模倣と理想論者

人間は模倣によって成長する。人がやっているのを見るだけでものすごい学習になる。ものを教えたければ目の前でやってみせればよい。学ぶことを上手くなるには人が学ぶところを見れば良い。

ゲームもそうである。動画を見ればめちゃくちゃ強くなれる。では模倣される側はどうやってその動きを得るのか? 誰から模倣したのか? その模倣された者は誰から? 最初にその動きを会得したものはどうやって会得したのか。

いくつか説がある。まず「突然変異」によるもの。人はいつも正しいて思うことをするわけじゃなくて気まぐれに遊んだりふざけたり「今回はちょっとこうしてみよう、理由もないけど」と変なことをする。それでたまたま良い結果を引き当てることがある。すると「この動きは良いのでは?」と思いつき、その一回をお手本にしてそれを模倣することで学習が始まる。何度も試して、うまく行ったものをさらに手本とする。

次に「別のものからの模倣」によるもの。イチローはヒョウの走り方を見て筋肉の使い方を考えたりするらしい。誰かボクサーが金魚の動きから機敏に動く術を思いついたとか言っていた。僕も囲碁の考え方をスプラトゥーンに持ち込んだりしてみている。こんなのも一種の模倣だと言える。共通点を見つけて無理やり応用するのである。そうと知らない人からは無から有が生まれたように見える。

最後に「理想論」によるもの。これがはっきりしなくて書き始めた。僕がやっていることを言語化したくて書いてるので全然体系的でもない。頭の中でいろいろ状況を整理したり、勝手に決めつけたりして、「こういう動きが理想になるだろう」と妄想するのである。でそれを真似する。こうして無から有が生まれる。頭の中に理想を動かして、それを模倣するのである。うまく空想できるほど模倣も楽になる。

2つ目に書いたやつも味方を変えれば理想を生み出していると言えるかな。まだ考えが固まっていない。泳がせておいたほうがよかったかな? 単純で本質をついた思想がほしい。それは理解するのも運用するのもコストが低くて効果が大きく、応用も簡単である。優れた思想を作りたい。ものの見方、解釈、言葉の正しい使い方。

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