morii ayana / ワーママデザイナーの読書録

1児の母・デザイナー。 母になってみて初めて知ったこと&子育てにつまづいた時に寄り添っ…

morii ayana / ワーママデザイナーの読書録

1児の母・デザイナー。 母になってみて初めて知ったこと&子育てにつまづいた時に寄り添ってくれた本を紹介。

最近の記事

読書録「ペガサスの記憶」その2

   前回の続きです。  今回はかれんさんの妹・ノエルさん誕生のお話。 次女・ノエルさんの妊娠と出産 ノエルさんを妊娠した著者の洋子さんは、とんでもない出産計画を考えます。  この頃は敗戦後の渡航制限が撤廃されて、時間とお金さえあれば誰でも海外旅行ができるようになっていたそうです。船の中で出産すれば費用もかからず、見てまわりたい国々を周遊することもできる!これは一挙両得の名案だと思ったそう。  本当に船に乗り込み、世界へ出発した著者はヨーロッパ各都市を巡り、マルセイ

    • 読書録「ペガサスの記憶」その1

         2ヶ月ぶりの読書録は「育児書」ではなく、大胆不敵でバイタリティに溢れた「母親の伝記」です。  伝記の著者・桐島洋子さんよりも、私は娘の女優・桐島かれんさんの方を先に知っていました。私の好きな映画に出ていて、その堂々とした仕草や美しさがとても印象に残っていました。  桐島洋子さんは20歳で出版社の記者になり、エッセイストとして多くの著書を書かれています。(現在85歳)認知症を発症する2014年までの日記が本書の内容で、発症後の続きを娘・息子の3兄弟が書き上げて出版され

      • 読書録「子どもが喜ぶことだけすればいい」

           なんと可愛い装丁と惹かれるタイトル。  この本は児童精神科医・佐々木先生が子育てに寄り添うことばを100の項目に分けて伝えてくれます。1項目につき1〜2ページなので、スキマ時間や自分に当てはまるなと思う項目だけ読むことができます。まるで辞書のような本。  100項目の中から、私が気に入った3つの項目を厳選してご紹介します。 あまりあれこれ お考えになりませんように    子どもを育てているだけで日々いろんな事を考えています。言葉には出さないけど、頭の中はいつも目

        • 読書録「0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児」

             この本は私が初めて読んだ育児書です。  0〜4歳までの育児アドバイスが書いてあり、息子はあと半年でこの本を卒業。  私は普段からよく話す方ではないので、なんとなく息子も似そうだな〜と思い、赤ちゃんの頃からよく話しかけていました。まだ言葉もわからないけれど、散歩した時には「空が青いね〜」「お花がいっぱい咲いてるね」などナレーションしていました。  そんな私がこの本に出会ったのは息子が3ヶ月くらいの時。「こういう本が読みたかった!」と思いました。  そして、この本のお

        読書録「ペガサスの記憶」その2

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎社会で生きていく武器を与える

           前回の記事の続きです。  今回でこの本の紹介も終わりです。  『日本は欧米に比べて30年くらい遅れているわけですが、日本の幼児教育に関わっている人たちも「子どもの非認知能力を高めていくべきだ」ということは知っています。』  『非認知能力を高めるために大切なことのひとつに、よく遊ぶこと。遊びというのは非常に高度で、例えばひとりの子どもが「ガオー!」と言うと、もうひとりが「シュワッチ!」と言います。「ガオー!」と言った瞬間に、その子は「僕は怪獣だから、君はこういう役回りを

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎社会で生きていく武器を与える

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎就学前教育が人生を決める

           前回の記事の続きです。  「人生を決める」というのは大袈裟な気もしますが、日本と海外の教育スタイルを比較してみると、なるほど!と思う部分がありました。  日本の場合、『基本、義務教育は小学校からなので、それまでの幼児期は「親がみる」ことが当たり前でした。しかし欧米では研究が進み、就学前にさまざまな能力が決まるとわかってきたので、20年ほど前から就学前教育にとても力を入れています。』  『有名なのは、シカゴ大学のヘックマン教授によるペリー就学前プロジェクトの研究です。1

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎就学前教育が人生を決める

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎根拠のない3歳児神話

           前回の記事の続きです。  今回は本の中から「根拠のない3歳児神話」という項目を紹介します。  私の息子も今ちょうど3歳で、この3歳児神話という言葉は何度か耳にしたことがあります。    歴史の本も出されている著者・出口さんは『人類の歴史に学びたい大切なことがあります。子育てや介護は、社会全体でやるもので、家族だけでやるものではないということです。』と話しています。  『20万年前に僕たちの直接の祖先であるホモ・サピエンスが生まれてから定住を始める1万年ちょっと前まで

