たいと思います。
世の中は不確実性に満ちてます。100%の事なんか存在しません。
・ロシアが戦争を始めたり
・コロナで一斉に各国が鎖国を始めたり
人間が行きていくためには、この不確実性と向き合ってコントロールする必要があります。

先ずは未来を予想してみる

未来を予想してみると色んなパターンが見えてくると思います。
例えば、旅行に行く事に対して、
天気 → 晴れ、曇、雨
道 → 快適、渋滞、事故渋滞
体調 → 快適、寝不足、風邪気味
場所 → 想像以上、思ってたとおり、期待はずれ、大混雑、空いてなかった
考え出すとキリがありません。世の中はコントロール出来ない大量の変数が溢れてます。

次は確率を計算してみる

色んなパターンで良いことが起きる確率と悪い事が起こる確率があるので、その確率を計算する事にしてみましょう。
思ってたよりも起こる確率が高かったり、低かったり。
思ってたよりも起こる確率が高確率だったり、レアだったり。
思ってたよりも起こる確率が幅広かったり。
確率を計算してみると意外な部分に気付いたり、安心出来たりする事もあるでしょう。

対策を考えてみる

各パターンの出来事に対しての対策を考えてみて下さい。
晴れなら日焼け止め。薄着。雨の対策は、傘を持ったり、少し暖かい服装をしたり、来たり脱いだりできる服装をしたり。
場所は、事前に調べて期待値の調整をおこなったり、人に聞いてみたり。外れだった時のために別の場所の案を検討したり。
もちろん、パターンの中にはよくわからない出来事も起こると思います。その対策は、引き返すとか。そーいう事になるでしょう。

対策のコストを算出する

全ての対策には、コストが伴います。
傘を持っていくには、余分な手荷物というコストが発生します。日焼け止めは、購入コストが必要だし、余分な準備が対策のコストとなります。
コストと言っても、行動の話だと気持ちの部分でのコストとなり人によって大きさも違うかもしれませんが、それで構いません。重みは人によって変わるものです。
一方で、実際にコストが見えるものもあります。保険等は、明確にコストが見えるリスク対策となります。

最後に取捨選択する

対策コストが分かると、コストの大きさとリスクの確率から取捨選択を行います。
・ リスクが起きる確率xリスクが起きた時に被害額 < リスク対策コスト
→この状態は、対策コストが大きいので対策する必要がなさそうです。
・ リスクが起きる確率xリスクが起きた時に被害額 > リスク対策コスト
→この状態は、被害額の方が大きいので対策を打った方が得策です。
人は皆感情があるので、絶対に起きてほしくないリスクの場合は、重みをかけて調整したりするのも必要だと思います。又、リスクとリスクが連鎖する様なリスクも世の中には存在します。
その場合は、リスクの合計値で計算する必要もあります。

いちばん大事な事

上記まででリスクに関しての考え方を整理してみました。
1.先ずは未来予想
2.次は確率を計算してみる
3.対策を考えてみる
4.対策のコストを算出する
5.最後に取捨選択する
人は普段、頭の中で無意識レベルでこの手順を繰り返してると思います。
研究では、人は、一日で最大3万5,000回の選択をしてるというデータもあります。
人の普段の選択では、自分の頭の中の感覚なので、無意識レベルで良いのですが、プロジェクト管理は、多数のステークホルダーを巻き込んだ選択をする必要があります。

2つ大事な話

1.未来は誰にも予測できない
 ラプラスの悪魔という言葉がありますが、人は未来を予測できると勘違いしがちです。
 100%大丈夫だろうと。自分はコントロール出来ていると。
 絶対にそんな事はありません。様々な変数が世の中には存在ます。
 誰もコロナでリモートワークになるとか予測する事は出来なかったと思います。
 常にリスクが存在すると認識して下さい。
2.リスクの確率とコストを共有する
 誰にも予測できません。リスクは時に発生します。しかし、全てのリスクに対応していてはコストが掛かって仕方ありません。更にはリスクを取らないリスクも存在します。
 そのため、全てのステークホルダーにリスクの確率と対策コストを共有し、選択した理由を明確にします。
 明確になったリスクが発生したとしても、対策をしなかった理由が共有出来ていれば問題ありません。
 リスクが発生した時に問題となるのは、リスクの確率と対策コスト、選択した理由を共有していない時がほとんどです。
以上、プロジェクトマネジメントでのリスク管理の極意。参考にしてみて下さい。

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