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『ASICS×Solana Pay×STEPN限定シューズ販売。これではNFT冬の季節は超えられない。』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.11.6

■アシックスxソラナ 新シューズ販売、NFTも付与へ Solana Pay初利用

米国の「アシックス(asics)」は4日、実物の新たなランニングシューズ「ASICS × Solana UI Collection(アシックス×ソラナ ユーアイ コレクション)」の発売を発表した。ソラナカラーが採用された。

正直な感想を言うと、なんかいろいろ違うなぁ、です。


■ターゲットは誰?

今月4日から8日までの期間限定で、専用サイトで受注販売を行う。支払いは暗号資産(仮想通貨)ステーブルコイン「USDC」のみで受け付け、価格は200USDC(約2万9,000円)。購入する際は、支払いに「Solana Pay」を利用する。アシックスは今回の販売で、Web3とコミュニティをつなぐ新たな顧客体験の提供を目指す。

Solana Payの利用促進キャンペーンのようです。Solana Payで販売で販売される初めてのユースケースがコレ。そしてUSDCで支払える人、Solana Payを使える人がターゲット。

11月4日から8日までの期間限定の受注販売とし、注文は、専用サイト※2(ui.asics.com)で受け付けます。価格は200USDC※3(ユーエスディコイン)で、Solana Labs, Inc.(ソラナラボ)が2022年2月にローンチした決済システム「Solana Pay(ソラナペイ)」を使って購入できます。なお、「Solana Pay」を利用した製品販売は今回が世界初となります。本商品は2023年3月頃から順次出荷を予定しています。

暗号資産を触ったことがある人でもちょっと難易度高めな印象です。

「ASICS × Solana UI Collection」は、現実の世界とデジタルの世界をつなげながら健康的なライフスタイルを提案する新しい取り組みとして展開するもので、場所や時間を選ばずに購入でき、日常生活やランニングシーンなどで着用できます。

んー。この説明って「ECサイトでランニングシューズを買う」のと同じですよね。

購入者には、「ASICS × Solana UI Collection」を購入したことを示すアシックスバッジNFTを全員に付与し、プレゼント企画などへの参加機会を提供します。

商品を買うとイベントや抽選に応募できるバウチャーが付いていることはよくあります。NFTである意味があるとしたら、クリプトに詳しいということをクリプト民に自慢できることでしょうか。

今回は、歩数に応じて報酬を得ることができるMove-to-Earnアプリ「STEPN(ステップン)」内で使用できる「ASICS × STEPN」オリジナルのNFT※4シューズが抽選で当たります。

STEPNコラボかぁ…STEPNにASICSなどタイアップ先企業から「外貨」が継続的に入る仕組みにできれば価値はあると思いますが、ASICSコラボNFTシューズを欲しがるSTEPNユーザーが今どのくらいいるでしょうか。

Common850足、Uncommon150足、RARE1足が抽選で当たるとありますが、今のSTEPNのコンディションだと使わずに売られてしまうでしょうし、買う人も非常に少ないのではないかと思います。つまりお金にはなるかもしれないけれど、もらっても真の意味では喜ばれないアイテムだろうと思います。

アシックスは、Web3コミュニティ上でも心身の健康促進に向けたサポート活動を拡大するなど、デジタル世界でも魅力的な顧客体験の提供を推進しており、オークションの収益をデジタルアーティストへのサポートに活用する「SUNRISE RED NFTコレクション」を2021年7月に発売しました。また、STEPN社とパートナーシップを締結し、アプリ「STEPN」内で使用可能なNFTスニーカー「ASICS × STEPN Origins Collection(アシックス×ステップンオリジンズコレクション)」を2022年4月に発売しています。

 今回はこれらに続くもので、受注生産とすることで在庫がなく、生産工程における全体的な効率性の向上も期待できます。

NFTやSTEPNコラボなどデジタル領域、web3領域に関心がありますよ、の表明はまぁよいとして、「受注生産による無在庫化、生産工程の効率向上」とweb3は関係ないと思います。

*国内における「GT-2000 11」の通常モデルの販売は、2022年12月中旬以降を予定しています。

通常モデル売るのか・・・通常モデルも受注生産なら辻褄は合うかもしれませんが、Solana Pay限定版の価値が見出しにくくなるようにも感じます。

総じて、今回のキャンペーンのターゲットが誰なのかよくわかりません。

SolanaといえばSTEPN、STEPNといえばASICS、でSolana PayのファーストケースにASICSシューズ販売ということなのでしょうが、Solana Payを普及させたいという目的ならSTEPN関連だけにこだわる必要はない気がします。Solana=STEPNというイメージはSTEPNブームが終了した今は逆効果。STEPN以外にもSolanaの使い道があるよ、と言う方が安心感がありそうです。


■NFTも地に足のついた方へ向かう時期

景気減速を前にして、私たちForrester(フォレスター)はメタバースとNFTが市場を冷え込ませる冬の季節を予測している。中期的には、これは悪い展開ではないだろう。テクノロジーベンダーも企業も、市場を前進させるためのインフラやユースケースを構築するという大変な作業を、より緩やかに行うことができるようになるからだ。

「NFTだから売れる」という時期はおしまいです。アーリーアダプターまでは新しいから飛びつきますが、NFTである価値や意味がある使い方でなければキャズムが超えられないでしょう。

NFTだと声高に言わなくても魅力が伝わる使い方を編み出す時期に来たのだろうと思います。そういう意味では「冬の季節」は悪くありません。

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