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎根拠のない3歳児神話

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎シラク三原則

           今回は、いつもより少しお堅いタイトルに惹かれて、こちらの本を読んでみました。  軽い気持ちで読み始めたら、結構ずっしりとしたボリュームで日本経済の現状や男女分業が定着してしまった歴史、海外には出産しやすい環境を整えた法律がある、など博識な著者おふたりの会話がどんどん進むので(対談形式)、私は何だかずっと圧倒されていました。でも、それと同時に子どもを持つ親として、歴史や現状をほとんど知らなかった…と反省したんです。   (いろんな考え方や意見があると思いますが)本の冒頭に

          読書録「世界一子どもを育てやすい国にしよう」 ◎シラク三原則

          読書録「保育士おとーちゃんの『叱らなくていい子育て』」

           現在、3歳の息子が大きな“反抗期”を迎えており、毎朝&毎夕、私は大きな声を張り上げています。  大嵐が吹き荒れる度に(泣きわめく声のボリュームも大きい)お腹にグッと力を入れて堪えます。が、限界が来れば私の火山も噴火…。  そんな毎日に…ヒントをくれそうな本を見つけたので、読んでみました。 『「叱らない子育て」とは「子どもを叱って育てていく」のか「一切叱らないで子どもの好きにさせる」のかといった問題ではなく、養育態度として安易に「叱る」を多用しない子育てなのだと知ってお

          読書録「保育士おとーちゃんの『叱らなくていい子育て』」

          読書録「お母さんは命がけであなたを産みました」

            冒頭はこのような文章で始まります。  『「私は親から何もしてもらっていない」    そんな不満を口にする人がいます。    みなさんは、自分がどんなふうに生まれてきたか知っていますか。    想像したことがありますか。    あなたのお母さんは、命がけであなたを出産したのです。    あなたが、ここに存在することは、どういうことなのか。    考えてみてくださいね。    あなたは「親から何もしてもらっていない」ことは、ないのです。』    この本の副題は「16歳のた

          読書録「お母さんは命がけであなたを産みました」

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(本編 その2)

           この記事でこの本の紹介は完結になります。  1つの記事で書き終わる予定だったのに、3回にも分かれてしまうとは…  さて、前回の記事の続きで印象に残った&私が台所育児をおすすめしたいなと思った文章をご紹介します。 ◎ひたすら見守るべし  『子どもが早くから台所育児をするようになれば、お母さんはさぞや楽になるだろうと思われるかもしれません。でも、実際には子育て全般に手がかからなくなる小学校高学年くらいまでは、台所育児もガマンガマンの連続。  初めて幼稚園で子ども料理教室

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(本編 その2)

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(本編 その1)

           そろそろお手伝いも飽きてくるのかな〜と毎晩思うのですが、保育園から帰宅するとやっぱり「〇〇(名前)ちゃんもする〜〜〜!」とエプロンと椅子を持ってきます。  昨晩はレタスをちぎってもらいました。おにぎりを握るようにクシュっと丸めてしまうので、だいぶシナシナになってしまいましたが…。      さて、この本の中で印象に残った&私が台所育児をおすすめしたいなと思った文章をご紹介します。 ◎自分の「食」を自分の手につけること  『いまのように核家族になってくると、家族一人

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(本編 その1)

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(前置き編)

           我が家の3歳男児は、キッチンのカウンターに卵が置いてあるのを見つければ、「たまご、割るぅ〜〜!」と急いで飛んできて、私が米びつから米をすくう小さな音を聞きつければ「〇〇(名前)ちゃん、やりたかったぁぁ〜〜〜」と天を仰いで大泣きします。  キッチンに立ちたがるので、かれこれ2,3ヶ月くらい前から一緒に夕食を作るようになりました。(でも、まだオムツは取れない大きい赤ちゃん…)   私はもともと「ごはんは自動的にできあがって食卓に並んでいるもの」と思って欲しくないな〜と思

          読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(前置き編)

          読書録 「子どもはみんな問題児。」

          私のこどもは3歳の男の子です。 自分の性格とはかけ離れていて、わんぱくで、ひょうきんもの。 おしゃべりで、食事中は白目剥いて変顔ばかり見せて、園庭で遊ぶお友達に誰かれ構わずついていって追いかける…。 こどもらしく自由奔放なのは良いことなのですが、危ないことをした時に注意すれば鬼のような形相で大泣きし、その後もずっとグズグズを引きずって私までイライラ…。普段はおしゃべりなのに、話を聞いてほしい場面ではまったく聞かず、顔を見れば上の空…。私が「フ〜ッ」とつまづく場面は日々チラホ

          読書録 「子どもはみんな問題児。」